上司のスーパーバイズ(63)
私が精神科の初期研修を終えてすぐに赴任した病院では、上司が隣の診察室で診療をしながら、同時に私の未熟な外来の様子にも聞き耳を立てていて、あとで必要な助言や指導をしてくださったりしていました。常に監視監督されているわけではなく、しかし、いざという時は助け舟を出しにも来てくれる、このほどよい距離感のおかげで、私は安心かつ自由に臨床経験をつむことができたと思っています。
それはさておき、私はその上司から「熱心になりすぎると口調が厳しくなって、そのつもりはなくても相手を追い詰めるよ