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ドクハラって何ですか?


本日の言葉。

「常に明るさを失わず努力する人には、
神はちゃんと未来を準備してくれます」

(稲盛和夫)



ドクターハラスメント(ドクハラ)とは


セクハラ(セクシュアル・ハラスメント)などの言葉からの連想で生まれた和製英語で、略してドクハラと言うことが多いようです。

医師が患者に対して悪意を持って嫌がらせをすることを指します。

ドクターハラスメントの例


1.医師のエゴによる無神経な発言



医師から、「この抗ガン剤はあなたにとって最後の手段です」。こう言われると、この最後の手段が効かなかったらどうなるんだろうという不安にかられてしまうという例。

2.患者にネガティブな印象を与える言葉を言う


例えば、医師が「私はあなたと地獄の底までついていきます」と言う。これは地獄の底まで患者はいくのだなという気持ちにさせてしまう。


3.患者を突き放す



「もう、ここでは特に治療はありません。近くの病院を紹介しましょう」。
医師から、今度は近くの診療所でフォローアップを受けてくださいという意味で言ったのもしれないがニュアンスがうまく伝わっていなければ、放り投げられた、匙を投げられたというふうにとられかねない例。

4.患者の選択を狭めさせる


「どうしてそんな治療を今までしてきたんですか」。例えば、民間医療とか、代替医療とかそういうものしてきた人たちにこういう言葉が出る場合。
すなわち、患者さんの治療選択肢の一つとして尊重してあげていない。


ドクターハラスメントが起こる背景 


以下、私見をお伝えします。

1.患者と医師双方のイライラ


患者の立場から言えることは、病気になってしんどいのに診療科を探すのに労力を使うこと。

内科なのに、呼吸器、消化器、循環器と診療科が細分化されているので、ケースにより複数回ることもありました。

さらに、総合病院は外来患者が多いので予約しても30分以上待たされることがありました。

医師の立場では、多くの外来患者を診療し、場合によっては、待たされた患者のクレームにも対応しなければいけなくなることがあります。

さらに、外来中に担当している入院患者の指示も出さざる得ないこともあります。

患者、医師の双方が精神的に落ちつかなかったり、焦っていれば、苛つく可能性は高くなるでしょう。


2.コミュニケーション不足


外来患者が多ければ、医師は短時間で診療せざるを得なくなる傾向があります。

しかも、今は電子カルテを打ちながら患者の話を聞いている医師が多いので、「この人、話きいているの」と疑問をもってしまいます。

記録するのも大事でしょうけど、体調が悪くて病院に来てるわけですから、人の話を聞く時は、多少、親身になることも必要じゃないの?と思うことが多々あります。

3.医師の恵まれた境遇


私は、医療従事者になって以降、貧困家庭から医師になった人をあまり聞いたことがありません。

大半は、代々、医師家庭に育った人ばかりでした。

私個人が感じたことですが、生まれた境遇が恵まれ過ぎてるせいか、患者の境遇をわかっていないじゃないかと思うことがあります。

患者の境遇は、医師と異なり、生活保護や年金受給のみ、また、独居が多く、家庭や経済的に恵まれていないケースが多いからです。


ドクターハラスメントをなくす対策


以下、私的意見をご紹介します。


1.信頼できるかかりつけ医を探す


幸い、日本はフリーアクセス医療です。

自分のニーズにあった医師を自分で探すことは可能だと思います。

私の場合、まず、インターネットで家の近所にある病院を検索しました。

その後、レビュー評価や内容、病院のホームページを見て、自分が見て良さそうな病院を選択しました。

昨今、レビューについて信じてよいかどうか疑義がありますが、おおよそ当たっている部分はありますよ。

もし、レビュー内容に不安があれば、実際に、気になる病院で診療してもらい、自分に合うかどうか確認すればよいだけです。


2.医学部入学前後に2年以上のボランティアまたは社会人経験を義務づける


患者の境遇は様々です。

貧困者、金持ち、若年者、高齢者、障碍者、外国人、DV、虐待、アルコール依存症、ギャンブル依存症、ストーカーなど、今まで出会ったことのない人を診療することが多くなります。

さらに、医師だけでは、患者の病気を治すことはできません。

看護師、薬剤師などのコメディカルとの連携が必須です。

実際は、患者を中心とした「チーム医療」が主です。

医師は、患者だけではなく、コメディカルともコミュニケーションは必須ですので、医師だけではなく、異なる人々と関わることに慣れることは必要です。

なので、医学部という狭いコミュニティでは経験することは難しいので、広くかつ複雑な社会に身を置き、自ら艱難辛苦を経験することも必要かと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございます。


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