コーチングとカウンセリング① ~陰陽の視点から~
コーチングを学んでいます
指圧鍼灸師の私がどうしてコーチングを学ぼうと思ったのか?
…と見出しをつけたものの、論理的に構築した結果にコーチングを学ぼうと思ったわけではありません。
わたしは代表の中原阿理さんを紹介する雑誌記事の雷に打たれて、よろよろと昨年12月に突然、この方から学びたいと衝動的に申し込みをしたのでした。
この記事を読んで、以前にもこの方の記事を読んで、心に残っていたことを思い出しました。
2021年の記事とありますから、昨年読んだ時点で2年が経っていました。
でも、元給食のおばちゃんから弁護士という物語がとてもインパクトがあって、読んだ瞬間に、あ、あの方だと思い出したんですね。
すぐに、無料説明会に申し込みをしました。
そしてネット上での相談でしたが、この記事から感じる印象そのままの温かい慈愛に満ちたありさん(スクール生はそうお呼びします)に触れ、即決でベーシックコース、アドバンスコースを同時に申し込みました。
その時点の私の気持ちを思い出すと、コーチングを学びたかったか?というと、それはどうでもよかった…というと語弊があるかもしれませんが、コーチングじゃなくてもよかったんだと思います。
48歳の時に、「女性臨床鍼灸ならまち月燈」を開業して、多くの女性の『からだ』に向き合ってきました。
でも、真摯に『からだ』に向き合えば合うほど、『こころ』に意識が向かうことが多くなりました。
長く通って下さる方が増えるほど、『からだ』におこる症状が『こころ』と深く紐づいていることにご自身が気づかれるし、それに正面から取り組もうとされるときに、私自身がもっと『こころ』にアプローチできるようになり、もっとお力になれればというシーンが増えていました。
それは、私自身にそういう志向があるからだと思うし、それを感じて好んで通ってくださる方には、ほかにそういう場所がないために、選ばざるをえないのかもしれません。
『こころ』にアプローチする場として、思い浮かぶ場はどんな場所があるでしょう?
大学に付属する心理相談室、精神科、心療内科に付属するカウンセリング室、開業されているカウンセラーさんが運営されるカウンセリングルームなどが浮かぶ選択肢ですが、いずれももっと重篤な症状および、困難を抱えていらっしゃる方のための場所という気がしますし、当然、専門的なトレーニングを受けた臨床心理士か公認心理師にのみ許される職域という感じがします。
わたしが例えば、『こころの相談室』というような看板を掲げると、私がお役に立てる範疇を超えるお悩みを抱えていらっしゃる方が来室され、失望されて帰られることでしょう。
私自身が心理学を専攻し、永年、臨床心理士になる道に進みたいという希望を持ち続けていたからこそ、余計、安易にちゃんとした勉強や訓練も経ずに『こころの専門家』を名乗ることには抵抗があります。
でも、精神科、心療内科、従来のカウンセリングルームの扉を叩くほどではないけれど、家庭で、職場で、そして人生の意味を問うときに、自分一人ではどうしようもなく、専門家の力を借りたいと思うことはあるはずです。
昨年12月に、父がうつ病を発症したときに、私自身が痛切にそう感じました。
父は結局2か月の精神科病院での入院を経て、まるっきり元気になっています。
適切な投薬と、安全、安心な隔離状態が、父の精神状態を安定させてくれました。公的医療保険が十全に機能しての治療を本当に有難く思いました。
でもその間、私たち家族のこころの危機感は相当なものでした。
父を入院させる前に通院した漢方薬局の先生は漢方コーチングの商標登録をされているくらいの、漢方とコーチングの高度な専門家ですが、父の症状は重篤すぎました。
その先生のお言葉は、父ではなく私にまっすぐ届きました。
そして、救われました。
でも、先生ご自身はわたしにコーチングの枠組みの中で関わられたわけではないので、意図した関りではなかったと思います。
それでも、やはりコーチ的在り方が、その時にヘロヘロに疲れていた私を支えて下さっていたと思います。
こころとからだの両方の領域に通じている専門家に支援を受けて、救われたと感じました。
介護や子育て、夫婦関係、職場での人間関係においてお悩みの方に、脱力して安心してお休みいただけるアジールのような場所を開きたいと思ったときにコーチングは有効かもしれないなぁ・・とその時思って、年が明けたら始まるコーチングスクールをより楽しみに思いました。
