書評 めんどくさいをやめました やましたひでこ著
処女作で「断捨離」を書いたやましたひでこさんが、
「「めんどくさい」をやめました。」(祥伝社)という本を出されたのですが、
これが脳みその整理に持って来いな感じの本なのです。
面倒くさいという言葉が嫌いと言った故・佐藤初女さんと
同じ系統の話かと思いきや、
最終的にドキュメンタリーに出てた宮崎駿監督の口癖が
「あーめんどくさい」だったことなど、
めんどくさい というたった一つの言葉を、
本一冊分をかけて熟考し、
新たな地平線を見出しています。
「めんどくさい」と言いつつも投げ出すことなくやり続ける宮崎監督は、
続けてこう言いました。
「世の中の大事なことって、たいていめんどくさいんだよ。めんどくさくないところで生きていると、
めんどくさいのはうらやましいなと思うんです。」
めんどくさいという言葉は、
使う人の心の持ちようでその言葉が持つ意味合い、
その言葉が照らし出す方向も変わってくると著者は言います。
「めんどくさい」という感情に蓋することなく、
素直に受け止め、ここで一瞬立ち止まり、
「なぜめんどくさいと思うのか」を自分に問いかけてみる。
最後に著者は、
めんどくさいをこう締めくくっています。
「めんどくさい」と言ったら、まずは一息入れ、エネルギーチャージをする。そして、もう一踏ん張りして、自分に与えられた大事な課題に取り組もう。
言葉を徹底的に掘り下げていった著者は、
「つくづくと思う。言葉には意味がないのだと。」という境地に達します。
「言葉にポジティブもネガティブもなく、
言葉の使い方に丁寧も乱暴もない。
ポジティブと思える言葉を浴びせたとしても、
それがすべてがポジティブになっていくわけでもない。
逆に、ネガティブとも思える言葉を与えることによって
深い共感を分かち合えることもあることを。
(中略)
つまり、言葉とはエネルギー。そして、そのエネルギーの源は
言葉の使い手である私たち自身の心の有り様。
つまり、言葉とは、あなたと私のエネルギーの交歓。」
これを語ったやましたひでこさんは、
最後に感謝でお話を締めくくっています。
紹介したいエピソードはいっぱいあるんだけど、
よかったら一度、読んでみてください。
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