![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/161823268/rectangle_large_type_2_a884a565dfdc3e56d571e6e946deeab9.png?width=1200)
対話のケミストリーはどうやって生まれるの?宝物のような言葉と感情に巡り合う方法
対話が好きです。他愛もないおしゃべりも好きですが、やはり、対話。相手と向き合って、互いの経験や思考を分かち合うことで、思いがけない言葉や感情が生まれたり、新しい景色が見えたり、宝物が見つかったりもする。
私はインタビューや対談など、“対話”を職業にして久しいのですが、お仕事というよりは、ライフワークであり、日々の愉しみです。
本日は、私が大好きな対話について、その魅力とコツを考えてみます。
音楽フェスならぬ、対談フェスの魅力とは?
Voicy FESという祭典をご存じですか?
私が3年半ほど「芳麗の女と文化の話café」という番組を配信している、日本最大の音声プラットフォーム「Voicy」を運営する株式会社Voicyが、年に一度、開催している声の祭典です。映像などを使わない生放送で、Voicyのパーソナリティたちやスペシャルゲストがさまざまなテーマで対談を行います。
昨年は、爆笑問題の太田光さん×キングコングの西野亮廣さんといったお茶の間の人気者対談から、ちきりんさん(ブロガー)×梅澤高明さん(経営コンサルタント)の社会派対談、ママ界のエンタテイナー・バブリーたまみさん×ワンピース1枚で暮らすミニマリストNozomiさんの2人合わせて総フォロワー50 万人超のインフルエンサー対談まで、幅広い分野の猛者たちの対談がありました。
私も光栄なことに、このVoicy FESに一昨年、昨年と出演させていただき、今年も出演が決まっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1731572048-T93fdGZwArnj1u7iQpmxPYky.png?width=1200)
フェスといえば、フジロックやサマソニなどの音楽フェス。大自然の中で人気アーティストのLiveパフォーマンスを人々の熱気や美味しいビールとともに味わえる、あの多幸感に満ちたイベントが真っ先に浮かびますが、この対話のフェスも、不思議な魅力と熱量があります。
音声だけの対談、しかも、オンラインでの開催ながら、昨年は12,000人以上の聴客を動員。まるで目の前でかぶりつきで聴いているような(聴いてもらっているような)、高揚感や感動がありました。
おそらく、それは人と人とが向き合って密度の濃い言葉を交わした時に起こるケミストリー、対話の力のよるところが大きいのかなと。
対話によって、その人の新たな一面が感じられたり、その場ならではの稀有な感情や思考や言葉が生まれたり……etc. そんなケミストリーは、時に日常の対話にも、その他のインタビューや対談の仕事中にも生まれるものではありますが、「Voicyフェス」という、人と人が向き合って語り合うことに特化したステージでは、わりと高い確率で起こります。
話者も、聞き手も、作り手(Voicy社)も、対話を深めること、楽しむことに一途に集中しているからでしょうか。
対話のケミストリーはいかに生まれるのか?
映画監督や俳優さんたちから「映画の神様っているんですよ」という話を何度も聞いたことがあります。映画の神様は、みんなが心を合わせて真摯に映画を作っていると、思いがけない奇跡を起こしてくれるのだそうです。
奇跡とは、たとえば、撮影中に絶対に晴れないと思っていた空が晴れて、大きな虹がかかり、その光景が作品に特別な輝きもたらしてくれるといったようなこと。
神様とか奇跡なんて大袈裟な言い回しにも思えますが、わかります。
Voicy FES にもそんな「対話の小さな神様」が宿っているような……。そう思えるほど、フェスの最中、興味深く心動かされる対話が聞けることがあります。心動かされる対話とは、言うまでもなく、良い情報とか巧い語りとは全く別ものです。
前述したように、小さな奇跡(想像を超えた対話、心震える対話)は、この祭典を話者も聴客も全力で楽んでいるから起こりえることなのだと思いますが、そこには、いくつかの仕掛けもあります。
1つには、組み合わせの妙。多方面で面白い人と人の組み合わせとテーマを運営であるVoicyが考え抜いてオファーしているから。
それから、これは出演者にもよりますが、対談相手とは事前に打ち合わせ過ぎずに本番に挑んでいることもプラスに働いているのかなと感じます。
私が対話する時、最も大切にしていること
