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大寒波の時、中医学的に勧めること・勧めないこと
天気予報通り、夕方から雪が降って来ました。
最後に積もったのが、たぶん10年前なので、それほど雪には縁遠いこの地。
今夜から明日が最も寒そうです。
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大寒波の時に、中医学に基づいて薬膳、生活でお勧めすることとお勧めしないことがあります。
寒いと消耗するものは「気」
強い風に当たった日や、寒いところから帰った日は、普段より疲労感がありませんか?
中医学では、体の構成要素「気・血・津液」の「気」が5つの働きをしていると言い、その一つが体温維持です。
強風の場所に居たりバイクなどに乗って体温を奪われると、その分「気」が消耗します。寒い日に例えばタクシーをずっと待っていたなどで体が冷えるのも同じです。
寒い日は「気」の消耗を減らす
寒い日は、少しでも「気」の消耗を減らした方が良いですね。
その一つに、食事の時によく噛んで食べること。
消化には「気」を使うので、普段からあまり噛まずに早食いの人は寒い時は普段より意識してよく噛むようにします。
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消化の良いものを、寝る2時間以上前に食べ終わるように食事をするのがおすすめです。
満腹まで食べてしまうと、その分消化に時間がかかり「気」も使います。腹八分目程度にしておくのも加えておきますね。
寒さで、普段以上に「気」を使うため、5つの「気」の働きが落ちると考えれば、飲食物を消化吸収排泄させることや、体を邪気(ウイルスや菌だけでなくその他の取り巻く環境要素)から守ること、各臓器が本来しなければならない働きを促したり血巡りや水巡りを促すことも落ちるのです。
どれも落としたくはない働きですが、消化吸収排泄力が落ちると、新たな「気」を作り出すことができないため、ここは落としたくない。
そこで、特に食事の内容と共に食べ方にも気をつけます。
「気」を補う食材を中心に摂る
寒いところに居たり、風に当たるだけで普段より「気」を消耗しているので、「気」を補う食材を中心に摂ります。
「気」を補う食材は、それを土に植えると芽が出るもの。
種実類や、芋類、豆類などです。その他にはかぼちゃや米(米も稲の種ですが)など。
つまり、炭水化物を多く含むものです。
そして、鶏肉や白身魚、きのこなども。
つまり、寒い日は、「気」を補う食材を中心に温かい料理を、よく噛んで腹八分目に食べ、寝る2時間前には食べ終わるようにするのをお勧めします。
こうしてみると、メニューでは鶏の水炊きや鶏を使ったシチューなどが良いということがわかりますね。
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次にやりがちなことでお勧めしないことです。
糖質オフをしない
前述したように、「気」を補う食材は炭水化物を多く含むものです。
いわゆる糖質オフで炭水化物抜きの食事を続けている人は、寒さが堪えるのではないでしょうか。
普段よりたくさんの量を食べる必要はありませんが、全く食べないのではなく、ご飯や麺類を食べなくても、豆ときのこと鶏肉とか、白身魚ときのことジャガイモなどいくつかを組み合わせて食べることをお勧めします。
ファスティングをしない
寒い時にファスティングをしないことも大切です。
「気」が普段より消耗するのに「気」を作る食べ物が入らなくなるからです。
薬膳で普段から細かく調整していると、極端なファスティングや年に何度も続けるファスティングは必要ないと考えますが、ファスティングしたい場合は、寒い時期は避けることをお勧めします。
「気」を消耗するのに、「気」の補充がされず、余計寒さを感じるし、体のバリア機能も低下、血(けつ)や津液の巡りも低下してしまうからです。
このように、寒さで普段より「気」を消耗する大寒波の時。
お勧めすることとお勧めしないことに気をつけて、少しでも元気に乗り越えましょう。
それでも、体の冷えを感じたら、背中と腰を温めてください。
特に、寒い外からかえって背中がぞくぞくする時は、肩甲骨と肩甲骨の間にある「風門」のツボを温めてくださいね。
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外から帰って、背中がゾクゾクしたら、肩甲骨の間を熱めのシャワーを当てて温める。
— モーリー薬膳ラボ代表|森澤孝美@簡単エイジングケア薬膳講師 (@yakuzen__molly) January 24, 2023
帰って直ぐにそれをするか、カイロで背中を暖めながら、葛粉にショウガと黒砂糖を入れた葛湯、葛粉にショウガと白ネギを入れた葛湯を飲むのがおすすめ。
粉末タイプは使いやすいですよ。#葛粉 #くず湯 pic.twitter.com/ew33aWIVKc
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