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上賀茂・下鴨神社「室津賀茂神社」大神神社繫がりも?八咫烏が神武を導くため待ったのカモ?【播州シリーズ】【播磨シリーズ】【たつのシリーズ】

京都・下鴨神社と上賀茂神社の次にお気に入りになったカモ社。上賀茂神社とシンクロ!!上賀茂神社と籠神社共に神武天皇をヤマトに導いたとするのだが、落ち合ったところはココじゃないか?と思うほど、港があり、高台で見張れる場所、なんといっても社殿が美しすぎる!!重要文化財だ・・!4月にお祭りがあるのは知っていたが、タイミングが合わなかったのだが、下鴨神社の宮司の手紙がある・・。賀茂氏で重要な場所なのかな??
参拝するとわかるが社殿が素晴らしい!本殿を含めて8棟の社殿が国の重要文化財に指定されている。歴史的には平安時代に賀茂別雷神社の直系御厨の地になったそうだが、それより前に何かがあった気がしてしょうがない。

長くなるので、先に要点を伝えます。

  • 今でも上賀茂神社へ!

  • 昔から賀茂社の荘園

  • 御祭りは上賀茂・下鴨神社も一通送る

  • 本殿など社殿が重要文化財多し

  • 名前の通り、下鴨神社、河合神社、上賀茂神社と同名社など多々あり

  • なぜか大神神社の祭祀・オオタタネコが中央に祀られている

  • 宮崎・青島神社の元宮を思い出させる

  • 女性の願いを1つ叶えてくれる神社

  • コトシロヌシの表記が「代主」ではなく「代主」

  • サルタヒコの表記も「猿田彦」「猿田毘古」ではなく「猿毘古」

  • アマテラスとトヨウケの社殿は、千木は女神を表す内削ぎだが、鰹木は男神を表す3本・・。

  • 下鴨神社と同じく本殿裏に神様に一番近いところがあるが、少しずらしている(真裏ではない)

  • 配祀神には、スサノオと、菅原道真を祀り、通称「室明神」「室明神社」などあり、元々は出雲なのでは?とも思う。いや、賀茂氏は出雲から離れた説つながりを感じる。

  • 神武天皇東征(神武東征)で、高島宮に留まられたときに、先導役・賀茂建角身命@下鴨が室津へ来て、入江に蔓延る藤蔦を斧・鉈・鎌の三刃を以て切り払われて港を造られ「我が造りし港内を見れば山三方囲み誠に室の如し」と言われたのが室津の名の起こりといわれている。(由緒より)

  • 『百錬抄』より、1090年に「京都賀茂別雷神社(上賀茂神社)」の御厨(荘園)となる

  • 熊野本宮大社を思い出したという感想を持つ人に同意 

 そして、何かと昔から航路として停泊する場所でもあったようです。訪れたのではなく潮目により、ここで休息したと思っている。

  • 『吾妻鏡』によれば、1184年に源頼朝は、賀茂社の所領41ヶ所に対し、後白河法皇の院庁下文のとおり、武家による年貢の横領を止めるよう命令を下す決定をしている

  • 1186年には、賀茂別雷社の所領について、地頭の支配を止め、社家に任せるよう命じている

  • 『高倉院厳島御幸記』によると1180年に高倉上皇が厳島神社に参拝の際に、当地を訪れた

  • 同年に、平清盛が厳島神社に参詣の途中で立ち寄り参拝

  • 1826年にドイツ人医師シーボルトが参拝し、風景を絶賛

  • 万葉集「玉藻刈る辛荷の島に島廻する 鵜にしもあれや家思はざらむ」

  • 万葉集「室の浦の湍門の崎なる鳴島の 磯越す波に濡れにけるかも」

  • 与謝野蕪村「梅咲いて帯び買ふ室の遊女かな 朝霜や室の揚屋の納豆汁」

 最後に、この地域は毎年、上賀茂神社に参拝しているようです・・。17分20秒あたりです。

変更履歴
2022/12/11 初版

▼HP なし

▼アクセス

兵庫県たつの市御津町室津74
※駐車場は室津港に10台ほどあります。境内へは裏参道があります!
※道は狭いです!明らかに融合ができないところはうまいこと一通にしていますが自信がない方は手前から歩きのほうが良いかも・・。

