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言葉の宝箱 0182【離婚など、これまで一度も考えたことはなかった。そう簡単に離婚などできるわけがないと思っていた。具体的でわかりやすい理由がなければ、離婚などしてはいけないものだと決めてかかっていた。赤の他人同士が夫婦になるのだから、どこの家庭にだって多かれ少なかれ問題はあるはずだと。誰もが認める決定的な理由がなければ、離婚してはいけないのだろうか】

『さしすせその女たち』椰月美智子(角川書店2018/6/22)

39歳の多香実は5歳の娘と4歳の息子を育てながら、
デジタルマーケティング会社の室長として慌ただしい毎日を過ごしていた。仕事と子育ての両立がこんなに大変だとは思っていなかった。
一つ上の夫秀介は「仕事が忙しい」と何もしてくれない。
不満と怒りが募る中、息子が夜中に突然けいれんを起こしてしまう。
その時の秀介の言動に多香実は驚愕し、
思いも寄らない考えが浮かんでいく。
書き下ろし短編「あいうえおかの夫」収録。

・まゆげとまゆげのあいだに、せんがあるよ P21

・嫌な気分を引きずって過ごす方がストレスだもの P49

・魔法の言葉さしすせそ、よ。さしすせそ、を使うの(略)
さすが、知らなかった、すごい、センスある、そうなのね、
のさしすせそよ P53

・離婚など、これまで一度も考えたことはなかった。
そう簡単に離婚などできるわけがないと思っていた(略)
具体的でわかりやすい理由がなければ、
離婚などしてはいけないものだと決めてかかっていた。
赤の他人同士が夫婦になるのだから、
どこの家庭にだって多かれ少なかれ問題はあるはずだと(略)
誰もが認める決定的な理由がなければ、
離婚してはいけないのだろうか P96

・わかりやすいレッテルは便利だ P151

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