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時の流れは変わるのか?時間感覚について考えてみた(ジャネーの法則)

4月にまた1つ歳をとりました。さすがに自分の年齢に対して一喜一憂する事はなくなりましたが…。年に数回しか会わない友人と会話するときに「一年経つの早いなぁ」などと会話する事もあります。この感覚、毎年速くなっている気がします。

この感覚ってどこから来るのでしょうか。改めて、生きる上での「時間」の感覚と価値について考えてみました。

時間は2つある

時間と一言でいっても2種類の概念があります。

 客観的時間:時計の時間。相対性理論に基づく、人類共通の概念。
 主観的時間:心理的な要因で変化する時間。

客観的時間は世界中どこにいっても1時間は1時間。変わらないモノサシです。一方で主観的時間は個人の感覚によるものです。行列や待ち時間、退屈な授業などは長く感じたりします。逆に楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。あくまで「その人が感じる時間の長さ」です。

主観的時間は「主観」の概念です。これは自分の心の持ちよう次第で、長くも短くもなりそうですね。もう少し深く見て行きましょう。

時間の心理的感覚は加速していく?

人が感じる時間感覚について「ジャネーの法則」というものがあります。

【ジャネーの法則】
19世紀のフランスの哲学者・ポール・ジャネが発案し、甥の心理学者・ピエール・ジャネの著書において紹介された法則。主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明した。

子供のころの1年は濃密で刺激が多く、人生の多くを占めている感じがします。中学と高校ってたったの3年間…。今思えば短いですね。でも、当時はすごく長い時間を過ごしたように思います。年をとるにつれて年月の過ぎ去るのは早くなり「あれ、もう1年経った」と感じるようになります。

この心理的な現象を説明したのがジャネーの法則です。「時間の心理的な長さは年齢の逆数に比例する」という数式で説明しています。5歳の1年間は1/5なのに対して、50歳の1年は1/50。10倍のスピードで過ぎ去るということ。これを日数で表すとこんな感じです。

 1歳 では365日
 10歳では 36日
 20歳では 18日
 80歳では  4日

ウソでしょ!?と焦るほどに加速して感じるということになります。人生を80年として心理的長さをグラフ化したものがこちら。

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歳をとるほど短くなる。グラフだとより理解しやすいですね。この心理的な時間の長さを累積して積み上げると、総心理的時間は20歳で人生の半分の量に達する計算となります。

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「80年の折り返し地点は40歳」だと思っていましたけど、心理的には実は20歳で折り返していた・・・。これには驚きです。それほど、若い頃の時間は濃密で、歳を取ると薄まっていく傾向にあるということです。

大人の時間は希薄なのか?

年齢を重ねると経験が増え、習慣化していきます。はじめは「新しい刺激」だったものが既知のものとなり、習慣化し刺激が減少します。刺激が少なくなると得れる情報が減り、同じ1年でも充実度が減る傾向にあります。

ジャネーの法則は一見もっともらしく、感覚的には「何となくそうかも…」と思えてしまいます。でも、この数式自体には科学的な根拠はありません。主観的時間は個人によって違うので、測りようがありません。

私はこの法則を知ったとしても、悲観する事は無いと思っています。なぜなら主観的時間はあくまで「主観」の話だから。つまり自分の主観次第でコントロールできるのではないかと思っています。

何歳になっても新しい事にチャレンジし、学び、新しい1日を感じながら生きる事で、充実した歳を取り続けられるのではないかと思います。


歳を重ねる価値

この「時間」について考えていた時、素敵な歌に出会いました。歌詞が心に染みましたのでご紹介します。

https://www.youtube.com/watch?v=jRHbrPwTGKU

『人生の扉』

春がまた来るたび ひとつ年を重ね
目に映る景色も 少しずつ変わるよ
陽気にはしゃいでた 幼い日は遠く
気がつけば五十路を 越えた私がいる
信じられない速さで 時は過ぎ去ると知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと心が言ったよ
I say it's fun to be 20
You say it's great to be 30
And they say it's lovely to be 40
But I feel it's nice to be 50
満開の桜や 色づく山の紅葉を
この先いったい何度 見ることになるだろう
ひとつひとつ 人生の扉を開けては感じるその重さ
ひとりひとり 愛する人たちのために生きてゆきたいよ
I say It's fine to be 60
You say it's alright to be 70
And they say still good to be 80
But I'll maybe live over 90
君のデニムの青が 褪せてゆくほど味わい増すように
長い旅路の果てに 輝く何かが誰にでもあるさ
I say it's sad to get weak
You say it's hard to get older
And they say that life has no meaning
But I still believe it's worth living
But I still believe it's worth living

作詞:竹内まりや
作曲:竹内まりや

竹内まりあさんの声は品があって、想いが伝わってきますね。最後の英語の歌詞。「人は人生には意味がないと言う。しかし、それでも生きる価値があると信じています」この言葉、素敵ですね。人がどう言おうとも、大切なのは自分の信じるものであるということですね。

この曲は90歳以上生きる事を描いていて、正に人生100年時代を素敵に生きていく応援歌だと思います。

まとめ

日々、目まぐるしく過ぎていきますが、時間は昔も今も未来も変わらず同じ速度で流れています。その速度を速いと感じるか遅いと感じるかは自分次第ですね。この速度感は日々の充実度、具体的には「日々の成長度」に因るのではないかと思います。

昨日より今日。新しい経験と学びを得て成長していく事こそが年齢に関係なく「価値ある人生」と言えることにつながるのではないかと思います。そのためには変わり続けることが大切ですね。死ぬまで成長です。

変わり続けて、少しずつでも日々成長していけたらいいですね。

改めて、自分の人生の時間について考えてみてはいかがでしょうか。


最後までお読み頂きありがとうございました。

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やわらかメガネりょう
最後までお読みいただき、ありがとうございました!ヒントにしていただければと思います。スキ、フォローもとても励みになります。 サークルをオープンしましたのでお気軽にご参加ください😌https://note.com/yawarakamegane/n/n3f4c11beb4c0