不眠症と労働生産性について
本記事は、
A systematic review of the effect of sleep interventions on presenteeism
という文献の内容を簡単にまとめています。
タイトル
プレゼンティーイズムに対する睡眠介入の効果に関するシステマティックレビュー
結論
認知行動療法による睡眠改善がプレゼンティーイズムの改善に有効であった。
用語の整理をしていきましょう
用語の整理
認知行動療法とは?
現在生じている問題に対して、考え方や行動などの変えいくことで、問題解決を目指す方法です。
プレゼンティーイズムとは?
欠勤には至らないが、「健康問題が理由で生産性が低下している状態」を指します。
例えば、腰痛、仕事に集中できないなどです。
システマティックレビューとは?
ある課題について、あらかじめ設定した条件を満たしたヒト試験(臨床試験)論文を論文データベース等から網羅的に収集し、その課題に対する科学的根拠(エビデンス)を、肯定的な結果だけでなく否定的な結果も含めた体系的な分析を行う評価方法を指します。
では、「睡眠」「不眠」「プレゼンティーイズム」がどのように関係し合っているかをみていきましょう。
「睡眠」「不眠」「プレゼンティーイズム」の関係性
不眠とプレゼンティーイズムの関係とは?
睡眠障害は、様々なものがありますが、この文献では不眠症状がある人が対象になっています。
不眠症状がある人は、身体的・精神的疾患やプレゼンティーズムの割合が高くなります。
不眠症のリスクがない人に比べ、プレゼンティーイズムの割合が5.49倍も高くなります。
不眠症は
・抑うつ症状
・自殺念慮
・メタボリックシンドローム
を引き起こすことがあります。
不眠症は、プレゼンティーイズム以外にも悪影響があります。
睡眠時間とプレゼンティーイズムの関係とは?
睡眠時間が7-8時間であれば、6時間未満や9時間以上よりもプレゼンティーイズムが低くなり、睡眠時間が短いほどプレゼンティーイズムが高くなります。
不眠症の人に対して、どんな介入方法が実施されているかをみていきましょう。
検討された不眠の介入方法
・不眠症の認知行動療法(CBT-I)
・睡眠衛生教育
・ヨガ
・マインドフルネス
・減量プログラム
・職場の蛍光灯の色温度変更
など
この中で、認知行動療法のみが、不眠とプレゼンティーイズムの改善に有効でした。
では、具体的にどんな方法で認知行動療法が行われたかをみていきましょう。
具体的な認知行動療法
今回の文献での認知行動療法では、Sleepioというアプリで、非接触で行われいました。
*私も利用したことがありません。
まとめ
・不眠症は、プレゼンティーイズムを招きます。
・不眠の改善方法は、様々な方法がありますが、不眠とプレゼンティーイズムの両方を改善するには、認知行動療法が有効であるとされています。
・認知行動療法のアプリも開発されており、Sleepioがあります。
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