八木敬之(やぎひろゆき)

サラリーマン/アマチュアジャズサックス奏者 ついに還暦になって、サラリーマンも卒業します。 昔、パラパラと書いた文章のサルベージをする目的でNOTE始めました。たまには新しい文章も書きたいと思います。

八木敬之(やぎひろゆき)

サラリーマン/アマチュアジャズサックス奏者 ついに還暦になって、サラリーマンも卒業します。 昔、パラパラと書いた文章のサルベージをする目的でNOTE始めました。たまには新しい文章も書きたいと思います。

マガジン

  • Jazz Sax: アドリブ練習の目的別構造化

    Jazz Saxのアドリブ練習方法を目的別に構造化して、それぞれの練習の意味、効果的な練習方法などを考えていきます。不定期連載w。

  • 【祝退職】八木敬之 2024 Re:startツアーの記録

  • Michael Breckerの名盤 評伝エピソードを交えて

    私のアイドルであったジャズテナーサックス奏者マイケル・ブレッカーの評伝が発売されました。その中のエピソードを交えながら、名盤・名演を紹介していこうというシリーズです。2024/2に完結しました。まずは評伝を読んでから、このシリーズを一から順番に、できれば音源と共に読んでいただくといろいろ面白いかと思います。

  • ウェイン・ショーター私論

    先日惜しくも亡くなったウェイン・ショーターのスタイル、奏法、時代別の音楽について書いてみます。

  • Steve Grossman研究ー70-80年代を中心に

    ハイブリッドジャズテナーサックス奏者Steve Grossmanの70-80年代にかけてのスタイル変遷について考察した文章です。

最近の記事

【番外編13】山下洋輔さんはソロ中何を考えていたか? Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

 70年代にピアニストの山下洋輔さんが率いて日本およびヨーロッパを席巻した「山下洋輔トリオ」1974年のライブ映像がYou Tubeにアップロードされていた。いわゆる「ドシャメシャフリー」だが、今聴いても音の密度および疾走感が凄い。このYou Tubeチャネル、オーネットコールマンやらセシルテイラーあたりのフリージャズレジェンドたちの同じ時期のライブ映像もいくつかあるのだが、比べてみても全く見劣りしない、というか、血気盛んなドイツあたりの観客はこちらの方がウケそうだ。  さ

    • 【番外編12】ソロの全体構成を考える? Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

       前回は以前書いた「ソロナニ」シリーズの序文を採り上げたが、今回もその続きで、やはり以前書いたテキストをサルベージしてみる。アドリブにおいて「全体構成」あるいは「ストーリー」のようなことをどのようにとらえるか、また、そのうえでソロの序盤に何を吹くか、みたいな話です。 B12.1 ソロの全体構成を考える(か?) ソロの構成を考えるにあたって、まず問題は、1コーラス目にまずナニをやるか、である。しかし、その前になんとなく「ソロの全体構成」を意識していればそれに越したことはないよ

      • 【番外編11】「ソロナニ」序文を発掘してみる Sax:アドリブ練習の目的別構造化

         このシリーズの中でも何回か触れているが、2000年代の初めの頃に「私はソロの時何を考えているか」という雑文を書いていた。ネタがすっかり枯れる今日この頃、それの第一回、いわゆる序文をまだサルベージしていなかったので、改めてNoteに移植してみる。  当時から「CPU」とか「オートマティズム」みたいなキーワードは思いついていたということで、それをどのように身に着けていくか、と言う観点で、練習方法を具体的に考えてみよう、というのが今回の「構造化」の前段にある問題意識だ、というのが

        • 【番外編10】2024第1四半期経過報告 Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

           退職して3ヶ月。4月とGWは勢いよくツアーなどしていたのだが、その後は尻すぼみな感じで停滞中。サックスの練習もそこそこやっているがなかなか成果は出ないなあ。というわけで、1Qが終わるタイミングで成果と反省を整理してみたい(サラリーマン風情)。一応、以前に立てた枠組み(下記リンクの重点練習項目)を使って評価してみる。 重点項目1:ロングトーン/オーバートーン(1) 目的と目標(前回記載事項)  長年(40年w)諦めていたフラジオをどうにかしたいというのが主な目的だ。よって

