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【心理学】なぜ、あの人と話すとイライラするのか2


はじめに

この記事は約2分で読み終わります。
前回、イライラさせてくるあの人の”なぜ”について5つの自我状態と3つのやりとり(交流)から分析を行いました。
私たちは、普段自然と相手からの言語的情報(言葉)と非言語(ジェスチャーや表情など)の情報を受け取ってその場では最善の解を発信し、交流しています。
今回は、やりとりに関する第二弾です。

やりとりの種類

  1. 相補的交流(complementary transacition)
    平行交流とも言う

  2. 交叉的交流(crossed transaction)

    1. ずれのある交流

  3. 裏面的交流(ulterior transaction)

    1. シングルタイプ(角度のある交流)

    2. ダブルタイプ(二重の交流)

一つ一つ見ていきましょう。

1. 相補的交流

ベクトルは(聞いてほしい)相手の自我状態に向けられていて、反応も期待通りの自我状態からの反応となり、ベクトルは平行線となります。ここから平行交流とも言います。エリックバーンはこの交流を適切で期待通りで健康な人間関係の自然な道理にかなうものと述べています¹⁾²⁾。



女性のCから男性のPの自我状態へ発信し、期待通りPとCのやりとりが続く

2. 交叉的交流

交叉(交差)的交流では、交流のベクトルが平行にならずに交叉します。

医者のAから男性のAへ発信したが、男性のPから医者のCへ発信し
交流は交差する

例では、お医者さんから検査結果を告げられますが、男性は親の自我状態で交流をしようとします。やり取りは交叉し終了します。
ただし、再びお医者さんがAの自我状態で接し、男性もAの自我状態へ遷移すれば相補的交流へ移行する可能性もあります。

2.1. ずれのある交流

交叉はしてないながらも、やりとりが終了することがあります。例を見てみましょう。

飲みに誘う上司は子供の自我状態を期待しますが、Aの自我状態で返ってきます
上司はがっかりでしょう

飲みに誘った上司に対して、部下は帰ろうとしています。
この交流は、二者の求めるもとがまったくずれていることからずれのある交流ともいいます。

3. 裏面的交流

3.1 シングルタイプ

最後に裏面的交流を見てみましょう。簡単に言えば、お世辞や皮肉、内心とは裏腹な態度などに見られます。

義理の母についてどうすべきかPで交流しているが、心理的にはPからCへ向かっている

例えば、お義母さんについてどうするべきなのか、夫婦で話しているとしても、それは旦那のCに対して「あなたが面倒を見るべき」という心理が働いています。一つの自我状態から二つのメッセージが同時に発信されることから角度ある交流とも呼ばれます。

3.2. ダブルタイプ

裏面交流の続いては、ダブルタイプで二重の交流とも言います。
一組の交流にそれとは異なるもう一組の交流が隠されているものをさし、下の例だと、面接官が就活者のゼロの書き方に疑問を持っています。表向きは書き方にフォーカスした交流ですが、採用担当者は、教養がない可能性を親の自我状態から疑っています。
一方、就職者も能力を疑われていることに気が付いています。



面接官と就職者の裏面交流文字の書き方ではなく、心理的には素養を疑っている

交流分析の哲学

交流分析の哲学の中心は、「I'm OK, You are OK.」(私はOKである、あなたはOKである)という健康的な人生の立場の概念です³⁾。これは、私は本質的に価値があると自分を受け入れ、あなたは本質的に価値があるとあなたを受け入れることです。しかしながら、私があなたや自分自身のあらゆる面をすべて満足したものと考えていてそれが自己全体についての評価であるという意味ではありません。
交流分析の哲学は、今後学んでいく中心的な考え方になりますので言葉だけでも紹介しつつ、また別の記事で詳細を解説していきます。

まとめ

いかがだったでしょうか。
交流の種類を見てきましたが、特に裏面交流は日常的に行っているものの、難しい概念だったのではないでしょうか。
また、今回は、交流分析の哲学「I'm OK, You are OK.」についても触れてきましたが今後、交流分析を学ぶ上でとても大切な核の考え方になりますので「そんなものもあるのか」と思っていただけたら幸いです。
さて、前回の記事がぷちバズリして驚きと喜びが同時に襲ってきています。ご覧になったみなさま本当にありがとうございます。
今回も、スキが欲しいとはいいません。見てくださるだけで結構です。本当にありがとうございました^^
またお会いしましょう。

参考文献

  1. 図解&ワークでわかる・身につく初学者のための交流分析の基礎
    中村 延江 (著), 田副 真美 (著), 片岡 ちなつ (著)

  2. Berne, E., Games People Play. New York: Grove Press, 1964.

  3. 交流分析事典
    トニー・ティルニー (著), 深澤 道子(監訳) (翻訳)


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