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楽しい毎日を目指すより、苦しくない一日を送りたいだけ


今よりもいい人生を目指したい、という気持ちはずっとある。だけどその願望は、毎日全力投球で朝から晩までギチギチに充実した時間を過ごしたい!というエネルギッシュなものではない。

どちらかというと、落ち込んだり悲しくなったりせず心がざわつかないまま終える一日を積み重ねていきたい、という静かな願望だ。



つい数年前は、前者のエネルギッシュな毎日を送ることこそが人生だと思っていた。

ちょっと働きすぎなくらい仕事に没頭して、休日は思いっきり遊んで。美容や健康にも気をつかっていたし、将来のために勉強もしたりして。

隙間時間をぜんぶ埋めるくらい、やりたいこととやるべきことを詰め込むことが、人生を充実させるって思ってた。


でもさ、なにをやるにも体力と気力が必要なんだよね。もともとはもっと活動的だったんだけど、前職でうつ病になってから一気に変わってしまった。いまはもう、ベースが無気力なんだよ。

新しいことに手をつけるとき、人と会うために家を出るとき、すごくエネルギーを消費してしまう。夜まで持たない。

だから予定を分散させるしかなくて。仕事が詰まっているときは人と会わないし、人と会うなら前日の仕事を早めに切り上げて備えたりとか。微調整が必要な人生になってしまった。



いまこの状態で毎日を全力投球で過ごしたら、確実にどこかでダウンする。だからこそ最近は、省エネモードで生き延びる方法を考えているのだ。

朝から晩まで楽しくて最高な一日!は、たまにあればそれで十分。普段の一日は、なにごともなく終えられたらいいな〜ぐらいのテンションでいることにした。

大きなドラマがなくても、思い出に残らなくてもいい。毎日が苦しかったころに比べたら、いまの静かな日々はものすごく生きやすい。



過去のわたしから見たら「なんか地味じゃない?」とか言われそうだけど。

自分で選んだ仕事をいくつも掛け持ちして、数少ない友人とたまに近況報告をしたりして、ときには文章を書いたり読んだりして。苦手を減らして好きを増やした、いまの暮らしが一日でも長く続けばいいと思っている。

そう説明したらきっと、過去のわたしも「それなりに充実してそうでよかった」と安心してくれるかもしれない。


さみしい人生を送っている人と思われたくなかった。周りからどう見られるかばかり考えてた。ずっとずっとそうだった。

だけど最近やっと、「わたしはわたしの好きに生きるので」というマインドが固まってきたように思う。だって真っ当に生きて納税しているのだから、だれかになにかを言われる筋合いはない。

今日一日も、わたしが悲しくありませんように。




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ゆうあん
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