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【ちょっと息抜き本紹介】井上卓也『グッドバイ、マイ・ゴッドファーザー』
先週から大学の授業が始まり、なかなかビブリオを書く時間を作れていませんでした・・・
申し訳ないなと思いつつ、今日もゆるっと本紹介をしていきます。
今日は井上靖さんの息子、井上拓也さんによる『グッドバイ、マイ・ゴッドファーザー』です。
『蒼き狼』の後に読む
私が井上靖作品の虜になったのは昨年の冬。
学校の先生に勧められて『蒼き狼』という本を手に取りました。
ここでそのビブリオはしませんが、とにかくこの本がすごかったんですね。
モンゴルに生きる1人の青年の人生を、ここまでの迫力を持って描ける作家がいるのかと驚嘆しました。
一つ一つの文章の重み、輝き、繊細さ、そして力強さが違う。
読み終わった後も、しばらく言葉が出ない程、感動に打ちのめされました。
『風林火山』の衝撃
こうして井上靖作品の沼にハマったわけですが、次に手に取ったのは『風林火山』でした。
これもまたとんでもなく素晴らしかった。
武田信玄という有名どころに光を当てるのではなく、そのそばに仕えた軍師・山本勘助の視点から武田軍の栄枯盛衰を描いていくーー。
アメリカの図書館でたまたま見つけたのですが、あっという間に一気読みしてしまいました。
作者を知って本をもっと深く読む
この二作品に心を奪われた私は、作者・井上靖をもっと知りたいと思ったわけです。
そこで見つけたのが、この『グッドバイ、マイ・ゴッドファーザー』でした。
この本は、井上靖という作家を息子の視点からありのままに描いたエッセーです。
確かに、作品を知っていても、その作者について知ろうとする人は少ないと思います。
しかし、この本を読んだから言えることーー
作者を知ると、本の彩度が高まる。
![](https://assets.st-note.com/img/1726349696-ueAW7CEGaX0tldY6gi9UFjrD.png)
井上靖という作家の人間的側面を知ったことで、
彼がどういう時期に書いた文章なのか。
彼は作家になる前にどういった経験をしていたのか。
どうして、彼はああやって物語を綴ったのか。
という部分がさらに読み解けるようになったんですね。
その本の作者を知ることで、読書体験はさらにさらに深いものになると確信しました。
『グッドバイ、マイ・ゴッドファーザー』、よければ手に取ってみてください。
『グッドバイ、マイ・ゴッドファーザー』井上卓也
本の長さ:181ページ
出版社:文藝春秋
発売日:1991/6/1
ISBN-10:4163453202
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