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アート鑑賞のススメ その①

休日になると何をするかというと友人や恋人と食事や旅行へ出かけたり、スポーツをしたり、お酒を飲みに行ったり様々な娯楽がある中で、お勧めしたいのが美術館や博物館へ行くことがあります。

芸術を鑑賞するのはハードルが高いように思えるし、有名な画家の書いた綺麗な絵、気味の悪い絵や風変わりな芸術家の作ったどことなくヘンテコな物体や変わった作品、様々なアートと呼ばれる物体。

美しいものならともかく、ヘンテコなものが出てきたときに何が面白いのかよくわからないといったのが率直な話だと思います。

そうした「アート鑑賞」の成り立ちや一体それが何なのか、何が面白いのか、どんなプラスの面があるのかをお勧めしてみたいと思います。
まず鑑賞の成り立ちとして以下の3つの要素があることを知っておくとより楽しめます。

・実際に鑑賞してみる
なんとなく有名な絵を見たいといったものでもよいですし、まずは見てみることを推奨します。
例えば人気のある芸術家の作品、有名なところで言うとモネなどの印象派やゴッホなどの後期印象派の絵は有名で分かりやすいものだと思います。
光を描くフェルメールも美しく日本では人気があります。
こうした作品には、綺麗なものからへんてこな物まで様々な作品があります。
実際に行動し足を動かしその目で見る事で自分が何を受け取るのか実験してみるとよいでしょう。

・美学、哲学
西洋美術では何をもって美しいとするのか、といった哲学から派生した美学といったジャンルの学問があります。
哲学が余り定着していない日本だとここがネックで、ここをきちんとやると立ち止まり自分の受け取るものは一体何なのかを考えることができるようになり、美術鑑賞の中でもハイレベルな「不快」を使ったアート作品と対峙することができます。
真実とは総じて不快なものですし、それとは逆に嘘を巧妙に使った作品を見抜くことができると上級者です、鑑賞に面白味がまします。

・批評
批評家があだ名をつけたらそれがジャンルになったといった例があります。
例:ピカソ(キュビズム)アンリ・マティス(フォービズム)
など大本は球体みたいだ、まるで野獣が書いたような色合いで、、いった批評がそのまま付けられました。
批評家の多くは美学、哲学のエキスパートなことが多く哲学の構造上基本的に批判的な目線で作品の表しているものや、足りていないものなどを描写していきます。
卓越した批評家はその美術の起きてきた流れを把握しており、その作品がどういったものなのかを歴史の中に埋め込むことがあります。
こうした批評を読むのにも、その批評家が何を言っているのかを読み取り吟味する技術がいります。

こうした美術鑑賞で培われるものにクリティカルシンキングやロジカルシンキングがあります。
クリティカルシンキングとは批判的思考といい問題点を見定め、その問題点を的確に処理することができようになる思考の方法です。
過去の作品は、まだその仕掛けが分かりやすいものが多かったりしますが、特に現行の現代美術では仕掛けが複雑化し様々な感情を煽るギミック、認識をずらす形の配置など通常では行われないような物体から人間が何を引き出すのかを実験する用途で置かれる作品も増えてきました。
近年の現代美術の難解さはこうした様々な人間の持つ認知をわざと歪ませることに力を注いでいるものも少なくありません。
こうした作品と対峙できるようになることは未知の問題に立ち向かう態度と思考を授けてもらえる機会となり、美術鑑賞はそのための訓練になりうると考えています。

まず、高度な「不快」を扱うアートはわきに置いておき、美しい作品を見ることから始めてみるとよいでしょう。
美しいものを見て感動することにはアートの一番大きな醍醐味があります。
力強く美しいものを見ることはアートから力を授かるためのまず1歩です。


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