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今月の短歌 24年6月1日~6月15日


久々に乗り込むバスで変化した景色、ストレス、ストローハット

ブリーチをかけてカラーを入れてみて今を感じる、「面倒」ですね。

ランドセルより小さき子は中学へ 赤いバスケを夢見たあの日

黒艶のワンレングスを切る長いシザーに走る線と動脈

幸せがメメントモリを塗り替えて冬の化粧を梅雨に浸す

小児科と八百屋と酒屋あった土地 住宅地へと変わる、残り香

「再婚は?」ひょんな会話で意識する ずっとひとりでいるはずなのに

頬をツン 喜ぶ君の足がピン スノーフレーク、また逢う季節

空冷のパパサンいない今 風を切る道ぽつり、もう夏

湧く雲の名前を覚える程度にはみ空を好きでいた日の濃度

あのね、ここだけにしておくこと言うね 心は死ぬよ(また繋がるよ)

そこに畝。奇跡の否定。解ればと思えるほどに緑は躍る

川の瀬と淵を眺める一日に八朔の色胸しなやかに

自分とは違う価値触れ否定して好きだ嫌いだ、山に登れば?

三色旗 誇りの国を示すタグ 和と溶け合って微笑みと成る

透き通る日々歩んでく君を見て綿か父かを掴んだ火曜

パレットを濁してた夜 また起きて嘶く麒麟、弦を弾けば

爽やかに「こけちゃいました」と笑う夏 忘れぬ過去にミントを乗せる

お願いはあまりしないでほしいのにその横顔に雷鳥は鳴く

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