私のほっとタイム
定年退職してから一年九ヶ月になります。本当にあっという間に時間が過ぎるのでびっくりします。ある時、ふと職場でのコーヒータイムを思い出しました。
会社には飲み物の自動販売機が数台ありましたが、私は喫茶コーナーに置いてあるコーヒーマシンを使ってコーヒーを飲むのが好きでした。
自分で小さなマシンにコーヒーのカプセルをセットしてスイッチを押すと緩やかにコーヒー抽出されるタイプです。
ワンカプセル100円でしたが、時折12個セットで1000円と割安で販売される時があって、よくまとめて数セット買っていました。懐かしい話です。
テレビの制作の仕事をしていた私は考えが煮詰まったり、新しいアイディアが浮かばない時に、その小さなカプセルを一個持って喫茶コーナーに行ってマシーンにセットして、コーヒーが抽出されるのを待ちます。しばらくすると芳しい香りが立ち上るのですが、その時間がとても好きでした。
ボンヤリと喫茶から見える窓越しの風景を見たり、コーヒーがカップに注がれる様子を何とはなしに眺めるのです。
時間はそんなに長くはないのですが、その間に心がリセットされるのです。
それまでのモヤモヤがどこかに消えて行って、新しい感覚で物事に向かえる気がしていました。
時には、次にマシーンを使おうとしている別の部署の職場仲間と出くわして軽くおしゃべりをしたり、コミュニケーションにも役立っていました。
そして今は自宅で母とのコーヒータイムを楽しんでいます。
母は決まってインスタントのコーヒーです。それが何より好きだそうです。私は以前はペーパードリップ式のコーヒーでしたが、最近はスティックタイプのコーヒーを飲んでいます。飲みたいと思った時にすぐに飲めるからです。色々な種類を用意しています。
「お母さん、いっつも同じ銘柄じゃねー」
「私のコーヒータイムはこれよ、大好きなんよ、あんた私のために予備のコーヒー2つぐらいは買うといてやね、値上がりするんじゃけん」
「お母さん、最近のコーヒーのお供は道後の温泉煎餅じゃねー」
「私は、この優しい煎餅の甘さがコーヒーに合うと思うんよ、美味しいよー、あんたはいらんかね」
「うん頂戴や2枚程、お母さん、今日もイラストようけ描いたねー」
「他に描くんは無いんかね・・」
「今日はもう無いよ・・・」
こんな感じでコーヒーを飲みながら会話をしています。私たちのコーヒータイムは親子の絆を深める時間なのです。
最近の私のとっておきカフェタイムは毎週買い出しに出掛ける産直市のカフェでのコーヒータイムです。
季節のフルーツをたっぷり使ったデザートやケーキがコーヒータイムのお供です。
イチゴ、キウイ、シャインマスカット、紅マドンナなど、見ているだけで幸せを感じる宝石のような果物を使ったスイーツを頂きながら過ごすコーヒータイムは私にとっての最高の癒しの時間になっています。
慌ただしい中で短い時間楽しんでいた職場でのコーヒータイム、そして定年してからの私の充実のコーヒータイム、どちらも私の人生にとって愛しい癒しの時間です。この「ほっとタイム」が私は大好きです。
【毎日がバトル:山田家の女たち】
《疲れた時は濃いめにしよるよ》
「私は一日三杯は飲むよ、やっぱり元気が出てくるんよ、コーヒー効果かなー、私はイラストを描いてちょっと疲れた時に飲むとファイトが湧いてくるんよ」
「お母さんにとっては、活力剤なんじゃねー」
「ほーよー、私はコーヒーのお供に温泉煎餅かルマンドよ美味しいんよ」
「人の好みも様々じゃねー」
「私は疲れた時は濃いめにして飲みよるよ」
私も母もリラックスタイムはコーヒーですが、それぞれのお供は違っています。私は果物とコーヒーです。
挽きたてのキリマンジェロで冬ぬくき
コーヒー豆にこだわって豆を購入するところからコーヒータイムが始まっている方も多いと思います。中には自家焙煎される方もいらっしゃるでしょう。好きな豆をミルで挽いて、ゆっくりとお湯を注いで、その時を待つ。
好きなコーヒーの香りに包まれておしゃべりをするのは至福のひと時です。母は親子のそんな時間を詠みました。
最後までお読みいただいてありがとうございました。たくさんある記事の中から、私たち親子の「やまだのよもだブログ」にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。
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また明日お会いしましょう。💗