狩猟採集民の「闘争的平等主義」〜自らの地位を気にしないのではなく、誰もが地位に執着し監視することによって実現するエガリタリアン社会。 #RevDom |進化心理マガジン「HUMATRIX」
# 〈平等主義〉という幻想と妄想
保守主義者・右翼・ネオリベ主義者たちが思う "左翼・リベラル・社会主義者の胡散臭さ" とは、人間の本質についての考えが理想主義すぎてあまりに現実離れしている点と、本当は欲があるくせに「私は無私無欲の人間です」というふうに振る舞うその偽善っぷりにあるだろう。
だから「平等主義」などというのは妄想なのだ。かつてジョン·レノンが「イマジン(想像してごらん)♪」とバカな歌を歌っていたのと同じ類の妄想だ。彼らの言葉には、実質的な意味は何もなく、ただただ、美徳のシグナリングとしての生物学的な意味しかそこにはない。
「あなたは僕のことを夢想家だと言うかもしれない」そうやって先に自分で言っておけば、オマエが無双家でなくなるわけではないんだということをジョン、オマエは思い知らないといけない。
現実を見ろ、ジョン。
国境がなくなることはないし、誰もが皆のためにモノの所有権を手放す日も訪れることはない。
そして現実を見ろ、リベラル。
地球上において、平等主義社会が真に実現されたことなど一度もないんだよ。
〈平等〉という理想を謳っていた社会主義国家の現実。俺達人類はその散々なザマを見てきたはずだ。
───そう。そこで実際に発生したのは、独裁であり、権力闘争であり、〈美徳〉と〈理想〉にカモられた被害者たちだ。
豪邸に住む政権幹部が「富を手放せ」と市民に指示し、欲望まみれの為政者が「欲を手放せ」と国民に説く。そう言う本人にはそんな気はさらさら無い。
これほどの偽善もそうは無いだろう。
人間の本質(Human nature)とは、無私無欲ではなく、欲望の生き物なのである。
それを証明したのは皮肉にも、資本主義国家ではなく、社会主義国家の痴態だったというわけだ。
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