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田中Pの身勝手な映画感想

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鑑賞して好みだった映画だけ感想を書いてます。限りなく備忘録です。すいません。
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映画「おんどりの鳴く前に」

映画「おんどりの鳴く前に」

監督:パウル・ネゴエスク

ルーマニアの田舎村、中年警察官のイリエは独身で鬱屈した日々を過ごしつつも果樹園を営む計画を実行しようとしている。しかしある日、平穏なはずの村で惨殺死体が見つかり、イリエは村の裏側に巻き込まれていく。

鑑賞中になんとなく宗教の匂いを感じてしまうのですが、これやはり聖書にある話を基盤にしてるようです。聖書読み込んどるキリスト教徒の方々が観たら「はいはいあれね!旧約聖書の2

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2024_ベスト映画

2024_ベスト映画

年末が忙し過ぎて会社の大掃除も参加できず、自宅の大掃除は元日になってしまいました。もはや我が家の恒例となりました大掃除脱線〜男はつらいよDVD1本見に選んだのは第27作「浪花の恋の寅次郎」に。
27作は切なさモリモリの物語なのですが、これぞ寅さんって人情劇ですわ!芸者のフミさん(麗し過ぎる松坂慶子さん)に出会ってめっちゃ世話を焼いて恋仲になるかと思いきや、、やっぱり振られちゃってまた旅に出るw何度

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映画「どうすればよかったか?」

映画「どうすればよかったか?」

監督:藤野知明

面倒見がよく、絵がうまくて優秀な8歳ちがいの姉。両親の影響から医師を志し、医学部に進学した彼女がある日突然、事実とは思えないことを叫び出した。統合失調症が疑われたが、医師で研究者でもある父と母はそれを認めず、精神科の受診から姉を遠ざけた。その判断に疑問を感じた弟の藤野知明(監督)は、両親に説得を試みるも解決には至らず、わだかまりを抱えながら実家を離れた。このままでは何も残らない—

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映画「とりつくしま」

映画「とりつくしま」

監督:東かほり

今年の邦画のベストかもしれません。東直子さんの原作短編を娘の東かほりさんが監督。終映後にその意味が数段深まりました。お二人にとって特別な映画でしょう。本来は死を扱う映画は好みじゃないんです私。でも今作はとても好きですね。理由はうまく説明つきません。死が創作のためのネタに見えないからかも、、なんて。

亡くなった人の前に"とりつくしま係(キョンキョン!)"が現れ、
「この世に未練が

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映画「ぼくのお日さま」

映画「ぼくのお日さま」

監督:奥山大史

雪深い地方の街。言葉がうまく出てこない少年。選手を引退して恋人の地元でスケートを教えるコーチ。コーチのことが少し気になるフィギュアスケート少女。3人が過ごしたある冬の物語。 

「美しい映画」「瑞々しい青春」「心地よいスケート」「あったかい気持ちになる物語」「最高の余韻」などなどの感想が舞ってますね。コンディションか年齢かはたまた性別か、、人によって捉え方が異なる映画なんだなきっ

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映画「助産師たちの夜が明ける」

映画「助産師たちの夜が明ける」

監督:レア・フェネール

ルイーズとソフィアは念願の助産師として働き始めるが、初日から壮絶な現場に圧倒される。新しい命に出会う喜びが助産師たちの結束を強めていく一方、オーバーワークとストレスに押しつぶされそうになる日々をドキュメントさながらのリアリティで描いた"どうやって撮影したんじゃ?"的映画。

100分間あの病院に連れてこられて彼女たちの隣に居たような、、息つくヒマのない映画でした。助産師た

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映画「TOTEM」(邦題"夏の終わりに願うこと")

映画「TOTEM」(邦題"夏の終わりに願うこと")

監督:リラ・アビレス

夏の終わり、メキシコ。7歳の少女ソルは父トナの誕生日パーティのために祖父の家を訪ねる。祖父の家で病気療養中のトナは夜のパーティに備えて体調を整え、ソルはトナの部屋に入れない。トナの姉たちはパーティの準備をしつつトナの病状と今後の相談もしている。やがて家族と友人たちが揃いパーティが始まる。

※今回はネタバレしないと感想書けないので以下ご注意ください!

