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温度と湿度が伝わる本。「さんかく」
表紙が好みで、本屋で思わず手に取った本。
(でも買わずに図書館で借りたw)
本の概要は、こんな感じ。
恋はもういらないというデザイナーの夕香。かつて夕香の職場でバイトをしていた正和。恋人の正和よりも研究一筋の、大学院生の華。偶然再会した夕香と正和はたびたび食事を共にするうちに、夕香の暮らす京町家で同居することに。理由は食の趣味が合うから。ただそれだけ。なのに、正和は華にどうしても打ち明けられなくて……。
揺れ動く、三角関係未満の女、男、女の物語。
概要読むと恋愛小説なのかな?と感じますが…
読み終わった感想は、
「あーこんな料理が食べたいな」
と思うものが多かった。
だから、恋愛はサブ的な位置づけかなあと。
塩むすびからはじまって、水餃子、とうもろこしご飯などなど。
この主人公の夕香が作る料理が、とにかく美味しそう。
素材は比較的シンプルなのですが、手の込んだ質のいい料理、といった感じ。
これ読んで土鍋でご飯炊いてみようかな、と思ったし(単純w)
そこに並んでいるのは文字だけなのに
料理の絵や香りだけでなく、まるで温度や湿度まで伝わってくるような描写がすごいなと。
ご飯の湯気まで伝わる感じ?
あと、舞台は京都。
主人公の夕香は京都の町家に住んでいるのですが、その家屋の描写も絶妙。
住んだことはないけど、「こんな家なのかな」と想像するのも楽しい。
…
そういえば、夕香がアルバイト先のカフェで、まかないを作っていた時の言葉が印象的で。
まかないなのに、夕香は家から食材を持ち込んでアレンジ。
ゆえに、他のバイトは
「どうして凝ったまかないを作ってくれるの?」と言う。
それに対しての言葉。
「私、一日二食だから食事の半分がここなわけで、いいかげんなものを食べたくないの」
これ、すごくよく分かるなと。
人の為ではなくて、自分がいいかげんなものを食べたくない。だから、持ち込んでまで作る。
毎食それなりものを作るって、なかなか難しいとは思う。
でも適当なものを食べて、結果自分の機嫌が悪くなることは避けたい。
これは常々思っていること。
たとえば、外で炭水化物オンリーの食事をしたと過程。(パスタだけとか、うどんだけとか)
すると
すぐお腹が空く
⇒何か食べたいな
⇒結局お菓子を食べる
こうなる。
少なくとも、私はこうなる。
だったら、ちょっと手間でも自分で作った方がいいなと思う。
だから、平日の昼は弁当を持参。
朝用意するのにそれなりの時間はかかるけど、野菜も肉も入れられるし、何より店に並んだりする時間も必要ない。
時間を投資した挙句、行き着く先がバランスの悪い食事だったりすると、すごく不機嫌になる。(何度も経験あり)
なので、それを避ける為に持参している…という話。
******
とはいえ、この主人公のように手の込んだものは作ってません。
じゃあ何を作ってるねん?
って思った人は、これを読んでね。
今の時期だと、こんなんがオススメかなあ。
というわけで最後脱線しましたが…
描写が秀逸な小説「さんかく」
年始の読書にオススメだよーという話でした。
<あとがき>
みなさん、あけましておめでとうございます。
今年もnote、読んでくれるかなー?👂
引き続きよろしくお願いしますー。
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