お・寿・司・を 食わせろぉぉ~~!
ある眠れない夜のこと、夢現の頭の中ではこんな妄想が展開していた。
頭の中のお客さんが言う、
「さあ、仕事の話もここらへんにして、そろそろ飯でも行くか。何か食べたいものは?」
「さっ、魚!私、お寿司が食べたいです💗」
何故か20代くらいの若き日の自分は勢い込んでそう答えていた。(注:アラフィフのオバハン)
・・・あ~・・
私、寿司食べたいのかあ。
キトキトをご存知ない方はこちら
半分寝ボケた頭の中で架空のお客とやらをでっち上げ、都合よく自分を若返らせて茶番を繰り広げている自分を、冷めた目で見てるもうひとりの自分が冷静に分析する。
だ~~あ~~よ~~ね~~~。
こんなに長いこと日本に帰れてないしね~。
私は口いっぱいに広がる魚の脂や旨味や弾力、そして鼻から突き抜けるわさび醤油のパンチを妄想しながら眠れぬ夜を過ごし、そして朝が来た。
するとその夜!
旦那Kが、私の心を読んだかのように、お寿司のお持ち帰りを買ってきてくれたのです。
何コレ~以心伝心か?
香港でも回転寿司は大人気でフロムジャパンとローカルとで玉石混合の競争が繰り広げられており、今ではスシローも進出してきている中で、回転寿司人気店として台頭しているのが「争鮮(ジャンシン)」と呼ばれる台湾の回転寿司チェーン。ここが、他店と圧倒的に違うのは、わかり易く揺るぎない価格設定。
*ちなみにちょっと脱線で、私が物心ついた頃から寿司は二つで一貫でしたが、今は色々定義がブレブレなので、ここでは個数で表記しております。
正直、日本の皆さんはこの「争鮮(ジャンシン)」のお寿司のネタの質感を見て、こう思ったのではありませんか。
「・・なんちゃってくさい・・」
もちろん。私も同じことを思いました。
しかも、かつてはローカルの回転寿司チェーン、ほぼ例外なく「安かろう悪かろう」「日本のお寿司ごっこ」的な、なんちゃって系が多かったという過去の歴史(あくまでも個人的意見です)。
そう、ある年の、あろうことか東京の築地市場の「初競りというご祝儀相場」で、マグロを1億5000万円という高値で競り落とし、並みいる日本人寿司職人を泣かせた香港のリッキー社長率いる「板前寿司」チェーンが現れるまで、ホントに香港の寿司は「所詮なんちゃってだな~」と思っていた私です。(て、もちろんリッキー社長の回し者ではありません)
あ~、そう言われればそういうニュースも見た記憶があるような…と言う方の為に、こちらにその当時の事も含めた、初競りに賭ける男たちの意地についての記事を貼り付けておきます。
ま、とにかく、去年初めてこの台湾回転寿司チェーン「争鮮」で、この見た目は限りなくなんちゃってに近いお寿司を食べた私はこう思いました。
「悪くない!」
見た目こんななのに全然美味しいじゃん!(←て上から目線?!)
喜ぶ私を見て、だからと言って食べる為に3時間近く長蛇の列に並ばねばならない「スシロー」にまでは行く気のないKは、その後も市内感染ゼロ期に数回連れて行ってくれました。
うん。悪くない。本当に悪くない!
でも、でもっ・・・そうよ、私は富山出の女~♪
富山って魚美味しいトコなんですよね~。
でも、実際富山県に帰っている時の寿司率はそれほどでもないのです。
友達同士で行くにはちょっと敷居が高いというか、友達とお喋りするにはポジションも不便というか、何かと手が忙しいというか、・・・いくら富山で安いからと言っても、やっぱり他のものと比べたら少し贅沢なお寿司はとっておきの存在。
とにかく桜が、寿司が、富山が、日本が恋しい・・・。この飢餓感から解放される日が早く来てほしいな~と思います。