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        • Jazz Sax: アドリブ練習の目的別構造化
          29本
        • 【祝退職】八木敬之 2024 Re:startツアーの記録
          3本
        • Michael Breckerの名盤 評伝エピソードを交えて
          14本
        • ウェイン・ショーター私論
          7本
        • Steve Grossman研究ー70-80年代を中心に
          7本

        記事

          Breaking Jazzに参加しましたw

          小ネタ、っていうか基本的に自慢話ですww。 人は過去の栄光にすがって生きるのだ。 1. Breaking Jazzとは 私は知らなかったのですが、「ブレイキングダウン」という格闘技方面の配信があるそうです。基本的にアマチュアの腕自慢が出場して1分間の対戦を行うそうな。朝倉未来というRIZIN(という格闘技団体)の格闘家が始めた企画だそうで、アマチュア腕自慢の参加を得て、結構な話題になったとか。下記Wikiを引用。  この格闘技の事例を、江尻大作さんというクリエーター?の方

          Breaking Jazzに参加しましたw

          Steve Grossman研究:1990年代

           以前、" Steve Grossman研究ー70-80年代を中心に "というシリーズを書いたわけだが、90年代は比較的コンスタントにアルバムを出し、リアルタイムな活動が知られており、改めて書くこともないかな、と思っていた。しかし、すでに当時から30年前後の歳月が流れ、知らない人はやっぱり知らないよね。グロスマン狂、もといグロスマン教信者の私としては何かしらせざるを得まい、ということで書いてみました。前回のクロノロジーっぽいアプローチではなく、私のおすすめの名盤5選ということ

          Steve Grossman研究:1990年代

          洋楽の1977年問題を考える

           先日、ボブ・マーリーの伝記映画 "One Love" を観た。私はほとんど彼の音楽や人生について知らなかったのだが、映画の中でも制作過程が描かれていた名盤 "Exodus"が1977年にリリースされたということを知って、ああ、これもか、と思ったのだった。  以前から、どうも1977年にリリースされた洋楽アルバムは、歴史を変える、というか、音楽の質が一段グンと上がったように聴こえる作品が多いと感じており、まず思い浮かぶのが、Earth Wind and Fire の"太陽神

          洋楽の1977年問題を考える

          【番外編10】Bob Sheppardのサックスクリニックより  Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

           今回は小ネタです。  Facebookの友人がシェアしてくれたネタですが、2018年にサックス奏者のBob Sheppardが日本でクリニックを行った際の講義録的なものを、Chat GPTさんを使って構造化してしてみました。元ネタはこちら。 I. 前振り 上のリンク、実に生々しく為になる情報が羅列してあるのだが、項目が断片的かつ冗長で分かりにくいといえば分かりにくい。ナウなヤングの私としては、最近流行のChat GPMで整理してみたくなったということですな。というわけで、

          【番外編10】Bob Sheppardのサックスクリニックより  Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

          【番外編9】オーバートーンの練習 Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

          今回は手抜きで、Facebookに書いたものをそのまま転記します。 (追記あり:衝撃の事実が発覚www) オーバートーンの練習 さて、前回書いた通り、改めてオーバートーン(フラジオ)の練習をやりはじめた。とはいえ、無暗に音を出すだけでもしょうがないので、現代人らしくYou Tubeで練習動画的なものをいくつか視聴してみた。  まあ、いろんな人がいろんなことを言っている。曰く、 息のスピードが重要 のどぼとけの位置を変える 噛まない(ゆるく咥えて出す) 腹(腹式呼吸

          【番外編9】オーバートーンの練習 Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

          【番外編8】自分の練習を考える(重点練習項目編)Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

           ずいぶん時間が経ってしまったが、前回は私の自己評価をしてみた。それに基づいて、今後、何を重点的に練習すればよいかを考えてみたいと思う。なにせ時間は腐るほどあるのでwあとは実際やるかやらないかの問題なのだ。前回評価の通り、サックスそのもののテクニックと言うよりは、「吹きたいことを思いついて表現する」ための練習が中心になってきますね。 重点項目1:ロングトーン/オーバートーン(1) 目的  長年(40年w)諦めていたフラジオをどうにかしたいというのが主な目的だ。よってオーバ