トナのおそらく最期の

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映画「クレオの夏休み」

映画「クレオの夏休み」

監督:マリー・アマシュケリ

父親とパリで暮らす6歳のクレオはいつもそばにいてくれるナニーのグロリアが大好き。母娘のような2人だったが、ある日グロリアは家庭の事情から故郷カーボベルデに帰ってしまう。その年の夏休み、クレオは海を渡りグロリアに会いに行くのだ。

予告を見た時からこいつはハンカチマル必案件だぞと思ってましたが、やはりタオル地のハンカチ最高です。ただし泣かせに行く演出はありません!
むし

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映画「ミッシング」

映画「ミッシング」

監督:吉田恵輔

6歳の娘が行方不明になり、手がかりもなく懸命に探し続ける夫婦。夫婦間の温度差やマスコミの報道・SNSでの誹謗中傷によりいつしか母親は「心」をなくしていく。夫婦と周囲の人々の物語。物語なのかな?これは。属性を判断するのが難しい。見ててつらすぎるオススメしにくい映画です。
吉田監督の仕事だな〜ってまずは唸るしかない。ネタバレしたくないので展開や行方不明事件そのものについては書きません

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映画「正義の行方」

映画「正義の行方」

監督:木寺一孝

GW初日は158分の映画を見るに限る!体力使うし。って覚悟してても骨太が過ぎる飯塚事件のドキュメンタリーでした。158分あっという間。集中させられちゃう。でもしっかり首と腰には痛みを伴います。
※飯塚事件についてご存知ない方はwikiで読んでくださいませ。 

捜査した警察、再審請求する弁護士、報道し続ける新聞記者の3者の主張が聞けて多角的に事件をつかめる。とても分かりやすい。2

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映画「違う惑星の変な恋人」

映画「違う惑星の変な恋人」

監督:木村聡志

美容室で働くむっちゃん(莉子)は先輩のグリコ(筧美和子)と仲良くなる。グリコに復縁を迫るモー、グリコの知り合いでイケメンのベンジー、、4人の恋の矢印がグルッと絡み合う物語。
恋愛群像笑劇を好む演出家たちが嫉妬しそうな脚本!絶妙にいそうでいない人々による会話がいちいち面白いやつ。セリフの言い方とか間も良いのじゃろうけど、会話のセレクトというかネタが秀逸。長回しで会話を楽しむって観点

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映画「瞳をとじて」

映画「瞳をとじて」

監督:ビクトル・エリセ

ビクトル・エリセの31年ぶり長編映画。みなさん楽しみにしておられたのではないでしょうか、私もです。期待に違わぬ169分でした。生きて映画を見続けた者たちへのご褒美なのじゃろか。

あらすじこちら→「別れのまなざし」という映画の撮影中に主演俳優のフリオ・アレナスが失踪してしまう。状況から自殺と見られたが遺体はなく、、22年が経つ。映画の監督でフリオの親友だったミゲルはこの未

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映画「VORTEX」

映画「VORTEX」

監督:ギャスパー・ノエ

心臓に持病を抱える夫と認知症が重くなってきた妻。老老介護の末に人生最後が近づく2人のドキュメントのような物語。
12/8公開の今作ようやく観てきました。これは凄い!観た方がいいって言いたくなるヤツです。タイミング遅いですが。

凄いと言いつつも。最初に書きますが、この映画は誰かの批評や感想を気にするもんではありません。観た人の環境・状況で感じることが異なりすぎるはずなので

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2023年_ベスト映画

2023年_ベスト映画

大晦日の午前中に大掃除するのがルーティーンになってきまして。気がつけばなんとなく。掃除機かけて拭き掃除して映画のDVDとパンフレットの棚を拭いていると、、脱線。年末だし寅さんに会いたくなって"男はつらいよ"の第何作を見ようかな〜って展開に。で昼飯に蕎麦食べにいって午後ゆったりと「男はつらいよ第10作 寅次郎夢枕」を見ちゃう。最高ですね。
今年もいい映画見れたなって気になるからお安いご用。

202

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