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上司のスーパーバイズ(63)

私が精神科の初期研修を終えてすぐに赴任した病院では、上司が隣の診察室で診療をしながら、同時に私の未熟な外来の様子にも聞き耳を立てていて、あとで必要な助言や指導をしてくださったりしていました。常に監視監督されているわけではなく、しかし、いざという時は助け舟を出しにも来てくれる、このほどよい距離感のおかげで、私は安心かつ自由に臨床経験をつむことができたと思っています。

それはさておき、私はその上司から「熱心になりすぎると口調が厳しくなって、そのつもりはなくても相手を追い詰めるような雰囲気になる」ということを指摘されたことがあります。こういうことはなかなか自分で気づきにくく、上司の指導を今でもありがたく思い出します。

ただ、このクセは未だになおっておらず、指摘するのは上司の仕事でも修正するのは自分自身の仕事なのだということも、あらためて反省したりしています。

文章:精神科やすだ (2007年8月16日初公開)
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