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言葉の宝箱0631【程度の差はあれ、努力は必ず報われるものよ】


『無限の中心で』まはら三桃(講談社2020/6/8)


インフィニティ総合学園高等部は校舎が六角形(ヘキサゴン)をなしていることから、ゴン高と呼ばれている。普通科文系コースのとわは友人の美織に頼まれて新聞部の助っ人、数学オリンピックに挑戦する数学研究部の取り組みを取材を引き受けることになった。部室に行ってみるとイケメンだけど制服の着方と粘着質な性格が残念すぎる在(あり)、美を追究するロン毛の音楽男子・響(ひびき)、とにかくなんでもがぶり寄る相撲部兼務の巨漢・章(しょう)が、1枚のプリントを前にして、妙に興奮していた。なんでも数学の難問が出題されたプリントを月曜日に置いておくと何者かが解答したプリントが木曜日に戻されているというのだ。しかもその解法がとても個性的、と言われても、数学はからっきしのとわには何を言っているのか分からない。取材を適当に切り上げる算段を整えているとセクシーな数学研究部の顧問に見込まれ、数学研究部の活動に巻き込まれてしまう。物語の世界に浸りたい文系少女が変人ぞろいの数学男子たちと共に「木曜日のミステリー」に迫る、マスマティックな青春小説。

・陽光は、無限に広がる宇宙からの贈り物 P5

・絶対的に正しいものの前では、安心して自由でいられる P33

・不思議なことでもあまりにも心を打たれると、
人はさからわなくなるものだ P68

・程度の差はあれ、努力は必ず報われるものよ P90

・負けたら悔しいよ。
悔しい思いをしないで済むには、
負けないことだというのがわかってるだけに、さらに P137

・静かに見守っているように装って、じつは自分を守っているのだ P140




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