東洋医学からみるカウンセリングとコーチング
東洋医学では、陰陽という概念を主概念とします。
陰陽転化・陰陽消長・陰主陽従・・など、用語の解説は他に譲るとして、東洋医学では、ものごとを陰陽に配当して定義し、そしてその陰陽がまた反転して、意味をひっくり返すような思考法をとります。
わたしがコーチングを学ぶ前に、抱いていたイメージはコーチングは『陽』、カウンセリングは『陰』でした。
だいたい、イメージ的に西洋から由来するものは『陽』のイメージが強いのではないでしょうか。
コーチングは、わたしは特にビジネスコーチング、スポーツコーチングのイメージが強かったのだと思いますが、成果、成功、効率といった、はっきりと数値目標にできるものを目指すもの、目にみえるものを扱うので『陽』だと思っていました。
そして、カウンセリングは『陰』
現在主流の認知行動療法などは、もっと『陽』の要素が強いのかもしれませんが、ユング派や、箱庭療法など、私自身が深く興味をもってきたものに関しては、目にみえないものををみえないままにとらえることから、『陰』と思ってきました。
なので、『陰主陽従』の原則から、指圧で陰を補うことを目的としてきた『からだ』の専門家としての私が『こころ』にアプローチするのであれば、カウンセリングだろうと、単純に思っていたのです。
ウェルビーイングコーチングという学び
でも、年が明けて、ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジの学びが始まると、これこそがわたしが永年学びたいとおもっていたそのものだと確信しました。
ウェルビーイングは、最近よく聞くようになった言葉です。
大企業の意見広告などに、「ウェルビーイングな社会の実現に向けて」みたいな文脈で使われており、あまりに大きな概念のため、自分に引きつけて考えたことはありませんでした。
むしろ、『マインドフルネス』が言葉として流行したときに、仏教的な立場から、功利的マインドフルネスへの批判がおきたように、ご利益をはっきり見せることを目標とすることに危惧を抱いていました。
ウェルビーイング指標というような、評価や価値を測定する、目に見える価値にするということが、どうも医学においてのエビデンス至上主義と重なるように思えて違和感があったのです。
でも、そんな危惧はありさんの在り方をみていれば、完全な杞憂であることはすぐにわかりました。
代表のありさんご自身が、『陰』、目にみえないものを大切にされます。
コーチングですから、言葉を大事にされるのはもちろんなのですが、言葉にならないもの、言葉になる未満のものをとても大切にされていることがよくわかります。
それを痛感したできごとは、長くなりすぎたのでまた次回に書きたいと思いますが、こころに関わる支援をしたい、または、ご自身のこころについてよく学びたい、よりよく生きたいと思う方には、是非ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジをお勧めしたいと思います。
わたしは、コーチングについてなにも知らず、コーチングスクールについてはどんな選択肢があるのか、もっと知りません。
料金に対するパフォーマンスや、知名度、口コミによる評判など、スクールを選択するうえで、現代人の合理的な方法は比較検討だと思います。
でも、選ぶのはモノではありません。
目に見えない、表にあらわれていない氣の集まりにようなもの。
松下村塾における吉田松陰のように、慶應義塾における福沢諭吉のように、同志社における新島襄のように、学ぶ場は学ぶ場を創立しようとした創立者の人格と志に深く影響されます。
そして、その創立者のことばに深く影響を受け、感化された者たちが集まってきます。
ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジも、ありさんに憧れ、ありさんの言葉に動かされた人たちが集まってきているので、とてもとてもみんな受容的で、温かく、コミュニティとしての居心地も最高です。
オンラインスクールという性格上、日本全国から、そして海外からも学びに来られています。
来期の募集の残席は既に僅少のようですが、いつかまた、あなたが『こころ』について学びたいと思われたら、わたしはラッセルウェルビーイングコーチングカレッジを『こころとからだ』からお薦めいたします。