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”持ちつ持たれつ”な関係って古い?【”作業カフェ”と呼ばれるお店に思うこと】

一人でカフェに行く時間がすごく好きです。
本を読んだり、何も考えずにボーッとしたり。

最近はコロナ禍の影響もあり、リモートでカフェを利用している人も多いのではないでしょうか。
私も、家よりも集中できるのでカフェで作業させてもらうことはあります。
電源やwi-fiを開放しているお店は"作業カフェ"なんて呼ばれていることも珍しくないですよね。

この“作業カフェ“という言葉。
利用者側がそう呼んでいるのであって、お店側が名乗っている訳ではないことが多いと思うのですが

 作業カフェとしてもおすすめ!
 電源 ◯
 wi-fi ◯

なんて紹介をSNSでよく見かけます。

そしてある時、よく行くカフェのテーブルにこんなPOPが置かれていました。

《長時間のPC作業はご遠慮ください》

そりゃそうだよね。と思うんです。
お店としては、「作業してもいいから少しでも多くのお客さんに来てほしい。でもコーヒー1杯で何時間もいてほしくはない。」と考えるでしょう。

電源やwi-fiの解放はお店側のサービスであり、競合と戦っていくための手段の一つです。
もし、それで売り上げが落ちてしまうようなことがあるのなら、それ相応の料金プランをつくったり、商品を少し値上げしたり、上記のお店のようにPOPでお客さんに協力をお願いしたりと、やり方はあります。

そのため、宣伝する人やカフェのやり方が悪いと言いたいのではありませんが、ちょっとこんな話も聞いてください。

お店との”持ちつ持たれつ”な関係


すでに退職してしまいましたが、私は浅草で働いていました。
当時は出勤前にお気に入りのカフェでお茶をしながら仕事のことを考え、浅草寺の境内を通って職場に通うのがお決まりのルートです。
さすがに店員さんたちも顔と名前を覚えてくれて、注文するときは少し世間話もしていました。

そしてコロナになる前の時のこと。
どうしてもPCを使って作業をしたい時があり、店員さんに「申し訳ないんだけど、wi-fi教えてもらえたりするかな?」と聞いたら、快くパスワードを教えてくれたんです。ありがたく使わせてもらい、その分プラスでオーダーをしました。
その後も、そのカフェに自分のお客さんや同僚を連れてお茶をしたり、周年の時には必ずお祝いを持って行ったり、時にはPCを使って作業をしたりしていました。
常連面をしたいわけではないのですが、「お店とお客の”持ちつ持たれつ”な関係」って、多少あると思うんです。

しかしそれは個々の関係性であり、人から強制されるものでも、マナーやモラルでもなく、「自分がお店とどんな関係でありたいか。」に過ぎません。
人の数ほど、それぞれの過ごし方があると思います。

"いいお客さん"でいたい

私がwi-fiを厚意で利用させてもらっていたのも、タイミング的にリモートが広まる前だったので、知っている人しか知らないし、初見の人は当然その前提では来ない。という状態でした。
今となっては店内にIDやパスワードを公開してくれているお店もたくさんありますし、SNSなどで作業カフェを探して行くことも当たり前の世の中になりつつあります。

それでも、私は初見のお店ではPCを開くことはありません。
(当店は作業カフェです!と謳っているお店なら別ですが、そういったお店に行くことは多分ないです。)
お店の雰囲気やお茶を楽しみ、長居するのなら2杯目やデザートを頼み、混んできたら退散します。(ドヤるほどのことではないですが。)
そうです、「いいお客さん」と思われたいんです笑。
お店とお客の関係も”人対人”ですから、せっかくお茶をするならいい接客をしてもらいたいですし、何度でも通いたいお店なら顔も覚えてもらいたい。
そんなお店とのやり取り(駆け引き?)を楽しむのも、面白いなと思います。
特に、大好きな浅草という街では、不思議とそんな気持ちになるのです。

変わる風景

ここまで書いてみて、お気に入りのお店が"作業カフェ"と呼ばれ、店員さんと言葉を交わさずともPCを広げられるようになり、「あぁ、ちょっと寂しいな。」という気持ちになっていることに気がつきました。
「あの頃はお店と持ちつ持たれつな関係で、こちらも恩を返しつつ、気持ちよく使わせてもらっていたんだよ。」なんて、「あの頃はよかったなぁ。」と昔を懐かしむ人になったような。

コロナの影響で時代は驚くほどのスピードで、驚くほど大きく変わり、身近だったお気に入りの場所すらも、少しずつ風景が変わってきています。
そんな中でも、変わらない場所や、変わらない人、変わらないものはあります。
変わることが「良い悪い」ではないですが、これからの時代とともに”カフェ”という文化はどうなっていくのか、気になっています。
私の中のお気に入りも更新されるのかもしれないし、されないのかもしれません。
もう少ししたらわかるでしょうか。
今回は専門外の記事でしたが、また書きたいと思います。

SHiRO Body making YUKI


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