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ウィーンに行けないなら、来てもらおう
最後に海外旅行に行ったのは、2019年の秋でした。場所はロンドン。楽しかった…写真を見返しても、なんだか夢だったような気がします。
まさか世界中で移動が制限されるなんて思いもしませんでした。今度はいつ行けるんだろう…と気分が落ち込んでいた、そんな時。
このツイートが流れてきました。
ホテル・ザッハーのオンラインショップが、6/8まで60ユーロ以上の購入で送料無料のキャンペーン中❣️世界中にザッハートルテは数あれど、“オリジナル”を名乗れるのは唯一ザッハーだけ。この機会に本場の味を楽しんではいかがでしょう⁉️🤵🤵♂️https://t.co/WWWpKYYhPM pic.twitter.com/Tgtn2I3Z6p
— オーストリア政府観光局 (@ANTO_Tokyo) April 7, 2021
テンションが爆上がりました。
あの「ホテル・ザッハーのザッハトルテ」を日本で注文できて送料無料になる!? これは絶対に頼みたい…!
2つのザッハトルテ
みなさんはザッハトルテ、好きですか? わたしは昔から大好きで、記念日によく「DEMELのザッハトルテ」を買います。
百貨店などで見かけるのはDEMELのザッハトルテ。今回、取り寄せできることを知った「ホテル・ザッハーのザッハトルテ」は日本に店舗がなく、ホテル・ザッハーのオンラインショップのみの取り扱いです。
2つのザッハトルテ。どちらが本物なの?と話題になりますが、どちらも本物です。ただ、オリジナルと名乗れるのはホテル・ザッハーだそう。
この結論に至るまでは長〜い時間がかかったようなのです。
ざっくり流れを書きますと、
1832年 宮廷の見習いコック、フランツ・ザッハがザッハトルテをつくる
(フランツ・ザッハの次男エドゥアルトが開いた「ホテル・ザッハ」で極秘にレシピは受け継がれていた)
↓
1934年 エドゥアルト・ジュニアがデメルとライセンス契約を締結
(門外不出とされていたレシピがデメルに伝わる)
↓
1938年 ザッハトルテの販売権をめぐる問題が表面化
↓
1952年 法廷で争われる
↓
1962年 判決
判決の内容はこちらです。
『ザッハのザッハ・トルテ』には、丸形のチョコレートの封印を、『デメルのザッハ・トルテ』は三角の封印をつけること
デメル ホームページより
いやおしゃれか!(笑)。でも裁判を経て、ライバル同士どちらのザッハトルテも存続することになったんですね。
考えてみてください。結果として世界に甘くておいしいものがもう一つ増えたのです。幸せでしかないじゃん…と個人的には思います。
コーラとペプシもそうですが、わかりやすい2大派閥があったほうが選ぶお客さんは楽しいんじゃないかな、なんて。
文明の利器、翻訳ツール
5/13にホテル・ザッハーのサイトへアクセスしてみました。おさらいですが、60€以上で全世界送料無料は6/8までです。
サイトの右上に「DE(ドイツ語)」「EN(英語)」とあり、どちらか選べます。
ORIGINAL SACHER-TORTENという商品ページに載っているザッハトルテは3種類。
小(16cm):Original Sacher-Torte size I(42,90 € incl tax)
中(19cm):Original Sacher-Torte size II(51,90 € incl tax)
大(22cm):Original Sacher-Torte size III(58,90 € incl tax)
!注意! 一番大きいサイズを1つ買うだけでは60€以上にならない
わたしは自宅用とプレゼント用に一番小さいサイズを2つ購入しました。それで送料無料になるラインは超えたのですが、せっかくなので紅茶とコーヒーも購入(現在、紅茶やコーヒーは品切れなのか該当ページがありません)。
海外のサイトはすべて英語なので、何が書いてあるかわからない…怖い…と思いがちですよね。
日本のサイトで買う時とほぼ一緒(商品を選んでカゴに入れ、住所を入力し、決済方法を選び、支払う)とは言え、心配はつきもの。
そこで、わたしは「翻訳ツール」を使います。おすすめはDeepL翻訳。Google翻訳より自然な日本語に訳してくれます。
ためしにORIGINAL SACHER-TORTENページに書かれているキャッチコピーで、翻訳を比較してみましょう。
(原文英語)
The world-famous original in the attractive wooden box - a sweet greeting from Vienna.
(Google)
魅力的な木製の箱に入った世界的に有名なオリジナル-ウィーンからの甘い挨拶。
(DeepL)
世界的に有名なオリジナル商品を魅力的な木箱に入れて、ウィーンからの甘い挨拶をお届けします。
DeepL翻訳のほうがナチュラルな言い回しになっています。
翻訳ツールは原文をコピペするだけでよく、便利です。意味がわかれば不安も解消されるので、使わない手はないです。
住所の書き方に迷い、ファーストネームを間違えた
悩んだのは、住所の書き方。参考になったのが「公的な施設がどんな英語表記にしているか見て真似してみる」という方法。
わたしの第二の故郷である宝塚大劇場で確認してみます。
【日本語ページ】〒665-8558 兵庫県宝塚市栄町1-1-57
↓
【英語ページ】1-1-57 Sakaemachi, Takarazuka-city, Hyogo 665-8558, Japan
日本語標記の逆から書いていくんですね。
後から気づいたのですが、わたしはfirst name(名前)とlast name(苗字)を逆に書いていた…つまりTaro Yamada(太郎 山田)にすべきところをYamada Taro(山田 太郎)にしてしまいました。
すぐに「ファーストネーム 通販 間違えた」でググりました(笑)。住所が合っていれば大丈夫とわかり、ひと安心。配達するのは日本の会社なのでそれもそうか。
入力したメールアドレスにホテル・ザッハーからの注文控えも届き、商品の到着を待ちます。
いつかまた、ウィーンで
5/13に注文し、5/20にDHL(運送業者)からSMSが届きました。突然だったので最初は詐欺SMSか!?と疑ってしまったのですが、運送状番号をDHLのサイトに入れるとヒット。荷物がだんだん近づいているのがわかって、ワクワクしました。
そして、5/21に届きました〜! 一週間はかなり早い。ありがとうザッハー、ありがとう DHL…疑ってごめんなさい。
ほのかに甘い香りが漂うダンボール箱。
中身を全部出すとこんな感じ(母の足が見えてる)。
ザッハトルテは木箱に入っています。ちゃんと丸型のチョコレートの封印。
お皿に盛ってコーヒーと。おいしそう〜!!
チョコレートは濃厚なのにアプリコットの甘酸っぱさはどこか爽やかで、コーヒーにも紅茶にもよく合います。甘くない生クリームを添えると本場感が出るのですが、脂質を控えたいので我慢…(笑)
母とザッハトルテを食べながら、ずいぶん前に一緒に行ったウィーン旅の思い出話に花が咲きました。
団塊世代の母は、たった一人でウィーンに3回も行ったことがあるアクティブな人。コロナで外出自粛が続いてパワーを持て余しているのですが、その分元気でいてほしいなと思いました。
喜んでもらえてよかった。
いつかまた、このザッハトルテを現地で味わえることを願って。
Tschüss👋
文:シノ
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