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おとぎばなしの手紙

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おとぎばなしの世界でみつけた、たのしいおはなしや、めずらしいおはなしを手紙にかいて、つむじかぜゆうびんで送ります。つむじかぜゆうびんはいいかげんなので、いつ届くかわかりません。渡…
おとぎばなしの世界でみつけた、たのしいおはなしや、めずらしいおはなしを手紙にかいて、つむじかぜゆう…
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おとぎばなしの手紙〈十三通目〉坂道の林檎

坂道の林檎  もしあなたが坂をのぼっているとき、坂のうえのほうから林檎がころがってきたな…

山田星彦
2週間前
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おとぎばなしの手紙〈十二通目〉切手

切手  切手というのは、それはどう見たって舐めたって、ただの小さな紙なのに、なぜこれを貼…

山田星彦
1か月前
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『おとぎばなしの手紙』を十通、書き終えました

 昨日の記事をもちまして、不定期に公開しておりました、『おとぎばなしの手紙』が十通となり…

山田星彦
1年前
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おとぎばなしの手紙〈七通目〉双子と鏡

双子と鏡  双子がお母さんのお腹からでてくるとおもうのは大きなまちがいで、双子はひとりが…

山田星彦
1年前
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おとぎばなしの手紙〈六通目〉本

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山田星彦
1年前
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おとぎばなしの手紙〈五通目〉こうもり

こうもり  こうもりが生まれるのは月のない晩で、魔女が呪文をとなえながら錆びたはさみをじ…

山田星彦
1年前
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おとぎばなしの手紙〈一通目〉あいさつ(全文無料で公開しています)

あいさつ  きっとみなさんは、王子さまやお姫さまがお城で踊っていたり、妖精や鬼が森のなかをうろついていたりする、そんなおとぎばなしの世界は、われわれがくらしている信の世界とはまったくべつのところにあるとお考えでしょうが、それはあなたが馬を背中におぶって走るのとおなじくらい、まちがっています。おとぎばなしの世界、それはみなさんも小さいときに絵本や童話でおよみになったものですが、それは今でも信の世界のあちこちにひそんでいて、ときどき、わたしたちにふしぎな映画をみせてくれるのです