マガジンのカバー画像

いい感じな関係を築くコミュニケーションのヒント・復刻版

76
精神科医である私が、2006年5月から2008年1月にかけて勤務先の研修医にむけて一方的に勝手に送りつけていたメールマガジンです。ほぼ当時の原文のまま再掲してご紹介いたします。
運営しているクリエイター

#精神科

いい感じな関係を築くコミュニケーションのヒント(復刻版)・はじめに

2006年5月から2008年1月にかけて、勤務先の研修医にむけて一方的に勝手に送りつけていたメール…

やすだ
4年前
3

いい感じな関係を築くコミュニケーションのヒント(復刻版)・あとがき

2006年5月から2008年1月まで2年にわたってポツポツと書いたメルマガですが、復刻版でもやっぱ…

やすだ
2年前
1

燃え尽きないで(75・最終回)

「燃え尽き症候群」という言葉があります。「頑張りすぎて疲れきってしまった状態」というよう…

やすだ
2年前
1

話し方を変える?変えない?(74)

「子供がえり」してしまったような認知症の老人に接する時、声のトーンや速度、言葉遣いを変え…

やすだ
2年前

一時的な退行を許容する(73)

大人の社会では、弱音を吐いたりやけを起こしたり、愚痴を言ったりいじけたりするのは大人気な…

やすだ
2年前

性格によるもの?(72)

スタッフに反抗的だったり、病棟の規則を守れなかったり、そういう困った入院患者さんが時々い…

やすだ
2年前

ごく普通のあいさつ(71)

精神保健指定医として診察のために警察署などに出向くことがあります。「路上で刃物を振り回している人を保護したところ、精神疾患が疑われた」というようなケースで精神鑑定をするのです。 当然、相手は治療を望んで来ているわけではありません。相手にすれば「オマエ何者だ」といったところでしょう。こちらから見れば相手は「物騒なことをしでかした何やら恐ろしげな人」です。病院での診療ならば当たり前に存在する「治療関係」という前提が存在しないところでは、思いのほかとまどいを感じたりします。 そ

業界用語?(70)

私が精神科医になったばかりの頃、「○○さんが自分の言葉に反応して怒り出した」というような…

やすだ
2年前

振り回されない(69)

相手のペースに振り回されないようにとよく言われます。これを視覚的に表現してみましょう。 …

やすだ
2年前
2

アサーティブになる(68)

これまでのメルマガを振り返ってみると、「いかに相手を理解するか」「うまく聴くためにはどう…

やすだ
2年前

レディーファースト(67)

唐突ですが、私は「レディーファースト」という考え方があまり好きではありません。というのも…

やすだ
2年前
1

反対に振る舞う(65)

他人のけんかを横でみているとよく分かりますが、一方が興奮して早口でまくしたてるように話し…

やすだ
2年前
1

小さな声にしてもらう(64)

「悲しいから泣くんじゃない、泣くから悲しくなるのだ」という有名な言葉があります。感情が行…

やすだ
3年前

上司のスーパーバイズ(63)

私が精神科の初期研修を終えてすぐに赴任した病院では、上司が隣の診察室で診療をしながら、同時に私の未熟な外来の様子にも聞き耳を立てていて、あとで必要な助言や指導をしてくださったりしていました。常に監視監督されているわけではなく、しかし、いざという時は助け舟を出しにも来てくれる、このほどよい距離感のおかげで、私は安心かつ自由に臨床経験をつむことができたと思っています。 それはさておき、私はその上司から「熱心になりすぎると口調が厳しくなって、そのつもりはなくても相手を追い詰めるよ