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退職おめでとう
3月に退職する私。
退職することを人に伝えるたび、
「残念」
「もったいない」
と言われるのが、辛いと感じていました。
相手はそんなつもりはないと分かっていながら、「退職」という選択を責められているように思えたからです。
「辞めるなんて考えちゃダメだよ」
休職中、管理職に言われた言葉が蘇ります。
また、転職活動をしていく中で、教員への未練が出てきた自分もいました。
未経験からの転職だと、給料は下がるのか。
定年まで続ければ、退職金2000万もらえるのに。
夏休みはゆっくり休めなくなるのかな。
先生って呼ばれなくなるのって、ちょっと寂しいかも。
何より10年のキャリアを捨ててしまっていいのかという迷いがありました。
「もったいない」と自分でも思いました。
でも、やっぱり子どもたちの前に立つことには不安があったのです。
退職を決断できたのは、休職中、デザインやライティングなど初めてのことを経験する中で、新しい仕事に挑戦しようと思えたから。
ありがたいことに、今度、電子書籍の校正の仕事をさせていただくことになりました。
先日、代表の方と面談をしました。その中で、3月に退職することを伝えると、
「おめでとうございます!」
と一言。
予想をしていなかった言葉に私は、驚きを隠せませんでした。
キョトンとした私に、代表はこう付け加えました。
「独立する人を応援しているんです。」
今まで「退職」という選択は、ネガティブなイメージでした。しかし、「おめでとう」という言葉が私を変えてくれました。「退職」は「新しい自分になるための一歩」なのだと、そう思えるようになったのです。
乃木坂46の「サヨナラの意味」の中に次のような歌詞があります。
始まりはいつだって
そう何かが終わること
「退職」は終わりであり、新しい自分の始まり。
3月に退職する私へ。
退職おめでとう。