官能小説「ナルキッソスの咲く丘に」3
理沙子はiPhoneを手にしたまま、しばらく固まっていた。
Instagramからの通知はやはりgarbageからのDMの返信だった。けれど、その内容は不可解なもので、見知らぬバーらしきお店の写真と住所だけが載っていた。意図がつかめない、と思いながらも理沙子の胸は高鳴った。書いてある住所はいまいるホテルからタクシーで小一時間ほどの場所だった。
「悪い、この埋め合わせは絶対に」
突然、背後から抱きしめられた理沙子は小さく悲鳴をあげた。
「良いの、長田さんに迷惑かけちゃってごめん