▼祭神

※後述「▼見どころ」参照

▼見どころ

ルートですが裏参道→拝殿・本堂→本堂裏→表参道の摂社・末社ですかね。

→裏参道

 駐車場に大坂城の石があった。豊臣秀吉が大坂城を築く際に、石垣用に運んでいる途中に海中に落としたもの。1972年に引き上げられ、設置されたそうな。関西国際空港なども、沖合いの家島から採石して、ここで陸送されたらしく、今も昔も航路なんですね。奈良時代に編纂された『播磨国風土記』に「室原泊」として記されています。
 では、参拝です。普段は表参道に戻って参拝しますが、距離と天候を鑑みて裏参道から失礼します!

→楫取社(住吉社) 祭神:住吉三神

漁業組合のかたが奉納したようですね。海に向かって社が立っています。晴天の日には小豆島や四国が望める絶景だそうです。

→表参道&白鬚社(サルタヒコ)&一の鳥居

 まずは、滋賀の高島市が本宮の「白鬚社」で、祭神はサルタヒコですね。だけどサルタヒコの「田」が「多」なんですよね・・。この表記は何を指すのか?サルタヒコは沢山いるよ?ということか・・。

→神門(四脚門@重文)、棚尾社(櫛石窓神、豊石窓神)、恵美酒社(コトシロヌシ)

 神門は、江戸時代中期に建立されたもので、彫刻に見どころが多い!


 境内側からの写真。

 境内に入ると右側に「棚尾社」と「恵比寿社」がある。
 上賀茂神社では、本殿の中門内に「棚尾神社」がある。祭神の櫛石窓神と豊石窓神で同じですね。合わせて天石門別神(アマノイワトワケ)とも呼ばれ、ニニギノミコトが天孫降臨した時に宮殿の門を守護した神で、家屋に悪霊が入らないように門を守護し、家内安全のご利益もある。
 また、賀茂競馬開始の神事である「菖蒲の根合せ」が馬場に設けられた頓宮で行なわれ、頓宮屋根に菖蒲を投げ上げた後に、棚尾神社の屋根も菖蒲が葺かれる。

恵美酒社です。「恵比寿」ではないですね。

 お馴染みのコトシロヌシですが表記が「代主」って、初めて見た。これについては、京都大神宮のブログに記されています。

 ということで、奈良・鴨氏が祀るコトシロヌシは出雲を裏切った?決別した歴史を匂わせている?か、単純に古事記表記を踏襲しているのかは謎です。
 あっ、ネットで見ると石上神宮もあるな・・。

→拝殿@重文、唐門@重文、本殿@重文、梶尾社@重文、片岡・太田社@重文、若宮・貴布弥社@重文、権殿@重文

 現在の社殿は、1699年のもの。5つの社殿とそれらを取り巻く回廊、唐門は桧皮葺で重要文化財に指定されている。社伝は流造の五社造りで、さらに本殿と拝殿が境内を隔てて建てられる「とび拝殿」という珍しい構成。

 平安時代後期には社殿が五つ、六つ並びたっていたことが史料からわかっている。

 拝殿を見ていると、あっ、下鴨さん・・。

○本殿一番左:椙尾社 祭神:アマテラス、トヨウケ

 しかし、鰹木が奇数の3つですね。男神になるのだが、いや伊勢神宮の習わしなら奇数=外宮か。。だが、ここは何なのだろう??出雲系を指す?