Voicy FESに限らずですが、私が個人として、良い対談やインタビューを行うために心がけたりやっていることもあります。沢山あるので、またいつかまとめて書けたらと思いますが、いちばん大切にしていることは、「透明な器であろうとすること」です。
“透明な器”とは、対話をする時のセルフイメージなのですが、具体的に言い換えてみると、相手にも対話のテーマにも先入観を持たないこと。それから、エゴを持たないこと。
相手やテーマついて事前に調べた方が良いことは調べるし、自分なりの考えを深めておいたり、イメージを膨らませておくことはします。でも、いざ本番では、その準備や台本は捨てるつもりで相手と向き合います。
今、この瞬間にフォーカスすること。相手の言葉をよく聴いて、表情や仕草や場の空気から感じとって、流れのままに自由に柔軟に正直に、言葉や思考を受け取って投げかけて、交換していきたいなといつも思っています。
(あくまで理想で、うまくいかないこともあります)
対話は肉体的なものでもあるので、いかに心身を開き合えるかが大切だし、それができた時には、予想外の言葉や思考が相手からも自分からも出てくる。内側から生まれたものならば、何にせよ、心が動くものになるし、時には、ケミストリーも起こる。
そこに先入観とかエゴは不要だし、枷になるだけなので、対話する時は「透明な器であろう。心の透明度を高めていこう」と。経験を重ねるほどに、自然にそう思うようになりました。
先入観もエゴもない方が、宝物を見つけられる
この話を、同じ物書きでありながら、ヴィオラ弾きでもある友人に話したところ
「ある人気ピアニストが、『●●(自分の名前)の演奏』ではなく、『モーツァルトの楽譜をいかに忠実に再現するかに心を砕いている』といった趣旨のことを言っていたんだけど、これと同じことだよね?
対話に自分(エゴ)を出すのではなく、相手の魅力やそこにあるエネルギーを表現することに自分をチューニングしていく、という感覚でしょう。何となくわかるよ」と。
なるほど、たしかに近いかもしれません。ありがとう、自己理解が一歩、進みました。
とある冒険家の方から「ある国に行った時、大人が何百年かけてても見つけられなかった遺跡を、子供たちが遊んでいる途中に見つけたんだよ」という話を聞いたことがあります。
彼曰く、「子供には無駄な思い込みやエゴがなくて、代わりに自由な感性や純粋な好奇心があるから。大人が歩かない道を見つけて歩いたりするし、そこで眠っていた宝物を見つけたりするんだよね」と。
対話の中に宝物を見つけることも、これに近いことなのかなと感じます。
今年のVoicyFESは、千変万化がテーマ
![](https://assets.st-note.com/img/1731590493-6CHdh0T1Jso42qLXxYkc3bM8.jpg?width=1200)
文化系女子にとって憧れの方々も出演されます。
今年のVoicy FESももうすぐ、11月27、28、29日に開催されます。「千変万化」をテーマに、これまでのとは異なる新たな試みが満載です。出演者も多分野の第一線で活躍されている方、誰もが知るレジェンド、意外性のある方まで、素晴らしくも興味深いラインナップです。
私は、これまでのVoicy FESでは、一昨年は、はあちゅうさん、小川奈緒さんと2対談。昨年は、大愚和尚さま、精神科医Tomyさんと2対談を経験。どれも忘れがたく、貴重な対話でした。
今年も、光栄なことに、産婦人科医の宋美玄さんと対談させていただきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1731572111-PC3dyEBrp1ZOeQlbzAu4aMVi.png?width=1200)
テーマは、「自分史上最高の自分でいるには?」です。 こちらのテーマや対話については、また改めて綴りたいなと思いますが、ぜひ、対談も聴いていただけたら嬉しいです。
本対談のみならず、さまざまな宝物が見つかるかもしれない数多の対談を一緒に楽しみませんか?
ぜひVoicy FESに遊びにいらしてくださいね。
▼Voicy FES ‘24
2024年11月27日(水)〜11月29日(金)の3日間、声のトップパーソナリティや様々な業界の専門家の方が、熱い対談を繰り広げます🎙️🔥
出演者の詳細は、公式サイト
今年のコンセプトは、「千変万化 -変化はつづく、わたしたちはどうする-」
▼芳麗の出演は最終日、11月29日(金)18:50〜 です。
▼チケット購入方法
以下のリンクより、STAGE A・STAGE Bのいずれか1つのチャンネルページから、プレミアムリスナーに参加してください。
参加後、2ステージ両方の放送(生放送・アーカイブ放送も含む)を2024年12月27日 23:59までお楽しみいただけます👂🎧