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記事一覧

喪失とぬくもり

夕暮れ時
ゴロリ横になる
夕陽も消えて
うっすらと暗い

思い出す
喪失の影

過ぎ去った日々と
 過ぎ去った人々

夕暮れの心地よい風が吹く

闇に近づく時

あなと言う星が見え出す

優しい輝きは
 わたしの心に静かな安らぎを語る

夜の涼やかな風は
 新たな時へのいざない

月夜にふたり

ぬくもりを感じる夜

刻まれた記憶

ふたりで自分を生きよう

それぞれ
ではない

二人で自分を生きる

この星に降りて幾年月

星は忘れても
 約束は忘れても
  時は忘れなかった

二人で自分を生きよう

あなたが私であるように
私があなたであるように

星の雫は、今も輝いている
わたしたちの中

落ちた雫は芽を出し
 それぞれを生きてきた

落ちた雫は
 痛みも喜びも
  その内に蓄えている

いま、ヒトツとなり

また輝く

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注がれる言葉、想い合う瞬間

傍らにいて
 寝転ぶあなた

わたしは
 あなたに言葉を注ぐ

安らぎ
 満たされる時

わたしは
 あなたに言葉を注ぐ

あなたは
 そっと腕を回し
  わたしを抱きしめる

傍らにいて
 ともに歩く時

わたしは
 あなたに想いを告げる

あたなは
 前を見たまま
  恥ずかしそうに

微笑む

傍らにいて
 あなたが苦悩する時

わたしは
 あなたに優しさを注ぎたい

あたながしてくれるよう

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残される言葉

あなたに
贈る

あなたに
 届けて
  わたしの
残される
   想い

人は
 いつか
時が満ち
旅立つ

その時

わたしは

あなたに
 残せるもの

わたしは
 残したい

言葉

わたしは
残したい

あなたへの
   ことば

二人の夜を

二人の時を

綴り

重ねた
 想いを
  二人の
   言葉を

あなた
 残す

時、満ちる時

あなたに残す

ふたりの言葉

わたしは消

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愛しカタ

ひとは 愛し方を忘れている

ひとは 愛される

愛 受取る

それを忘れていた

あなたのカタチ

わたしのカタチ

二つを合わせる

ひとつの愛

わたしたちの


 その輝きを見ていよう

  味わおう

語り合おう

ふたりでひとつ

ふたりの太陽、ふたりの月

彼女は青い月
 シンとした夜に僕を照らす

僕は赤い太陽
 熱く彼女を包み込む

彼女は白き月
 優しき言葉が心を照らす

僕は青き日の出
 希望と明日へ導く

時に二人は入れ替わる

お互いが
 ともに照らす

お互いが
 よりそい

そっと
 ともに在る

時に月
時に太陽

入れ替わる魂

そして
 ひとつの時を生きる

雷鳴は青い風

雷鳴は青い風

轟々と鳴り響き
 世界は大きく光る

伸びゆく者たち
 その光
  浴びたるは、ひととき

雲は風を起こし
 夏の雨

その音に怯えるな

わたしは、ここにいる

その音に震えるな

わたしは、あなたと共にある

青い風が通り過ぎる
 そこには青い空が待っている

結んだ手は
 そのまま
  ふたり空を見上げる

ふみを食べる女

その女は文を食べる

段落と
単語と
文節と

合間に入った改行を味わい

句読点に味を愉しむ

彼の言葉は
どんな味がするだろう

いつも読んでいる文は
少し渋めの暗い味

文は
その人を表し

文は人生の影

女は文を食べる
その人生にある時間と経験を
日に当てて
滲ませた味を喜ぶ

人知れず
もくもくと

人知れず
ささやかに

ふたりは踊る、空は響いている

踊るように
二人の瞳は触れる

踊るように
二人の指は交わる

あなたに出会った
あの日
音楽は始まった

あなたの秘密を教えて

わたしの秘密は言えない

踊るように
言葉を交わしたい

意味が心を痺れさせる
音を響かせたい

あなたに触れた
あの日
リズムは始まった

その鼓動を感じてる

その潤いは、わたし達を溶かしていく

あなたは
二人に何をさせたいの
空に叫ぶ

わたしたちは
踊り続け

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森人との約束

木が揺れている

遠くに見える樹が
 揺れている

ザワザワ

ギシギシ

聴こえるはずの無い音が聴こえる

その揺れを見ると
思い出す

あの女(ひと)

強きひと
 そして
  弱きひと

人は多くの自分を持つ

あの時は

剣を持つ武人

雄叫びが
 森に響くと
  木々が揺れる
草木に風が這う
 風が鳴く

守り人

剣には多くの血が流れた時がある

彼は
 その時を思う時
  心に風が吹

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いくつかの時と、いくつかの弟子たち

いくつかの時と、いくつかの弟子たち

師匠!師匠!
これ見てくださいよ!

その少年は家に飛び込んでくると
嬉しそうに私に話しかける

彼と出会って何年になるだろう

道端で眠る彼に
食べ歩きの残りを渡してから
彼との縁は始まった

いや

どこか遠くでも、、

その時は少女だった

少女は、いつも私の仕事を見ていた
幼い顔はいずれ整った細身の面影を有し

「師匠」

と呼ぶ

何度出会っているのだろう

我が苦悩も

我が喜びも

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水色だったころ

水色だったころ

わたしは
 水色の世界にいる

眠りについた
 わたしは

遠き時
 その場所にいた

その水色は
 風のようであり
  ゼリーのようでもあり

甘い香りがした

わたしは、いつも満足げ

わたしは、いつも幸せ

そこにいる

ある時

赤い一滴

それは、少しずつ世界に広がる

また、一滴

それは、わたしに集まり

新たな肉体と言うものを作り始めた

それが出来上がるころ

わたしは、水色の世

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赤き花は、時の言葉を紡ぐ

赤き花は、時の言葉を紡ぐ

一言紡ぐ、言葉(ことのは)の
 甘き夢見る、このうつつ

多くの時巡りて、ここに立つ

冬が終わり
春がはじまりの日
赤き花

その花はこれから咲き誇る
 愛の日々をささやくように
  この部屋で咲いていた

いつものように
 圧縮された
  時の言葉を話していた

その部屋に
 馴染みの一人が女性を連れてきた

その声は
 風に舞う花びらのように
  部屋に広がる

彼女と話した瞬間
 脳に響き

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揺れるタペストリー

愛おしさは
 心に吹く風

あなたを想い
 吹く風は
  何色

わたしの心に浮かぶ
 あなたへの想い
  それは
   何色

二人の愛は
 この世に広がる
  繋がりの糸

紡ぎ出された形は
 人を魅了する

二人の愛は
 この世に広がる
  優しき風

奏でる音は
 人を癒す

大空に広がる人の想い
 二人の愛が織りなす
  虹色の世界

風に揺れ
 心に香る

愛おしきあなたに
 愛される

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