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暑い時期の食中毒対策!~前編~【Healthy Life】

早いものでもう6月。夏はすぐそこですね!
暑い季節は熱中症が心配ですが、管理栄養士としては食中毒も心配です。

夏は食中毒が増える!

夏になると細菌が原因の食中毒が増えます。
下のグラフの一番下の青い部分が最近が細菌性の食中毒の件数です。

引用:https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/statistics.html

グラフを見てもらうとちょうど6月以降が多いことが分かると思います。
湿度や気温が高いと細菌が増えやすく、細菌性の食中毒が発生しやすいそうです。

今回は夏に多い食中毒とその対策について紹介していきます。

・黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌はヒトや動物の皮膚やのど、鼻などにも生息する菌です。
原因になる食品は多いですが、手指から食品に菌が付着することが多いため、おにぎりやサンドイッチ、お弁当、生菓子からの感染が多いです。

つくったら早めに食べましょう

黄色ブドウ球菌は菌そのものではなく、食べ物の中で菌が作る毒素が食中毒を引き起こします。
そのため潜伏期間が30分~6時間と短いのが特徴です。
症状としては、吐き気やおう吐、腹痛が主で、一般的には発熱はありません。
また、この毒素は熱に強いため、食べ物に菌を付けない事、菌を増殖させない事が大切です。

対策としては、
・手指に傷や化膿のある人は調理をしない
・調理する際は必ず手指の洗浄、消毒を行う
・食品は10℃以下で保存する

といったことが挙げられます。


・サルモネラ菌

サルモネラ菌は人や家畜の腸内のほか、河川や下水など、自然界に広く生息しています。
原因となる主な食品は肉や卵です。

鹿児島や宮崎では生で食べる文化がありますが…

サルモネラ菌は乾燥に強いだけでなく、少量の菌でも感染、発症することが分かっており、しっかりと加熱することが重要です。
また、生肉を扱った包丁やまな板などの調理器具、手からの二次感染が原因となることもあります。
主な症状は、吐き気、腹痛や下痢、発熱で潜伏期間は6~72時間です。

対策としては、
・調理の際は中心まで火が通るように十分加熱する。(75℃で1分以上が目安)
・卵は賞味期限を過ぎたら生で食べない
・肉や卵を扱ったらその都度手指と調理器具を洗浄して二次汚染を防止する
・生の肉や卵を扱う調理器具と、生のまま食べる食材を扱う調理器具をそれぞれ用意して使い分ける
・肉や卵は必ず低温で保存する

などが挙げられます。

ここまで食中毒の原因となる細菌を2つ紹介しました。

食中毒予防の3原則である「付けない」「増やさない」「やっつける」
はそれぞれ「器具や手指の洗浄」「適切な温度での保存、早めに食べる」「十分な加熱」といった行動が当てはまります。
今日から実践しましょう!

食中毒の原因となる細菌は他にも存在します。
それらの細菌と対策については次回の記事で紹介します。お楽しみに!

今回の記事は管理栄養士の本田が担当しました!



参考:
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/statistics.html
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/micro/sarumone.html
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/micro/oushoku.html

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