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#ショートショート
長編小説『becase』 33
「彼を私と一緒に探してくれる。そういう事ですか?」
「そうだ!」
と言って大きく頷いた。体ごと頷いているような程、大きな頷き方だった。
「結構です」
私はそうきっぱりと言い放ち、でんぱちを置いて歩き出した。
「おいおい!」
と後ろから私の背中を嗄れ声が叩く。
「ちょっと、待てって!」
「別にあなたに探してもらわなくてもいいです」
でんぱちを見ずにそう言った。
「探すって言ってんだろう」
「彼を私と一緒に探してくれる。そういう事ですか?」
「そうだ!」
と言って大きく頷いた。体ごと頷いているような程、大きな頷き方だった。
「結構です」
私はそうきっぱりと言い放ち、でんぱちを置いて歩き出した。
「おいおい!」
と後ろから私の背中を嗄れ声が叩く。
「ちょっと、待てって!」
「別にあなたに探してもらわなくてもいいです」
でんぱちを見ずにそう言った。
「探すって言ってんだろう」