10年も積読してしまった『ソフィーの世界』を読んで感じたこと
こんにちは!yukiです。
あなたのお家には、
“積読”状態になっている
本はありますか?
僕はここ最近、
一気に積読を解消していました。
(残りはあと少し!)
本日読み終わったのが、
『ソフィーの世界 〜哲学者からの不思議な手紙〜』。
世界中でベストセラーとなった本です。
学校の授業のために購入しましたが、
かれこれ10年の時を経てしまいました汗
楽しみながらも考えさせられ、
教養につながるような本でした!
今日は、この本の簡単なご紹介と、
感じたことについて書いてみますね。
※ネタバレはありませんが、
内容には触れています!
『ソフィーの世界』ってどんな本?
本書は、
「哲学+ミステリー+ファンタジー」
という感じの物語です。
対象年齢は、
“14歳以上の全てのおとな”とのこと。
著者は、ノルウェーの作家、
ヨースタイン・ゴルデルさん。
白夜やフィヨルド、夏至のお祭りなど、
北欧ノルウェーの美しい自然や風習の描写が
物語を彩っています。
(舞台のひとつ、リレサンの町)
この本は、物語をとおして、
古代から現代までの世界の哲学史を
ザーッと知ることができるようになっています。
哲学に詳しくない人に向けた本なので、
いろいろ工夫されていて理解しやすい。
それでも、
内包されているものは深いです。
けっこうボリュームがあるので、
前半はしんどいところもありましたが、
後半はあっという間に読めてしまいました。
斬新なメタ思考
この物語は、ミステリらしく、
後半どんどん加速していきます。
なかでも面白いのは、ソフィーが、
“自分が物語の登場人物であることに気づく”
ことで展開が変わっていくこと。
物語を書いている
“作者”がいることに気づき、
その支配から逃れようとするのです。
(このような客観視はメタ思考といわれます)
そして、
「物語が終わってしまう前に、
本の世界から脱出しなきゃ!」
という展開になる笑
えっ、そうなっちゃうの!と
思わずニヤリとしてしまいます。
・・・これって、
私たちも他人事ではありません。
映画『マトリックス』を
観たことはありますか?
(かなり哲学的な映画だと思います)
あの映画のように、
私たちが知覚している世界って、
実在しているとは限らない…
夢の中を現実だと思い込むように、
誰かが設計した
仮想空間で起きていることを
知覚している可能性もあるのです。
世界の哲学者たちは、長らく、
そんな問題に立ち向かってきました。
「この世界の謎を明らかにしたい…!」
ソフィーもその難題に向き合います。
ついでに読者の自分も、
向き合っていくことになるのです。
なので、この本を読み終えたとき、
世界の見え方がだいぶ変わりました。
世界を見る“サングラス”
物語の途中で、
赤いサングラスが出てきます。
サングラスをかけたソフィーは、
「世界が赤く見える…」
と言います(当たり前すぎますが笑)。
このサングラスは比喩のようなもので、
私たちの“認識のフィルター”を表しています。
つまり、私たちは、
“自分のサングラス”を持っていて、
それを通して世界を見ているということ。
サングラス=パラダイム、
とも言えますね。
個人によってパラダイムは異なりますし、
別の時代や国や地域では
さらに違いが大きいでしょう。
持っているパラダイムの種類が多いほど、
世界を多面的に捉えられます。
問題解決や不安解消について、
選択肢が広がっていく。
哲学を知ることは、
色々なパラダイムを
手にすることに繋がるのです。
私たちの生きる世界のことを、
すこし深く考えてみたいとき。
一般教養をつけたいとき。
哲学入門として『ソフィーの世界』を
読んでみてはいかがでしょうか!
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
それでは、今日も良い1日を!
(今回のカバー写真は、
読み終えたとき撮ったものでした!)