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アダルトチルドレン・毒親サバイバーの方が自分らしい人生を取り戻すヒント#5「背負わなくていい責任をおろす」「敵意・悲しみを癒すエクササイズ」

【本記事をお読みいただく前に】
ここまで見てきたように、毒親・アダルトチルドレン問題は「背景」も「抱えるしんどさ」も個別バラバラです。
だからこそ、最初の「#1」でも伝えした通り、複雑に絡み合った心の問題を紐解いていくには「順番」が極めて重要になると考えています。
特に本記事以降の話は、これまで以上に大変デリケートな内容となりますので、ここまでの記事を読んでない方は、まずはそちらから順番にお読みいただければと思います。
また、本記事で紹介するエクササイズについても、ぜひ順を追ってトライしてみてください。
#1アダルトチルドレン・毒親サバイバーの方が自分らしい人生を取り戻すヒント
#2「許せない気持ち」を掘り下げる
#3「愛着スタイル」「禁止令」「人生態度」
#4「親をメタ分析する」

さて、今回の記事では毒親・アダルトチルドレン問題を考える上で、ある意味一番厄介なテーマと言える「親へのネガティブな気持ち(敵意・悲しみ)を手放すこと」「傷ついた心を癒すこと」について順を追って考えていきます。


離れてもしんどい気持ちが消えない理由


本来であれば無償の愛を与えられ、ありのままの自分を安心してさらけ出し、甘えることを許されるはずだったのに、現実は全くそうではなかった……。
当時、親にどんな理由があったにせよ、ことあるごとに傷つき、心に大きなハンデを背負い、それによって今も苦しめられているのですから、これまで経験してきたことを思い返しては、言いようのない怒りや悲しみから、恨みを晴らしたいと思うのも自然なここと言えます。

ですが、その一方で「親を恨む気持ち」「許せない気持ち」が、心をいつも過去に向かわせ、前向きな気持ちで未来に向かうことを遠ざけてしまっている最大の原因になっていることにも、きっと気づいているはずです。

これまでの経験上、いくら親と距離をおいたり、連絡を断つなどしたとしても、「許せない!」といった心のわだかまりに対して自分なりのケジメをつけなければ、ありのままの自分として、自由に前向きに生きていくことは難しいと言わざるを得ません。

なぜなら、物理的に離れたことでいっとき心の平穏を取り戻せたとしても、心の中に精算できていない「ネガティブな気持ち」が残っている以上、本当に「心が自由になった」とは感じることができないからです。

場合によっては「現実逃避した自分」を情けなく感じて無価値観を強めてしまったり、情けない自分を許すことができない気持ちが暴走して自分責めが激しくなることも少なくないのです。

だからといって、無理に許そうとする必要はありません。

ここまで見てきたように、これまで十分すぎるくらい十分に、心に傷を負ってきたのですから、まずは「傷ついてきた自分のケア」に専念することが大切だと思っています。

実際、心の傷を癒すことは、結果として親に対するネガティブな気持ちを手放すことにもつながることは、これまでの経験上わかっています。ですが、それはあくまでも「副産物」であって目的ではありません。
そのため、ここからは「親」のことは一旦傍に置いて「自分の気持ち」にフォーカスを向けてみてください。

これから順を追って傷ついてきた自分を癒すための7つのステップの内、今回はステップ1〜3を一つずつ見ていきます。
紹介するエクササイズにもじっくり取り組んでみてください。

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