○本殿左:片岡社・太田社(賀茂建角身命、オオタタネコ@大神神社)

 「片岡社」には、八咫烏となり神武天皇を導いた神「賀茂建角身命」を祀る。
 上賀茂神社では楼門の手前にある御物忌川を隔てて片岡山の西麓に鎮座しており、賀茂別雷大神の母・玉依姫を祀っているので祭神は違う。山城国・愛宕郡・月次相嘗新嘗と記される片山御子神社に比定され、上賀茂神社のお祭りはここから始まる。

 「太田神社」は崇神天皇の時代で、疫病が流行り人口半減!?オオクニヌシの仕業と分かり、大神神社初代宮司になった「オオタタネコ」を祭神。てっきり、上賀茂神社とのつながりで「大田神社(太田とも)」の祭神・アメノウズメかと思っていたのだが、これはどういうことだろうか・・?
 確かに賀茂氏は奈良・高鴨神社などの3社の由緒では大神神社との繋がりが記されているのだが。

○貴布弥社・若山社(タカオカミ、タマヨリヒコ)

 上賀茂神社には「貴布弥社」はないですね。ただ、祭神・タカオカミは「新宮神社」に祀られています。上賀茂神社でも重要な位置に鎮座している。ただ、下鴨神社の河合神社には「貴布弥社」はありますね。
 ちなみに京都・貴船神社は一時期、上賀茂神社の一部だったので、その名残がここにもあるのか。

 若宮社は「玉依日子命」である。下鴨神社・上賀茂神社には見当たらない祭神なんですよね。タマヨリヒメと兄弟で下鴨神社の祭神の御子は確かなのですが、もしかしたら、この祭神は、ここに派遣されたのかも?なら合点がつく気がする。(そのうち分かれば要修正。)

賀茂建角身命@下鴨神社💛伊可古夜姫@宮川神社?

オオヤマグイ@松尾大社💛タマヨリヒメ@下鴨神社←妹・兄→タマヨリヒコ

賀茂別雷命@上賀茂神社

○権殿(式年遷宮・式年造営時の神様の仮の宮)

 まっ工事中の時に、仮に祀られますという話です。別荘です!?

さて、拝殿を振り返ります。

→権殿左

 下の写真は「多宝塔」の跡地です。そう!ここも神仏習合で、神仏分離令で寺側のものを捨てたようですね。多宝如来坐像は付近の浄運寺に運ばれ、現在、脇壇に安置されるようです。

 二本の榊が途中からくっついて、一本になって成長している。このことから、夫婦の絆・良縁の象徴となったとか。って、鳥取・大山の神社にもありますよね。両方、カモ氏のアジスキタカヒコネ繋がりだな・・というのは偶然だろうけど。

 では、権殿左から本殿裏へ!!本殿を覗き込んだときに裏にも社があるのに気づいていたので行きます。

→本殿裏の裏拝殿、河合社、御祖社

 しかし、本当に檜皮葺の美しい社殿だな~。

 お賽銭箱はないが、神様に一番近い場所があります。下鴨神社と同じですね。

 ということで、気になる社殿は次の通り。裏手にありますが、下鴨神社と上賀茂神社の歴史に繋がる祭神たちです。

○御祖社(玉依日売命)

 祭神は玉依日命(タマヨリヒメ)で、下鴨神社の祭神の娘で、上賀茂神社の祭神を生んだ神!!

○河合社(伊可古夜姫)

 賀茂建角身命に嫁ぎ、玉依比命、玉依比命の二柱を生んだ神。下鴨神社では三井社、河合神社周辺の重要な社で祀られています。

山城国風土記
「日向国曽の峰に降臨した賀茂建角身命は、神武天皇を先導して大和の葛木山に宿り、さらに山代国岡田の賀茂に移り、その後、久我国の北山基に鎮座。丹波国神野の伊賀古夜姫命を娶り、玉依日子・玉依日売が生まれた。」という話。

賀茂建角身命@下鴨神社💛伊可古夜姫@宮川神社?

