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初日の出
明けましておめでとうございます。
2023~2024年の年末年始は生まれ故郷の神戸で過ごしましたが、2024〜2025年の年末年始は読谷村で過ごしています。そこで、今年は初日の出を見に座喜味城跡に行ってきました。残念ながら雲がかかっていて、地表面からの日の出は見られませんでしたが、暖かくて過ごしやすい天気だったので、40分くらい眺めていたら、雲の切れ間から太陽が顔を出しました。
私は、初日の出に限らず、日の出を見るのが好きなので、旅行先や出張先で眺望がいいところがある時は、よく日の出を見ています。大学生の時はよくキャンプボランティア仲間と南アルプスの山に登っていました。その時は、必ず山頂近くで日の出を見ることをスケジュールに入れていました。いろいろと日の出を見てきた私ですが、実は、今までで一番忘れられない日の出は、日本ではなく、インド大陸部最南端の町カニャークマリのコモリン岬で見た日の出です。大陸の最南端にある岬ですので、水平線から昇る朝日と水平線に沈む夕日を見ることができる珍しい土地です。
とはいえ、気象条件が揃わないと水平線から昇る朝日と水平線に沈む夕日を見ることはできません。晴れていると思っていても、なぜか、水平線近くに雲がかかっているものです。確か2泊したと思います。到着した日の夕日から始まり、日の出と日の入りは欠かさず見に行きましたが、何度も雲に阻まれてしまいました。どうやらインドの人たちも日の出を見るが好きなようで、毎朝、大型バスが何台もやってきて、日の出が見える場所にずらっとインド人が並んでいました。
そして、出発の日の朝、最後のチャンスの日の出を見に行った時のことです。今日も水平線近くに雲がかかっているように見え、諦めかけていたところ、水平線からくっきりと朝日が昇ってきたのです。思わず「おお!」と感嘆の声を漏らしてしまいました。一緒に見ていたインドの人たちも同じように声を出していました。そして、静かに目を閉じて祈りを捧げていました。あの時の壮麗な太陽と、なんだか厳かな雰囲気が漂っていた光景は今も忘れられません。
今年の座喜味城ではそんな綺麗な日の出は見ることはできませんでした。若き日の私だったら、「あーあ、綺麗な日の出が見られなかった」と残念に思ったことでしょう。しかし、今年は不思議とそんな残念な気持ちが湧き起こることはありませんでした。むしろ、こうやって初日の出を楽しみにする時間を過ごせることそのものを嬉しく感じていました。そして、そんなふうに感じたので、今年は、起こっていること一つ一つを噛み締めて味わいながら進んでいく、そんな1年にしていきたいと思ったのでした。
さて、よみたん自然学校を設立したのは2004年1月1日。おかげさまで今日をもって21周年となりました。たくさんのみなさんに支えられ、ここまで続けることができました。昨年、改めて掲げたミッション
「自然へのワクワクをおいかけ、遊び心から世界とつながる『自分軸を育む学びの場』を創造します。」
を果たしながら、一歩一歩進んでいきたいと思います。
これからもご支援ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。