感じてはいけない感情なんてない
喜怒哀楽、どれが良くてどれが悪いなんてない。
怒りも悲しも、誰だって感じるし、感じたくなくても感じてしまう時だってある。
「嫉妬」はどうだろうか。
言葉のイメージとしてはあまり良くない気がするし、感じなくて済むなら感じたくない気もする。
ただ、周りのよく見えるこんな時代に生きていると、日常生活の中で嫉妬を感じずにはいられない。
・自分より稼いでいる
・自分より友達が多い
・自分よりフォロワーが多い
リアル・オンライン共々、嫉妬を感じる様々なシーンがある。
嫉妬は、典型的な他者との比較によって生まれる感情だから、そのような意味でも、「嫉妬は悪い感情」という印象が強い。
けれど、感じてしまったものはもうどうしようもない。
特に嫉妬なんて、感じたくなくても感じてしまう感情の代表格な気がするし。
確かに、嫉妬を原動力に他者を傷つけたりするのは良くないと思う。
何より、嫉妬にそのまま反応して他者を傷つけても、結局自分が満たされない。残るのは、虚無感と罪悪感だけだ。
それなら、嫉妬を原動力に自分と向き合ってみたらどうだろうか。
「あ、私今嫉妬してるな」
と、嫉妬した自分をまず受け容れてみる。
嫉妬をするのには、必ず理由や背景がある。
そんな風に考えてみると、「嫉妬」という一見ネガティブな感情も、最終的には前向きな内省や行動に変えることができる。
嫉妬をきっかけに自分と向き合えたり、自分がステップアップするために必要な感情と思えば、嫉妬もあながち悪い感情とは言えない。
「嫉妬は良くない」
「嫉妬するなんて恥ずかしい」
そうやって嫉妬を押し殺してしまうよりも、感じてしまった以上まずは受け容れて、自分と向き合うきっかけにしてみる。
何かの感情を、感じないようにコントロールすることは難しい。
ただ、一度感じてしまった感情をコントロールすることはできる。
コントロールというか、解釈というか、受け容れ方というか。
自分のどんな感情も否定せず、まずは受け容れてみる。
だって、“感じてはいけない感情”なんてないのだから。