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我が家のちびっこおひなさま。紀州びなは良いぞ!!
私が和歌山から連れてきた宝物の話をしようと思う。私も妹も、和歌山を出るときにそれを両親から持たせてもらってきた。
この季節になると毎年、いそいそと自分の棚を片付けて飾る。
そう、桃の節句、おひなさまである。
それも、ふるさと和歌山県の伝統工芸品、紀州びな。
昭和30〜40年代、和歌山県が新婚旅行の定番だった時代があるのだそうだ。風光明媚な万葉の里・和歌浦や、白浜や那智勝浦。紀州びなは旅情溢れる温泉旅館などを訪れる人が買って帰る定番のお土産だった。
木地師が木(エゴノキ)を削って形を作り、塗師が下地を施して本漆で上塗りをする。
そこから絵付け師による絵付けがなされる。1体に使う色は7色程度で、1色塗った後に1日乾かし次の色と、塗り重ねていく。(写真は和歌山公式ページから)
漆は気候にもよるが乾くのにおよそ2週間から1か月。時間をかけて作られる、紀州の伝統工芸品だ。
作る人が少なく、また、作るのに時間もかかるので、とても貴重な工芸品である。
実家にはもとから大きなサイズのものが2揃いずついて、私たちの出発に合わせて、小さなものをそれぞれ両親が誂えてくれた。
姉妹2人とも、自分のおひなさまが大好きだ。どっちも「ウチの子(たち)一番」と思っている。これは親バカ?ひなバカ?
こっちが姉の。
こっちが妹の。
この、手の中にころんとおさまってしまう小ささと可愛さが良い。それから絵付けの細かさ!思わず顔が綻んでしまうくらい、鮮やかで艶やかで美しいのだ。そして可愛い。完璧である。
大きさがいろいろあるのも楽しい。
自分の好みやスペースによって好きなのを選べる。
そして、大小関わらず、作るのにかける時間と情熱は同じなのだという職人さんが言っていた。なるほど納得のクオリティ。
後ろの屏風は、京都の洛中洛外図のポストカードをじゃばらに折って作った。
じいちゃんの3色もちがあるときは、おひなさまのサイズに合うように小刀で削り出した菱もちを置いている。
この季節しか外に出せないから、3月はとても楽しみで、旧暦のひなまつりまで飾っておくことにしている。
そんなこんなで今日はひなまつり当日。
2ペア4人の可愛いおひなさまを愛でる、1ペア2人の右大臣なのである。