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是と非の間にウソ100回②~鳳凰?!~

端午節(たんごせつ)
通常なら川沿いにある我が家には、今日のこの日は朝早くからドラと太鼓が鳴り響き、力強い掛け声が絶え間なく聞こえて来ます。

龍船(ドラゴンボート)レースがあるからです。

今日はそこらへんのウンチクについてはウィキと動画に任せますので興味のある方は各自でご覧ください。

でも去年も今年も567でうちの前でのレースは中止。静かな朝でした。

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在るのは個人でカヌーを楽しむ人の姿ばかりです。

ちなみに今日は粽を食べる日なので。

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ちなみに80年代頃はドラゴンボート(龍船)は男性だけが乗るもので、女性が乗るのは鳳艇(フェニックスボート)と呼ばれ、明確に分かれていました。

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今はドラゴンボートも国際化、多様化して女子チームなども増え、龍頭龍尾を装着した龍船を漕ぐ女子チームも増えました。

でも今日のテーマは龍が男、鳳凰が女という分け方がしばしば「積非成是」だと物議を醸しだしているという事についてです。

「積非成是」についてはこちら↓↓

鳳凰———中国の伝説上に出てくる鳥たち。

中国最古の類語辞典『爾雅』によれば、頭は鶏、頷は燕、頸は蛇、背は亀、尾は魚。

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・・・こんな感じ?(脚は書いてなかったので鶴にしときました)

初期の「背中が亀と尾が魚」、イマイチカッコよくないですね・・・。

そのせいかどうかは謎ですが、伝説上の生き物であるのをいい事に、それがどんどんと変化して現代中国では頭が金鶏、嘴は鸚鵡、頸は龍、胴体の前部が鴛鴦、後部が麒麟、足は鶴、翼は燕、尾は孔雀と、だいぶ美化されました。

日本は日本で独自のデザインに変遷を遂げておりますが、そこらへん興味のある方はウィキでご確認ください。

よく目にする日本の鳳凰イメージはコレ。諭吉さんの裏。

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しかし!

デザインの問題ではありません。今「鳳凰」として扱われている伝説の神鳥の性別です。

一説によると「鳳凰」は一羽ではなく「鳳」と「凰」。
「鳳」がオス。「凰」がメス。雄雌必ず一対で「鳳凰」。

ちなみに中国語の名前には、一般的に男性向けに好んで使われる漢字と女性向けに好んで使われる漢字があります。

日本の名前も昔は女子と言えば「~子」が定番中の定番だったように、中国語の名前にも、もちろん流行があり、性別によって好まれる漢字にも差があります。

が定番中の定番としては、

男性:龍、虎、軍、強、威、国、峰、徳、勇、偉etc・・・
女性:美、麗、月、菊、慧、惠、玉、莉、花、蓉etc・・・

などがありますが、実は「鳳」という漢字も女性につけられる事が多い漢字の一つです。

中国語の「鳳凰」ウィキにも「鳳」は女性名であるという記載があります(ウィキも鵜呑みには出来ないなと思わされます)が、香港ニュースにはその歴史の変遷がとても詳しく書いてあります。

それによると、初期の甲羅を背負っていた頃は性別は明確化されていませんが、古代に遡る程に、戦闘的な「鳳凰」の描写が多くみられると。

楚の国の歴史(たくさんの時代に「楚」という名前の国が出てきますが、この場合は秦の始皇帝に統一される前の春秋時代の「楚」を指しています)

その中の記述に

楚國歷史中遺存有大量的「鳳鳥」形象和「人首鳥身」的圖案,在先秦時期,以鳳喻人的唯有楚人,但是楚國的鳳,沒有半點「女」氣。楚文化的「鳳」以圖騰的身份出現,不僅是神鳥,而且還是楚族、楚國尊嚴的象徵,大部分的楚國文物上,看到的楚鳳都是戰鬥的姿態
(原文網址:https://kknews.cc/history/5xjr592.html)

『(簡約ですが)楚国の史書には大量の「鳳鳥」についての描写と「人の頭、鳥の身体をしたモノ」の図案が見られる。尤も鳳を人になぞらえるのは楚人のみだが、少なくとも楚国の鳳には、「女っ気」の欠片もない。楚文化中の「鳳」は神鳥であるのみならず、楚民族と楚国の尊厳の象徴であり、多くの文書の中に見られる鳳は戦闘態勢で描かれている。』とあります。

そして、更にその後に続く描写で鳳の立ち位置が、今風の「龍に付き従うもの」という位置づけと完全に逆転したものであることが見られます。

楚國的很多文物上都繪有類似圖案,結局總是鳳勝龍敗。鳳虎相鬥也是楚美術的一個屢見不鮮的主題,結局總是鳳勝虎敗。可見,「鳳」在這時,充滿了戰鬥力,是權利、力量、男子氣的代表,它也已經被賦予了「男性」的性別。
(原文網址:https://kknews.cc/history/5xjr592.html)

『(簡約)楚国の多くの文書に描かれているのは、いつも鳳に打ち負かされている龍の姿であり、楚美術ではありがちな「鳳虎で争う図」に置いても、打ち負かされるのは虎と相場が決まっている。この頃の「鳳」は戦闘力に溢れた権力、力、男らしさの代表であり、「男性」という性別を付与されているという事に他ならない。』と。

(鳳に踏みつけられている虎↓↓)

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(但しこれは性別的な事を示唆しているわけではなく、鳳が楚国の象徴、虎を南の巴国の象徴で、楚のプライドを顕示しているものらしいです。)

この「積非成是」(「非(ひ)」を積み重ねれば「是(ぜ)」に成り替わる)は、パターンとしては「民衆の無知、誤解によるもの」に起因すると言えるのでしょうが、後世になると、「民衆」のみならず国の長である皇帝を「龍」、皇后を「鳳凰」で象徴するようになります。

(諸説ありますが、それを決定づけたのは中国史上、唯一の女帝である武 則天(ぶ そくてん)と言われています。)

元々は鳳の乗り物だった龍の方が皇帝のシンボルへと定着させてしまった為、龍と鳳は立場が逆転してしまったとも言えます。

皇帝でさえ間違うのですから、庶民たちは疑いもなく、・・たとえあっても言えなかった事でしょう・・(^-^; 

そして高貴な神獣で本来性別を問わなくても良かった、仮に、敢えて問うならば男性を象徴する特徴が多かった、にも関わらず、いつしか女性の象徴になってしまったのが鳳凰。

そして中国の名前の付け方の特徴を上述の漢字で見比べれば、力、勇気、志をイメージさせる漢字が男性名に多く、女性の名には美や自然をイメージさせる漢字が多いことから、見目麗しい鳳凰は「その美しさ故に」女性的なイメージに転じてしまったのでしょう。

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ハザカイユウ
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