コロナが明らかにした事とは？これから求められる「人間性」について考える

「この半年を振り返ると成長した人とそうでない人がいますね」

今年も半年が過ぎ、仕事ではこの上半期を振り返る時期だったりします。その中で、改めてコロナが与えた影響を感じてしまいます。

世の中的にはこのコロナにより2月までと3月以降で大きく働き方も変わりました。この変化をバネに成長した人とそうでない人がいます。

新しい生活様式に徐々にシフトし、またコロナが拡大している中で、改めてこのコロナが人の心理に与えた影響とは何かを考えてみます。

コロナが明らかにしたこと

一言でコロナが我々に突き付けたものは「断捨離」なのではないかと思います。我々はリトマス試験紙のよう、必要なものとそうでないものを判定し、選別することを迫られました。

そもそも通勤はいるの？
そもそもオフィスは必要なの？
そもそも大人数の会議はいるの？
そもそもハンコって必要？
そもそもの飲み会っている？
マスクするならメイクっている？

これまで「そういうものだから」と慣れや風習的にやってきた事でも、そもそも論で一気に断捨離する。それが組織にも個人にも起こったと言えます。

そして、特に断捨離することで暴かれたのは、良くも悪くもそれまでの人間関係です。特に緊急事態宣言以降の我々は「人との距離」が大きく変わりました。それは物理的にも心理的にも。

物理的に離れた人とは心理的にも疎遠になりました。逆に物理的にも心理的にもより近づいたのは家族。これまで以上に支え合い、感謝しあう事で絆が深くなったケースがある一方、身近な人々の言動に激しい怒りを感じたり、呆れたりすることもありました。

密になる事で、人間関係はプラスにもマイナスにも働きます。密になるということは摩擦が起こるという事です。お互いが磨き合う関係になれば良いですが、摩擦により傷つけあってしまうこともあります。ＤＶや離婚に至ったケースも耳にします。

いわばコロナは人として生きていく上で自分にとって本当に必要な人は誰なのか、そしてその人間関係の中で自分はどう振る舞うべきなのか、相手にどう振る舞って欲しいのかを洗いざらいオープンにしたとも言えます。

コロナは「正直に生きる」という事を突きつけているのかもしれません。

求められる「行動」

先に紹介した「そもそもコレ、いるの？」という見直された物事は実はコロナより前から薄々、皆が感じていたことばかりです。

非効率、非生産的と思われていた「仕方なくやっていた事達」がスムーズに流れるように変わったとも言えます。

以前紹介した「コンストラクタル法則」という法則があります。これは生物・無生物を問わず、すべてのかたちの進化の法則です。

この法則では物事の全ては「流動系」であると考えます。どのような形であれば最も効率よく中身を運ぶことが出来るのかと考え、その効率が最適化された形が進化のデザインであると説きます。

https://note.com/yawarakamegane/n/n943484d6a893

今回のコロナも、薄々感じていた「いらないかも？」と思われていたあらゆる引っかかりが解けて、スムーズに流れるように変化したとも取れます。

そして、自然に対して嘘や誤魔化しは通じません。いくら水を説得しても、水はただ下流へ流れやすい方向へ流れます。このシンプルな自然法則のように、人間関係も誤魔化しが効かない世の中になってきているように思います。

「外出自粛下でも社員を守らない経営者」「家にいながら子育てや家事に非協力的なパートナー」など、薄々気づいていたけど「やっぱりか」と明るみに出てはっきりしたというケースが多いのではないでしょうか。

意識や行動を変えるのに「時間がない」という理由で先延ばしにしたり、見て見ぬ振りをしていた事を真正面から突きつけられている。今、必要なのはより良く変わる「行動」なのだと思います。

コロナは「人間性」を問う

嘘や誤魔化しが効かない世界では「人間性」を問われます。これは個人にも組織にも。

ソーシャルディスタンスは正に社会的な行動。一人が良い、ではなく、みんなが良いためにどうすべきかという行動です。

企業も今求められるのは社会課題への取り組み姿勢です。ただ儲かるための行動はいずれ淘汰されます。ソーシャルグッドな活動の中で利益を考えていく必要があります。

こうした普遍的な視点から未来を考えるとアフターコロナの時代は案外悪いものではないのかも知れません。ブラックな企業は淘汰され、よりクリーンな世界に近づいていくのかもしれません。

まとめ

コロナは自然淘汰を加速したと見る人もいます。我々は個人にも組織においても「断捨離」を突きつけられました。

そこで残ったものは本当に必要なもの達です。その価値を改めて考える事が大切だと思います。

人間も動物と考えると自然の一部です。自然はより流れやすい方向へ流れます。その流れには嘘や誤魔化しは効きません。

そう考えると、これからはより「人間性」が問われる世の中になるという事です。それは、人間が社会的な生き物として協力し合う世の中とも言えます。

よりクリーンによりオープンに、素直な意識で日々暮らせる世の中になるといいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。