オオヤマグイ@松尾大社💛タマヨリヒメ@下鴨神社←妹・兄→タマヨリヒコ

賀茂別雷命@上賀茂神社

本NOTEなど

 伊可古夜姫を祭神とする神社といえば、京都の丹波ですね。上賀茂神社・下鴨神社の葵祭の行列に氏子青年が奉仕に参加している「宮川神社」ですね。

 宮川神社の創建はきわめて古く、大宝年間と伝えられ、桑田郡(亀岡市と北桑田)に十九座ある延喜式内社の一つです。
 「山城国風土記」によると、今の亀岡あたりに拠点を持っていた出雲族と京都盆地に入ってきた天孫族の一つである賀茂族が勢力争いで戦闘になりましたが、やがて和議を結び、その印として出雲族の長の娘「伊可古夜日売(いかこやひめ)」が賀茂族の長「賀茂建角身命(かものたけつぬみのみこと)」の妻となり「玉依比古(たまよりひこ)」と「玉依日売(たまよりひめ)」を産みました。この「玉依日売(たまよりひめ)」が「火雷神(ほのいかづちのかみ)」と交わって産んだ子が「賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)」で、今の下賀茂・上賀茂両社の創建縁起になっています。宮川神社は「伊賀古夜姫命(いがこやひめのみこと)」を、下賀茂神社は「賀茂建角身命(かものたけつぬみのみこと)」と「玉依姫命(たまよりひめのみこと)」を、また上賀茂神社は「賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)」を祭神として祀っています。この神縁によって、葵祭りには毎年宮川神社の氏子二十三名が参列奉仕しています。

宮川神社(古社名 神野神社(かむのじんじゃ)

 では、表参道側の摂社・末社に行きます。

→橋本社、岩本社、梶田社、ソテツ&古代祭祀上?

○橋本社、岩本社(実方朝臣、業平朝臣)

 「橋本神社」は上賀茂神社にもある。場所は御物忌川と御手洗川の合流地点付近・橋殿周辺で、祭神は「衣通姫」である。なので、ちょっと違う・・。ただ、『徒然草』に、賀茂の岩本・橋本は、業平・実方なりと書かれており、橋本神社は藤原実方を、岩本神社は在原業平を祀った神社だとされている。


○梶田社(瀬織津姫)

梶田社の祭神は、祓い清めの女神「瀬織津姫(セオリツヒメ)」で、場所がサルタヒコと逆のような・・。まあ~確かに、神社入り口はセオリツヒメではなく、サルタヒコのところもあるけど・・。

 下鴨神社・上賀茂神社でもセオリツヒメは祀られています。下鴨神社は井上社で、上賀茂神社は社家が集まるところの境外摂社「藤木神社」ですね。
 祓いの神・セオリツヒメの本宮は、佐久奈度神社と白山神社ですね。

○ソテツ&古代祭祀上?

 表参道の右手にあるが、オススメは帰りに前述の摂社・末社をめぐり裏手を通ると、磐座と思わせるものと古代祭祀場と疑ってしまう風景である。

 ということで立ち去るのはまだ早い!裏参道側を忘れずに!

→拝殿裏参道側の拝殿「神馬舎」

→裏参道側:八幡社(ホンダワケ)、その周辺

 八幡社の祭神は応神天皇こと「ホンダワケ」ですね。

 参籠所は1802年に建替えられ、その眺望に多くの文人・名士が感動し、絵画・和歌等多くの秀作を残している。

→裏参道:女性一願成就「大宮社(賀茂建角身命、スクナヒコ)」

 って、葛城氏かい!?一言主が祀られているかと思いきや・・賀茂建角身命・少名毘古那命となっている。不思議な組み合わせ。賀茂氏と秦氏という意味合いなら面白いけど、真相はいかに。。

▼旅行記

▼セットで行くところ





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