Yuuki Endo@好奇心で冒険中

京都府八幡市に在住。医療・介護、障害者福祉、これらと働き方やIT技術を絡ませることに、…

Yuuki Endo@好奇心で冒険中

京都府八幡市に在住。医療・介護、障害者福祉、これらと働き方やIT技術を絡ませることに、興味のある研究者兼エンジニア。好奇心という武器を手に冒険をともにしてくれる人を募集。2023年より、映画感想文「キネマ宅配便!!」をnoteにて復活させることを模索。。

最近の記事

「フェラーリ」:モータースポーツに精力を尽くした創業者エンツォ・フェラーリ。フェラーリ一家の暗い歴史はゴッドファーザーっぽい。

評価:★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 世界のきっと誰もが知るイタリアのスーパーカーの雄・フェラーリ。その創業者エンツォ・フェラーリを取り上げた本作は、1950年代後半にフェラーリが会社の危機となった一時期を描く作品。僕自身、F1というモータースポーツを思春期頃(ちょうどフジテレビによる地上波放送があり、セナ、プロスト、マンセル、中島悟など、F1ブームの頂点だった時代)から、テレビ放送は完全に消滅(BS放送で一部継続中)し、DAZNで

    • 「クワイエット・プレイス DAY1」:大人気SFホラーの前日譚。主人公の設定と物語の構成が巧みすぎる。

      評価:★★★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 音に反応して襲い掛かる謎のSFモンスターから逃げ惑う人々を描いた人気ホラー「クワイエット・プレイス」。2018年に公開された第1弾はオープニングから、もうモンスターが地球に侵攻しており、様々な都市や街が崩壊した後の世紀末を舞台にしていました。1作目の続編となる「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」(2020年)は1作目に登場したファミリーの引き続きのサバイバル劇になっていたのに対し、シリ

      • 「チャーリー」:人生(犬生?)わずかなパートナーとの旅物語。犬を出しておけばよいというお話の作り方が安易。。

        評価:★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 人生救ってくれた犬・チャーリーとの犬生(人生?)わずかな中、雪を見たことのないチャーリーのためにインド縦断していくロード・ムービー。ご存じの通り、インドは映画大国ではありますが、同じく人口は15億人近くなっているという大国にもなっています。公用語はヒンディー語(約2億5000万人)となっていますが、その他にも600もの言語が使われていると言われており、主演のラクシット・シェッティはカンナダ語という

        • 「ルックバック」:漫画を通じた交錯した二人の少女の成長劇。終盤のタイムリープっぽい演出が漫画らしい構成とよく合っている。

          評価:★★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 「チェンソーマン」などの作品で知られる藤本タツキの同名コミックを、「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」(2011年)などのアニメーション監督を務めた押山清高の初監督作品になります。映画自体は1時間に満たない中編的な作品(原作もジャンプ+に掲載された読み切りもの)になっていますが、とても見応えのある作品でした。ジャンプの同じ漫画家の内輪ものとなると、実写映画化もされた「バクマン。」(2015年

        「フェラーリ」:モータースポーツに精力を尽くした創業者エンツォ・フェラーリ。フェラーリ一家の暗い歴史はゴッドファーザーっぽい。

          「朽ちないサクラ」:普段は焦点が当たらない警察と公安を巡るサスペンス。安田顕の上手さが作品を支える。

          評価:★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 柚月裕子による同名警察ミステリー小説を、同じ警察映画だが、有名シリーズの劇場作品「帰ってきた あぶない刑事」(2024年)で監督に抜擢された原廣利が手がけた作品。主演は「52ヘルツのクジラたち」(2024年)などの作品でももはや女優の地位を確立した感のある、僕のイチ推し女優である杉咲花。周りを支える俳優陣も、若手の萩原利久や森田想、ベテランの安田顕や豊原功補など味のあるキャストたちでしっかりと

