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【第4回】そもそも疲労とはどういう状態?慢性的な疲労と不安の関係

疲労の定義

疲労という言葉はみなさんご存じですが、どのような状態なのかと聞かれると意外と答えるのが難しいのではないでしょうか。

日本疲労学会では「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退した状態」と定義しています。

簡単にお伝えすると、疲労には「肉体的疲労」と「精神的疲労」があり、「身体や頭を使うことで本来の活動能力が低下した状態」のことを指します。

さらに疲労は「急性疲労」「亜急性疲労」「慢性疲労」の3段階にわかれています。

出典:休養学

長期間にわたり強い疲労が続いている状態を「慢性疲労」といい、この慢性疲労が原因で「慢性疲労症候群」を引き起こすことがあります。

慢性疲労症候群は筋痛性脳脊髄炎とも呼ばれ、「強い疲労感」や「頭痛」などの日常生活に支障をきたすほどの症状が6ヵ月以上も続く病気です。

慢性的な疲労を抱える人は増加傾向にある

慢性的に疲労が続く原因の1つに、現代人は不安を抱えやすくなったことがあげられます。

現代は生活が豊かになったことで、「明日食べるものがない」といった不安を抱えることは少なくなっていものの「ぼんやりとした不安」が増えています。

「今の仕事をずっと続けていいのだろうか」「このままずっと独身かもしれない」「老後は安定した生活を送れるのだろうか」「このまま給料が上がらなかったどうしよう」など、未来に対する不安が心の片隅にずっと存在しているという人は多いのではないでしょうか。

このような未来に対するぼんやりとした不安が「慢性疲労」という形で、私たちの身体や精神を蝕んでいくのです。

第1回目の投稿のときにお伝えしましたが、現代人の約8割は疲れを感じています。

未来の自分を想像することで不安に打ち勝つ

現代人が抱える不安に対処するのには「未来の自分と現在の自分を近づける」ことが大切です。

2009年にスタンフォード大学のブライアン・ナットソン氏がおこなった研究では、「未来との心理的距離が近い人ほど不安に強く、セルフコントロール能力も高い」という結果が出ています。

たとえば「健康のためにお酒を辞めたいけど飲み会に誘われた」とします。

ここで、心理的距離が遠いと「将来自分が健康に生活をしている」姿が想像できず、飲み会でお酒を飲んでしまいます。

一方、心理的距離が近いと「未来の自分の姿にリアリティが生まれ」飲み会でお酒を我慢することができるのです。

このように、「現在の行動が未来の自分によい影響を与えることを実感する」「未来の自分にとってプラスになる行動を意識する」ことが、「ぼんやりとした不安」に打ち勝つ手段の1つとなります。

参考書籍

※今回の内容は複数の書籍やYouTubeの動画などを参考にして自分なりにまとめています。そのため、著者の考えと違う点があることはご了承ください。


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