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言葉の宝箱0685【焦ったってろくなことはない】


『リケジョ探偵の謎解きラボ』喜多喜久(宝島社文庫2017/5/23)


保険調査員の仕事は保険会社から支払われる保険金に関して、被保険者側に問題がないか調査・報告することだが、江崎に回ってくるのは大学教授の密室での突然死を始めとした不審死ばかり。その死は果たして自殺か事故死か、殺人か。江崎は意中の研究者友永久理子に相談を持ち掛ける。恋人より研究優先の熱血理系女子探偵が化学を駆使し不審死の謎に迫る。
『小さな殺し屋』『亡霊に殺された女』『海に棲む孔雀』『家族の形』
4話連作短編集。

・現代において、人間を一番殺している生物は、
サメでもライオンでもヒトでもなく、実は蚊なんだそうです。
デング熱ウイルス陽性の蚊(略)
それ以外にもマラリアなど、危険な伝染病を媒介しまう。
小さな殺し屋なんです P83

・ろくでもない男に、どうしようもなく惹かれてしまった自分 P88

・恋愛にすべてを捧げられない自分は、まともな人間じゃない
――そんな風に思い込むことはないですよ P94

・一回の食事で体調が劇的に改善するなんてありえないけど、
体にいい成分がたくさん入ってるって聞いたら、
それだけで元気になるでしょ P110

・デリケートな話題でも平気で話し合えるくらいの仲なら、
長続きするかもね P172

・焦ったってろくなことはない。
研究だってそうだ。成果を求めるあまり、
研究成果の捏造に手を染める人間がいる。あんな風になりたくない。
僕たちは急がず、じっくり愛を育んでいけばいい P248


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