          「朽ちないサクラ」:普段は焦点が当たらない警察と公安を巡るサスペンス。安田顕の上手さが作品を支える。

          「九十歳。何がめでたい」:歳を重ねることは経験値が上がっていくということ。描く対象と主演役者が被ってくるという秀作。

          評価:★★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 現在では御年100歳を超える直木賞作家・佐藤愛子が90歳の時に執筆したベストセラー・エッセイを、これも90歳を超える現役俳優・草笛光子が演じたパワフル作。正直、本作を観るまで佐藤愛子氏のことは知らなかったのですが、どのような方なのか調べるにつれ、90歳を過ぎても常に現役という生き方は素晴らしいし、最近の雑誌インタビューのお写真を拝見しても、すごくはつらつとしていて100歳ということを感じさせ

          「九十歳。何がめでたい」:歳を重ねることは経験値が上がっていくということ。描く対象と主演役者が被ってくるという秀作。

          「ホールドオーパーズ 置いてけぼりのホリディ」:クリスマス休暇を一人で過ごすことになった人々の悲喜こもごも。ドタバタでも一人よりましなのは万国共通。

          評価:★★★☆ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 「サイドウェイ」(2004年)でアカデミー賞脚色賞に輝いたアレキサンダー・ペイン監督&ポール・ジアマッティ主演のコンビが、およそ20年ぶりに再びタッグを組んだ作品。「サイドウェイ」でもワインオタクというこだわりがある男性を演じたジアマッティだが、本作でも歴史で大学教授となり研究職に就きたかったが、現実は高校での古代史の非常勤教師に収まった(しかも、生徒はもちろんのこと、同僚教師からも疎んじが

          「ホールドオーパーズ 置いてけぼりのホリディ」:クリスマス休暇を一人で過ごすことになった人々の悲喜こもごも。ドタバタでも一人よりましなのは万国共通。

          「東京カウボーイ」:和牛の売り込むためにアメリカの片田舎に乗り込む商社マン。ストイックなコメディを狙っているのかな。。

          評価:★★☆ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 「ゴールデンカムイ」(2024年)や近作の「ラストマイル」(2024年)などのメジャー作品でもいぶし銀の輝き(全然若手ですけど笑)を放つ井浦新主演の初アメリカ進出作品。予告編でも感じるかもしれないですが、製作はアメリカであるものの、どこか邦画っぽさを感じるのは監督が山田洋次監督の「男はつらいよ」の海外撮影(「寅次郎心の旅路」(1989年))を担当してきた、邦画マーケットにも慣れているマーク・エ

          「東京カウボーイ」:和牛の売り込むためにアメリカの片田舎に乗り込む商社マン。ストイックなコメディを狙っているのかな。。

          「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」:戦時下のポーランドでユダヤ人難民の子どもを救った男の半生。人を救いたいという想いがつないだ奇跡。

          評価:★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) TV番組が映画の題材になることはよくあります。有名なのはイギリスのオーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」で、美声を披露し、シンガーとしてのし上がったポール・ポッツの半生を追った「ワン・チャンス」(2014年)だったりしますが、もう1つのイギリスの老舗エンタテイメント番組「ザッツ・ライフ」で取り上げられたユダヤ人難民を救った一人の男を追ったのが本作。番組放送時の1980年代の老年期の

          「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」:戦時下のポーランドでユダヤ人難民の子どもを救った男の半生。人を救いたいという想いがつないだ奇跡。

          「ディア・ファミリー」:心臓が悪い娘のために医療事業に参入する親の奮闘記。長年日本映画の壁だった点を見事に乗り越えた怪作!!

          評価:★★★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 生まれつき心臓に問題がある娘を持った両親が、当時から難しいとされていた人工心臓の開発に挑む実話に基づく物語。実際にどう開発されたのか?実現できたのか?、、は是非、本編を見ていただければと思うのですが、すごいなと思うのは小さな町工場に過ぎなかった愛知県のモノづくりの企業が、今では年商60億の中小企業とはいえない大きな医療メーカーになっていること。映画の中にも描かれているのですが、医療機器の開

          「ディア・ファミリー」:心臓が悪い娘のために医療事業に参入する親の奮闘記。長年日本映画の壁だった点を見事に乗り越えた怪作!!

