【日本一周 東北編11】 イメージと違ったきりたんぽ鍋
・メンバー
明石、尾道、釧路、宮島
・妄想的角館観光 筆者:明石
秋田県を制覇するためのパーツを埋めるべく、角館(かくのだて)へと向かった。
ひとまず、秋田名物の「きりたんぽ鍋」で一項目稼ぐべく、手近にあった「月の栞」にてきりたんぽ鍋(1300円)を注文。届いたのは、高級な旅館で懐石料理の脇にそえられる釜をひとまわり大きくしたていどの小ぶりな鍋だった。
味は美味しいのだけれど、賞賛して褒め称えられるようなものではない。これは、ものめずらしい見た目と名前の郷土料理に都会人がフィーチャーした結果であり、「僕たちにそれ以上求められても…」という鍋たちの声が聞こえてくるようだった。
「みそたんぽ」をあらかじめ食べていたおかげで、小ぶりな鍋でもちょうどよい腹具合になった。それではいざ角館名物・武家屋敷通りを観光しよう!と意気込んだものの、時刻は午後16時すぎ。山あいの日暮れははやく、街はすでに閉店ムードである。
閑散とする通りを足早に見て周り、いくつかの土産物屋に入って「こういうグッズがあるということは、これこれこういう見所があったのだろう」と推測しつつ観光するという高尚な手段に打って出た。
駐車場に来る頃にはすでに辺りは暗く、これから鶴岡に向かうという長い旅路を思って気分も暗くなった。
・条件達成のためのワンピース 筆者:尾道
角館に来た理由はただ1つ、秋田県制覇の条件を満たすためである。
秋田県の名物料理と言えば、きりたんぽ。これさえ食べれば、①田沢湖、②角館武家屋敷通り、③きりたんぽで秋田県クリアとなる(この旅行では、その県の観光地を3か所まわるか、あるいは、2か所の観光にくわえて1つの名産品を食べることをルールにしている)。
武家屋敷通りの外れに位置する適当な駐車場に車を止めて、ひとまず近場にあった割烹料理店「月の栞」にて、きりたんぽ鍋を食す運びになった。
が、これも田沢湖で食べたみそたんぽ同様、綺麗に想像の範囲内に収まる味で、特別な感動を覚えることはなかった。きりたんぽの名誉のために言っておくが、きりたんぽは、というかこの鍋は普通にとってもおいしい。ただ、味が想像通りすぎた。
(私はノスタルジーを掻き立てる類に、(食べ物に限定せず)、過剰な憧憬を抱いている節があって、勝手な期待が勝手なガッカリ感を生むことがしばしばある。アーバンピーポーがノスタルジックな文化で、お気持ちオ〇ニーに利用している弊害か?(食事の記事でこんな言葉遣いしてごめんなさい))
話を本線に戻すと、本巡行においては、きりたんぽを食べる意義は、「本場の地できりたんぽを食べた」という経験を獲得することに‘’のみ‘’あって、正直味は本題ではない。
だから味に感動がなかったことに対して文句を言うつもりは一切ない。十分承知しているのだよ、きりたんぽが変形した米に過ぎないということを。
食後は武家屋敷通りを散策したが、もう夕方なので、どの店も閉まっている。全くもって構わない。これで秋田県はクリアしたのである、満足だ。
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