言葉の宝箱0619【弱いと認めちゃったほうが楽なの。力を抜いて、少しは人に頼ったり、頼られたり。そうしていると、行き止まりじゃなくなる。自然といろんな道が見えてくるものよ】
観音さまが見下ろす街、北関東の紅雲町で、杉浦草はコーヒー豆と和食器の店『小蔵屋』を営む気丈なおばあさん。人々を温かく見守り続ける彼女は無料のコーヒーを目当てに訪れる常連たちとの会話がきっかけで、街で起きた小さな事件の存在に気づく。オール讀物推理小説新人賞受賞のデビュー作を含む日常の謎を解くミステリー。『紅雲町のお草』『クワバラ、クワバラ』『0と1の間』『悪い男』『萩を揺らす雨』5話連作短編集。
・どうにもならない悩み事は、
役に立たない他人のほうが気軽に話せるのかもしれない P37
・話そうとしないことは訊かない、
話すことだけを静かに聞いてくれる P42
・信用を失えば店は簡単に潰れる P55
・胸の内を刺す過去があるから、
他人の気持ちがわかるようになるのだ P97
・人の恋愛を笑うほど、枯れてないの P117
・弱いと認めちゃったほうが楽なの。
力を抜いて、少しは人に頼ったり、頼られたり。
そうしていると、行き止まりじゃなくなる。
自然といろんな道が見えてくるものよ P156
・この先に行け。
行ける力があるやつが、行かなくてどうする。
足枷は自分でぶった切れ P199
・欲しいからって手を伸ばしたら…………
今まで抱えてきたものは、こぼれ落ちてしまうものかな P216
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