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牛テールの赤ワイン煮込み
その日は朝から雨。
私は朝、昼、夜とオンラインで仕事の予定が入っていました。
朝10:00、昼14:00、夜20:00
それぞれ1時間半ずつ。
私の1日を都合よくいいトコ取りされたような時間帯。
夜8時から、という時間は大体いつも旦那Kが帰ってくる時間。
飯は作っておくとしても、Kが帰ってきた時の給仕は?
日中のこの時間割は途中買い物に行くにも少し慌ただしい。大体ここで買い物に出たら自分の飯はどうする私?
Kは私の仕事は仕事と思ってくれてはいないフシがあります。フリーだからどんな融通でも利くと。趣味と実益を兼ねた主婦の暇つぶし的イメージのようです。
だから私の仕事がKの生活リズムに影響を与えるような時間の組み方にいい顔はしません。あくまでも私は主婦として(Kが)快適なように動ける事を期待されています。
エスニックジョークの一つに「アメリカ人の給料を貰い、中国人のコックを雇い、イギリス人の家に住み、日本人の妻を持つ。これが超絶パラダイスな人生だ。」というのがあります。
香港で「おしん」とかを見ながら生まれ育ったKの中では「日本人妻」は奥ゆかしく、そして甲斐甲斐しく旦那に尽くし、常に旦那を立てる、そういうイメージがあったようです。
結婚当初、私もKが大好き過ぎて、Kのその「ドエライ勘違い」を面白がって付き合った結果、日本人もビックリの「昭和の亭主関白オヤジ」が出来上がってしまいました。
朝起きると「水」!ベッドに水を持って行きます。
自分は寝たまま両足をグインと上げて「靴下」!私はいつも爆笑しながら靴下を片方ずつ履かせます。
「テレビ(つけろ)」!「電話(取って)」!「マスク(つけて)」!
甲斐甲斐しいってそういう事を言うんじゃないんですけど・・・😅
「ね~、そんな事してたら手足が退化してなくなるよ?」と言いつつ、Kがそれでいいならいっか~と面白がってやる私。
中年バカップル・・・_| ̄|○💣
夜までに全てを準備しておいて、尚且つKが帰ってきたら自分でも簡単によそって食べれるとしたら煮込み料理。
仕事もまあ確かに小遣い程度の収入なので、主婦としての責任を果たすべく今日の晩飯の献立は、ご機嫌取りも兼ねてKの好きな「牛テール赤ワイン煮込み」に決定。
まだ圧力鍋が無い時に、当てずっぽうの目分量で炊飯器で炊いたら美味しかったらしく、それから何回も「牛尾(牛テール)?」と聞いてくるK。
煮込み料理は時間をかけて煮込めばいいから、下ごしらえさえしてしまえば、あとは台所に立つ必要もないラクチン料理・・・?
でも牛は・・・、特に牛テールはちょっと下ごしらえが面倒なんだよな~と思いつつ市場へ。
人でごった返す市場の中で牛肉だけを売っているそこは、市場の端っこにあるので、私は人ごみを避けて牛肉屋さんにほど近い入口から入ります。牛肉やの向かいにある野菜屋さんで牛テール煮込みに使う人参を一本だけ買って牛肉屋へ。
余談ですが、この牛肉屋さんは牛肉が高いので、他の野菜、果物、魚屋さんほど人でいっぱいということがなく、いつもガタイのイイ兄ちゃん二人が、店の前で包丁を持ったまま腕組みして並んで仁王立ちして客の流れを見ています。その姿が「ヒマでも臨戦態勢」な感じで、牛肉を買ってあげたい衝動に駆られます。
牛テール一本買い。
大きな「く」の字に折れ曲がった80センチほどのテールを肉屋さんが、適度な大きさにその場で切り分けてくれるんですが、今日の牛テールは少し大きめで、太い部分にいつも使ってる果物ナイフみたいな包丁の刃が立ちません。
(この牛肉専門の肉屋さんは、いつも果物ナイフみたいな、だけどすごく研ぎ澄まされた、笑っちゃうほどにちっちゃいナイフで牛を切り分けます)
重さを量って「150$(約2000円強)な」と言い捨てると、牛の各部位を吊るした店頭から、後ろの厨房に入って、おっきな中華包丁でテールを叩き斬り。
丸太のような分厚い、だけど決して大きくはないまな板でバン!バン!とテールを骨ごと断っていきます。棒状から、円形に切り出されたテールが、まな板に並んでいきます。
「いやいや~そんな端っこで切ってたらテールが落ちるやろ・・」と思いながら見ていたら、案の定「バン!」と弾かれた牛テールの一つが床に落下。
「おい~、それも150$の中に入ってるけど(;^_^A」と思ったら、普通に拾って他のテールの上に置きました。
ま、どうせ帰ったら水洗いするし?擦るし?茹でこぼすし?
いいっちゅわいいけど・・・"(-""-)"
牛肉は脂の性質がギトギトなので、私はいつも買ってきたこの袋に水を張って撫で洗い。すると肉表面についた汚れが浮いてきて、尻尾に残っている血液も溶け出してきます。
血水を捨てたら、もう一度水を張って、今度は袋の口を持って水風船状にした袋をシンクに派手に叩きつけながら揺すり洗いを何回か繰り返します。
赤く汚れた水が大体透明になった頃、強火で両面焼きつけ。
焼きつけと言っても、水洗いしている為結構水が出ますので強気の強火。(もし処理済みの真空パックなどの場合は、適度な火で焼きつけ)
そして両面に焼き色がついたら、牛肉が浸るくらい水を入れて下茹で。
写真のような茶色いハッキリとした灰汁が出ます。
ズボラな私はマメに灰汁を掬わず、正に文字通り「茹でこぼし」ます。
ザバーっと鍋を全部ひっくり返して(←茹でこぼすの意味完全に間違ってる)、鍋の壁にこびりついた灰汁の線を洗い流し、牛テールはブラシで擦ります(細かい骨の欠片や骨粉、硬い毛根に貼り付いている汚れを落とします。)
え~、牛から出るダシ~と思われるかもしれませんが、この時点で出てくる灰汁や肉の水分は結構臭みが強いので私は捨てます。
ぶつ切りした人参とトマトを入れて、ミニボトルの赤ワインを一本ドバドバ、塩、砂糖、醤油は少々、ローリエ一枚、さらにたっぷりのケチャップを適当に投入して、Let’s煮込み。あ~やっと楽になれる。
圧力鍋で30分。強火スタートで圧が掛かり始めたら中火に近い弱火。
ここで一回圧を抜いて開けて玉ねぎ投入(玉ねぎを最初から入れると溶けてなくなっちゃう)そして更に圧を掛ける事10分。今度は圧を抜かず、自然に圧が抜けるまで放置プレイ。
あ~セロリ買ってくんの忘れたな~。人参投入時にセロリを入れると、より香り高くなります。
これでテールはホタホタのホロホロになります。後は蓋を取った状態でソースを好みのとろみにまで仕上げてください。
でけた。
メインが、こってりボリューミーなので、あとは野菜系で軽く。
テールも意外と肉が多く食べ応えがあります。
仕事中に旦那が帰って来てしまったので、最後仕上げのじっくり煮詰める時間がとれず(←言い訳)ソースにとろみが足りず残念。Kは満足げでした。
・・・やっつけ仕事はいかんな。
味付けは適当でも、赤ワインとケチャップと牛肉の出汁だけで結構いい仕事をしてくれるのでそれなりになります。
それにしても煮込み料理は煮込んでる間、確かに放置プレイで楽なのに、楽した気がしないのは何故だろう?
お陰様で。
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