イノベーションのための七つの機会
本日の言葉。
「あらゆる仕事が原理に基づいている。
企業家精神もまた原理に基づく。
企業家精神の原理とは変化を当然のこと、
健全なこととすることである。」
(P.F. ドラッカー)
「イノベーション」とは何か
イノベーションは、オーストリアの経済学者ヨーゼフ・シュンペーターが考案した理論のなかで使った言葉で、技術革新や新機軸、導入のことを指します。
わかりやすく言えば、
「新しい技術や考え方を導入して新たに価値を生み出す」ことである。
ドラッカーによるイノベーションの条件は、
1 機会の体系的分析
2 知覚的な認識
外に出て、見て、問い、聞く
3 焦点を絞り単純にする
4 小さく具体的にスタートする
5 最初からトップの座をねらう
イノベーション成功の条件は、
選択
自分の強みを基盤
経済や社会に変化をもたらすことです。
イノベーションの機会
1 予期せぬことの生起
予期せぬ成功、予期せぬ失敗、予期せぬ出来事
2 ギャップの存在
現実にあるものと、かくべきあるものとのギャップ
3 ニーズの存在
4 産業構造の変化
5 人口構造の変化
6 認識の変化
7 新しい知識の出現
「予期せぬことの生起」について
イノベーションの7つの機会の中で信頼性と確実性が大きい機会です。
さらに、事業の開始から成果が生まれるまでのリードタイムが極めて短い特徴があります。
「予期せぬ成功」の場合、気づきにくいため放置されることが多いです。
「予期せぬ失敗」は、放置されることはありませんが、イノベーションの機会の兆候と受け止められることはほとんどありません。
予期せぬ成功や失敗をイノベーションに活かすためには、注意を払うだけではなく、イノベーションの機会の兆候として取り上げ、分析し、調査するために外に出かけることが必要です。
「予期せぬことの生起」の一例
世界的企業のIBM社は、かつて事務機の製造をしており1930年代は倒産寸前でした。
しかし、公立図書館長とIBM創業者との偶然の出会いにより新しい事業を展開しました。
その後、コンピュータ開発に着手し、科学計算用から会計事務などの企業ニーズ用に設計変更、コンピュータ市場のトップ企業になりました。
現在、AI「ワトソン」を開発し、AI(人工知能)でがん診断、そして治療も可能になりました。
「偶然の出会い」は、どこにでもあります。
問題は、その機会に気付くかどうかです。
その機会は、偶然見たTVや本から得られるかもしれません。
または、友達と話していた時に、ふと発した言葉からかもしれません。
イノベーションに出会うためには、常に、自分の中でアンテナを張ることが大切ですね。
参考文献
P.F.ドラッカー「イノベーションと企業家精神」
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