ドイツ風アプリコットのクランブルケーキ〜Aprikosenkuchen mit Streusel
モインモイン!ユイじょりだよ。
「モインモイン」は北ドイツの挨拶らしく、世界事情に通じておられるケイチェルおじ殿が使っていて、これは絶対いつか使いたいと。
そんな願いがかなった、本日こちらはフランス革命記念日。
この日は、シャンゼリゼ通り〜コンコルド広場でフランス軍による絢爛豪華な軍事パレードが行われるのが恒例。これを観るためにパリに上京してくる一般観覧者も多い。
戦闘飛行機による航空ショーはこれまた定番。数年前に、ブルー担当のうち1機が間違えて赤のボタンを押してしまったことがあってあちゃー!ってことがあったけれど、今年は間違えないで飛んでいたね。
さて、2日間に渡って小出しにしてきたアプリコットのお菓子のことをいい加減書くことにしよう。
きっかけは、りんご
先月、余ったりんごをなんとかしようとユイじょり3秒クッキングで作った、ごくごくシンプルなりんごのタルトについて書いた。
ここでまたまた登場ケイチェルおいたんから、「前に作ったしずか先生のドイツのリンゴケーキおすすめだよ〜」とコメントを頂いた。
しずかさんのリンゴケーキはこちら。
ドイツに住まわれていたときの思い出の味なんですって。
いいな、是非作ってみようと作りたいリストにだけ加え、その後、リンゴを買うことなくバカンスに突入。自宅にいなければお菓子を作ることもないのでぼーっとしていた。
そしたらまたきた、モインモイン!
週末スイーツおいたんが、ミックスベリー版でしずかさんのドイツケーキを作っている!掻き立てられる我が創作力!!
ちょうどこの日、甘いもの星人という名のOtto氏も合流してきたし、久しぶりのスイーツ作り、いっちゃおう。いえーい!!
はて、ドイツのお菓子って・・・
そういえば私、ドイツのお菓子って作ったことあったかな?なんちゃってバウムクーヘンくらい?
本場モンはどんなモンじゃ?ってことで、しずかさんの投稿に貼られていたドイツ語のページを興味本位で覗いてみる。
ドイツ語は全然わからないけど、砂糖がZuckerというのはわかった。動画だとツッカーって聞こえるけどそのように読むのでしょうか?生地にもクランブルにもバニラシュガーが入るようだ。
26cmの型用の材料らしいけど、義母宅にはフランスの一般家庭らしくどでかいタルト型が3つもあるし、材料もいたってシンプル。サバイバルクッキングでなんとかなりそうだなってことで、こちらのレシピの材料でしずかさんの作り方を参考に作ってみることにする。
そして中身のフルーツ
りんごじゃなくてもできることはおいたんが証明してくれたし、りんごは年がら年中手に入るので、ここは季節のフルーツといきたいところ。
季節モノでバニラと合うもの、直感でアプリコット!
ちなみにフランスではアプリコットのことをabricotといい、「アブリコ」と読む。かわいい感じから急におっさんっぽい読みになってしまうちょっと悲しい果物。ドイツ語はaprikoseでよいのでしょうか?
日本ではアンズを使ったものってあんまりみないような気がするけれど、フランスではアブリコって大変メジャーなフルーツなので、コンフィチュール(ジャム)でもヨーグルトでもメインフレーバー。
特にコンフィチュールは、ピエール・エルメとジャムの妖精クリスティーヌ・フェルベールのコラボでもアブリコ・ヴァニーユで発売されているけど、これ前に食べた時にとってもおいしかったことを覚えている。
アルザスのマダム・フェルベールのジャムは、たしか私が大学生の頃か社会人になりたての頃。新宿伊勢丹で発売された時にパッケージの可愛さにノックアウトで、イチゴのコンフィチュールを買ったらあまりに美味しくて衝撃を受けて、たしか彼女のコンフィチュール本まで買った。実家にあるはずだけど、持ってくればよかったな。
今ひと瓶2300円もするのか!ひゃー。
話が脱線したけれど、心はアプリコットに決まり、野菜の買い出しの際にガトー用に購入。ちょうどその日、ウィーンでPezioさんもアプリコットのお団子を作られていて、ヨーロッパご近所同士通じ合っているなあ・・・とうれしく思った次第。
それではレッツ・クッキン!
