アンコンシャス・バイアスを考える
本日の言葉。
すべての定義が失敗するほど、
人間は幅広く、多岐多様なものである。
(シェラー)
アンコンシャス・バイアスとは
無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)とは 自分自身は気づいていない「ものの見方やとらえ方のゆがみや偏り」をいいます。
自分自身では意識しづらく、ゆがみや偏りがあるとは認識していないため、「無意識の偏見」と呼ばれます。
性別による無意識の思い込み (アンコンシャス・バイアス)に関する調査結果(令和3年度)
1.性別役割意識
異性に対する思い込みだけではなく、男性・女性自身も無意識のうちに自身で(異性より)強く思い込んでいることもある。
2.性別役割意識(シーン別)
・家庭・コミュニティシーンでは、男性の方が仕事と家事の分担に関して、性別役割意識が強い。
・職場シーンでは、男女とも「育児期間中の女性は重要な仕事を担当すべき ではない」との意識が強い。
3.性別役割意識(性・年代別)
・男性50‐60代で性別役割意識が 強い
「男性は仕事をして家計を支えるべきだ」 は、 女性でも年代が高いほ ど性別役割意識が強い。
・20‐30代の男女間で性別役割意識にギャップがある
「共働きでも男性は家庭より仕事を優先するべきだ」は、若い世代での意識の差が大きい。
4.性別に基づく役割や思い込みを決めつけられた経験
(直接・間接、メディアの影響)
・性別に基づく役割や思い込みを決めつけられた経験は、「直接言われた経験」よりも「言動や態度から感じた経験(間接 経験)」の方が多い。
・男性より女性の方が、性別に基づく役割や思い込みを決めつけられた経験があると回答している割合が高い。
・50代-60代女性で、性別に基づく役割や思い込みの決めつけを「感じてきた」割合が高い。
・性別役割や思い込みについて「直接言ったり、言動や態度から感じさせた」人としては、男性では「父親」「男性の知人・友人」が、女性では「配偶者・パートナー」が多く、職場シーンにおいては、男女とも「男性の職場の上司」が多い。
・メディアで見たり聞いたりすることが多いのは、「女性は感情的になりやすい」「女性は論理的に考えられない」。
場面によるアンコンシャス・バイアス
日常生活で散見されるアンコンシャス・バイアスについて私自身の経験と考えと共に一部ご紹介します。
1.女性は結婚によって、経済的に安定を得る方がよい
これは、男性だけではなく、私より世代が上の女性からよく言われたことです。
私は、内心、「この人たちよくわかってないな」と思いながら、右から左へ聞き流していました。
理由は、私自身、母子家庭で育ち、経済的に厳しい生活を強いられ、自分自身の夢をあきらめざるを得なかった経験があるからです。
私が生まれ育った家庭は、父がサラリーマンで、母が専業主婦でした。
しかし、父は、長年、不治の病を抱えており、私が幼い時から入院したことがありました。
そして、私が高校生の時、病気が悪化し、父は他界しました。
その後、住んでした社宅は引き払い、慌てて、母は、公営住宅入居の手続きやパートの仕事を始めました。
父の退職金だけでは生活が難しいので、私は奨学金をもらって、何とか短大までは卒業しました。
実は、私自身、大学に行って植物の研究したかったのですが、経済的に厳しく、夢をあきらめざるを得ませんでした。
2.女性は感情的になりやすい
この項目についても、強く反論いたします。
なぜなら、私が過去に受けたパワーハラスメントの行為者は、「男性」だからです。
この男性は、昔から、自分の思い通りにならないと所かまわず部下に対して怒鳴りちらしていました。
元々、理性より感情上位の男性でした。
また、病的に感情的になりやすいケースは性差がありません。
例えば、更年期障害は、男女とも、憂うつ・イライラ・不眠といった精神症状が現われやすい傾向があります。
なので、「女性だから感情的になりやすい」のではなく、
「感情的になりやすい傾向の人たちがいる」という解釈が正しい認識だと思います。
参考資料:内閣府 男女共同参画局ホームページ
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