          【番外編8】自分の練習を考える(重点練習項目編)Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

          【番外編7】自分の練習を考える(自己評価編)Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

          勢いで会社を辞めてしまった(っていうか今週で辞める)のでww、それなりにサックスを練習する時間ができてしまった(まあ、それを望んで辞めたわけだが)。とはいえ、ただ漫然と楽器いじっていてもしょうがないので、今までぐちゃぐちゃ書いてきたサックス練習法を実践してみたらどうだろうと思いついた。 というわけで、日本のジャズテナーサックスを代表するサラリーマン(元)らしく、まずは自己分析、要は強みと弱みの理解からはじめて、重点練習項目を決めてみたら面白いかと思い、試しに書いてみる。

          【番外編7】自分の練習を考える(自己評価編)Jazz Sax:アドリブ練習の目的別構造化

          【祝退職!】八木敬之 2024 Re:startツアーの記録ーその3(那珂町)

          日本各地での演奏を企てていたところ、この3月にサラリーマンを卒業することになったので、後付けて"Re:startツアー"と名前を付けてみました。せっかくなので各地の様子を簡単に記録しておきます。第三回は、2年ほど前からレギュラーで定期的に演奏して気心の知れた「八木 体力カルテット」! ライブ概要日時:2024/3/16(土) 場所:茨城県那珂町 B2 【八木 体力カルテット】 2年ほど前から、同店で定期的に活動しているバンド。伝統的なカルテットフォーマットで、最近では珍しい

          【祝退職!】八木敬之 2024 Re:startツアーの記録ーその3(那珂町)

          【祝退職!】八木敬之 2024 Re:startツアーの記録ーその2(いわき)

          日本各地での演奏を企てていたところ、この3月にサラリーマンを卒業することになったので、後付けて"Re:startツアー"と名前を付けてみました。せっかくなので各地の様子を簡単に記録しておきます。第二回は就職した当時からの仲間を中心に編成された「八木いわきカルテット」! ライブ概要日時:2024/3/15(金) 場所:福島県いわき市 B3 メンバー: 【八木いわきカルテット】 八木敬之 (ts):サラリーマン卒業間近 伊藤直子 (p): いわきで活躍中。今回初共演 室井 潤(

          【祝退職!】八木敬之 2024 Re:startツアーの記録ーその2(いわき)

          【祝退職!】八木敬之 2024 Re:startツアーの記録ーその1(安曇野)

          日本各地での演奏を企てていたところ、この3月にサラリーマンを卒業することになったので、後付けて"Re:startツアー"と名前を付けてみました。せっかくなので各地の様子を簡単に記録しておきます。初回はスーパーギタリスト布川俊樹さんをゲストに迎えた「八木安曇野カルテット」! ライブ概要日時:2024/3/9(土) 場所:長野県安曇野市 "世界一ジャズ濃度の高い歯科医院" として有名な「いさつ歯科医院」 メンバー 八木敬之 (ts):サラリーマン卒業間近 布川俊樹 (g):言わ

          【祝退職!】八木敬之 2024 Re:startツアーの記録ーその1(安曇野)

          八木敬之 2024 Re:start Tour 開始

          突然ですが、この3月で会社辞めることにしましたw まあ、正確に言うと去年の7月で60歳になって定年退職後シニア採用で働いてたんだけど、3月の契約満了で更新しないということです。しばらくは失業給付貰いながらサックス吹いてダラダラ過ごします。 というわけで、退職記念にこんなツアーを企画しました。初回はもう終わっちゃったけど。各地の皆さん、よろしくお願いします!

          八木敬之 2024 Re:start Tour 開始

          Michael Breckerの名盤 (番外編) 紹介できなかった名盤・名演

          本稿では、評伝のエピソードや私の個人的な体験を交えながら10枚のアルバムを紹介したわけだが、様々なジャンルのセッションワークや客演含めチョー多作なマイケル、当然ながら、触れられなかった名盤・名演も多々ある。今回はそれを紹介しようというおまけ企画。引き続きですが、評伝はぜひ買いましょう。 1. On the Move/深町純キーボーディスト/作編曲家の深町純さんが、当時のニューヨークの若手セッションミュージシャンのドリームチームを率いて制作したアルバム。学校の近くの石神井図書

          Michael Breckerの名盤 (番外編) 紹介できなかった名盤・名演