順序としては、
①底に敷く用の生地作り→寝かせる
②アプリコットを切って並べる
③シュトロイゼルをのせて焼き上げる
26cmのタルト型1台分の材料(Google翻訳メルシー)
【ケーキ生地用】(型にバターを塗って粉をはたいておく)
・バター:125g
・砂糖:100g
・バニラシュガー:1パック
・卵:1つ
・薄力粉:250g
・ベーキングパウダー:1/2パック
・塩:ひとつまみ
【シュトロイゼル用】
・バター:125g
・砂糖:80g
・バニラシュガー:1パック
・小麦粉:200g
・塩:ひとつまみ
あと忘れちゃいけない、アプリコット。
おとといUPしたのは①のケーキ生地用の材料とアプリコットでした。
一晩寝かせたあと、ケーキ生地を型に敷き込む。義母がバカンス先に持っていってしまって麺棒がなかったので、ビール瓶にラップを巻きつけて代用。
バターの量が多いからか、涼しいけど生地がダレるダレる。結局つぎはぎで敷き詰めたら、一旦冷蔵庫で冷やす。
生地を冷やしている間にアプリコットを半分に切って種をとり、さらに4分の1にカット。カットが完了したら、冷やした生地を出してフォークでピケ。
アプリコットはごちゃっと入れてしまってもいいのだけど、ハイここで酔狂の血が騒ぐ。外側からひとつずつ並べていこうね。
で、昨日のこれです。
コメント欄でみなさん、出来上がりが楽しみ!と言ってくださったのだけど、ここが今回の工程で一番美しいので昨日トップにしたというわけだ。
脳がバグって柿の種に見えたとおっしゃる3児のパパさん(お体どうかお大事に🙏)のおかげさまをもって、私にはもう柿の種にしかみえない!ピーなし柿の種!
シュトロイゼル生地もつくろう。ただ材料を混ぜ混ぜするのみ。
おやおや、Otto氏が10時のおやつにもぐもぐし始めたMIKADOが写り込んでいるな。私も3本ほどつまんだけども。
全面にたっぷりシュトロイゼル生地をのせる。
はい、柿の種じゃなかったアプリコットのかけらも見えません!
焼いても顔を出すことは決してないだろう。
グッバイ美しいアプリコット、さよなら愛しの柿の種。
あとは180度のオーブンで50分くらい焼き上げる。
そういえばアプリコットってハーブとも相性がいいような気がするから、ベランダのタイムをちょっと散らしてみたりして。
一丁、焼き上がりぃ〜!
途中でアルミホイルをかけて最後の10分で外し、さらに焼き目をつけた。
このシュトロイゼルドレスの下には、綺麗に整列したアプリコットたちがいい感じに熟れているわけですよ。
「ワタシ、脱いだらスゴいんです」的な。
カットしたらば、脱いだらスゴいんです感がちょっとは出るかな?
ふむふむ。カットした断面のみ、整列感が垣間見える。
嗚呼、細かすぎて伝わらない芸人感。。。
うーん、これはとっても美味しい!アプリコットの酸っぱさがいい感じにアクセントになってくれて、あんなに砂糖を入れたけど甘すぎくない。バターもたっぷりだけどそんなに重ったるくもない。こりゃ人気なのも頷ける。Otto氏もPas mal!と言って、朝食でほぼ3分の1なくなりましたとさ。
ちなみにアプリコットのお菓子といえば、バカンス前にこれまた3秒クッキング系のアプリコットのタルト(tartes aux abricots)も作っているのだけど、今日はあまりに長くなりそうなので、またそのうちに。
それでは最後に
革命記念日の夜、パリではエッフェル塔をバックにこれまた絢爛豪華が花火が上げられる。4年前の様子を振り返りながら、ボンヌニュイ。
エッフェル塔はトリコロールに。
そして花火!!