          「かくしごと」:ひょんなことから少年をかくまい育てることなった一人の女性。主演・杏の熱演が作品を支えている。

          評価:★★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) ミステリー作家として活躍している北國浩二の小説「嘘」を、「生きてるだけで、愛。」(2018年)の関根光才監督によって映画化した作品。これは結構キャスティングが絶妙で、主人公・千紗子のキャラクター像と自身の離婚問題等でゴタゴタがあった杏の明るいんだけど、ちょっと影もある俳優像というのが(本人にとっては本意じゃないかもしれないけど)絶妙にマッチしているように思います。もともと彼女は「オケ老人!」

          「かくしごと」:ひょんなことから少年をかくまい育てることなった一人の女性。主演・杏の熱演が作品を支えている。

          「数分間のエールを」:MV制作に全力を注ぐ高校生の青春劇。何事も体当たりは必要ということを教えてくれる。

          評価:★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) MV(ミュージックビデオ)制作に青春をかける高校生の群像劇。アニメ映画というスタイルながら、3DCGソフトである「Blender」というフリーソフトをメインの制作で作られているという異色作品で、かつ作品の中の主人公・彼方のMV制作も「Blender」っぽいソフトで作られているという劇中とも連動している作品。形としては先日観た「バジーノイズ」(2024年)と同等にも(おじいちゃんな)僕には見える

          「数分間のエールを」:MV制作に全力を注ぐ高校生の青春劇。何事も体当たりは必要ということを教えてくれる。

          「明日を綴る写真館」:ベテラン俳優・平泉成の初主演ドラマ。初主演なのだから、もっと彼の人間性に迫るべきでは、、

          評価:☆ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 映画・ドラマに出てくる俳優たちの中でも長年名脇役、名バイブレータと呼ばれる人たちは数多くいます。平泉成さんもそんな一人。あるときは刑事だったり、あるときは近所のおじさんだったり、彼氏彼女のお父さん(最近はおじいさんかな)だったり、、、と、それこそ映画だけでなく、TVドラマでも必ずスクリーンのどこかに登場している人というイメージが僕ら世代では強いと思います。そんな彼の実は初主演作品となる本作、、とは

          「明日を綴る写真館」:ベテラン俳優・平泉成の初主演ドラマ。初主演なのだから、もっと彼の人間性に迫るべきでは、、

          「からかい上手の高木さん」:大人気短編コミックを実写映画化。コミックの世界観とは少し違うが、それが違う味わいになっている秀作!

          評価:★★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 山本崇一朗の人気コミック「からかい上手の高木さん」を、「街の上で」(2019年)、「愛がなんだ」(2019年)などのラブヒューマンドラマで定評がある今泉力哉監督が映画化した作品。「からかい上手の高木さん」はアニメ化もされていて、2022年にはアニメの劇場版「からかい上手の高木さん」(2022年)も公開されていますが、そちらは中学生の二人の姿を、ときを隔てた大人になった高木さんの回想という形で

          「からかい上手の高木さん」:大人気短編コミックを実写映画化。コミックの世界観とは少し違うが、それが違う味わいになっている秀作!

          「ドライブアウェイ・ドールズ」:イーサン・コーエン監督の新作はお得意のギャング劇。レズの世界を描くところは現代的だが、、

          評価:★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) 「ファーゴ」(1996年)、「ノーカントリー」(2007年)などの作品で、兄のジョエルとともにコーエン兄弟監督として活躍した弟のイーサン・コーエン監督による単独劇場監督作品。主に兄のジョエルが監督を務め、弟のイーサンは脚本を手掛けることが多く、アカデミー賞でも結構常連(監督だけじゃなくて、脚本家としても)だったが、ここ数年は結構行方不明状態だったかなと思います。兄のジョエル・コーエンもまだ70歳

          「ドライブアウェイ・ドールズ」:イーサン・コーエン監督の新作はお得意のギャング劇。レズの世界を描くところは現代的だが、、

          「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」:忘れられぬ想いのために動き出す老人。想いというのは結構自己完結しているもの。

          評価:★★★ (五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低) イギリスの作家レイチェル・ジョイスの小説「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」を、ベテラン俳優ジム・ブロードベント主演で描いた作品。予告編にも感じるように、いかにも味わいサッパリなイギリスのヒューマン作品という体裁をとっているのですが、同じ巡礼旅が人気な日本にも結構通じるものがあるんじゃないかなと思います。”まさかの”という邦題のように、郵便を出していこうと思っていたところが、いきなり巡

          「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」:忘れられぬ想いのために動き出す老人。想いというのは結構自己完結しているもの。