年間140冊本を読む私の読書記録
紙の本、みなさんは手に取る機会があるだろうか?
インターネットが発達している現代はあまり読書をする人を見かけなくなった気がする。電子書籍は便利でそれはそれでいい。漫画なら私も電子をよく使う。
でも小説は紙でしょう。
どこまで読んだかが可視化されて「もうここまで読んだのか〜」「あっという間に終盤…これからどうなるの??」みたいな感じが好き。
栞を挟んで次に開くのも。印刷のインクの匂い。本棚が好きな本で埋まっていくこと。背表紙を眺めたり本を入れ替えたりする時間…。
読書は、たくさんの「ちょっとした幸せ」を私にくれる。
読書を始めたきっかけの話を書いてみる。
そもそも私は子どもの頃は小説が苦手だった。圧倒的に漫画の方が分かりやすいし読みやすい。
そんな私が「小説」に触れてみようと思ったきっかけは、高校2年生の時。夏休みが嫌だったから。学校が大好きで、夏休みは友達と毎日会えるわけじゃない。家で多くの時間を潰さなければならない。当時は同居していた母親との折り合いが悪く、何か「気を紛らわすもの」が必要だった。
ゲームはお金がかかるけれど、本を読めば0円で楽しめるのでは?
と安直だった私は夏休み直前に高校の図書室へ赴き、図書館司書の先生に「何かおすすめの本ありますか」と尋ねた。そして渡された本が、
シャーロック・ホームズの冒険
だったのである。世界中でシャーロック・ホームズの名前を聞いたことがない人は少数派だろう。かくいう私も「あ、コナンに出てくるやつですね」という無難なコメントを残し、この本を借りて夏休みを迎えたのである。
これが本当に面白かった。
厳密に言うと「冒険」はシャーロック・ホームズシリーズの中では3番目なのだが、短編集ということもあり私のような読書ビギナーが読みやすかった。図書館司書の先生もそれを見越して進めたのであろう。熱しやすく冷めにくい性格の私は、この本を2日で読んでしまった。そして他のシリーズも制覇したくなり、図書室目当てで夏休み中の高校に通いだしたのである。
最近読んで面白かったのは、かなり前に発刊されたこちらの本。
トム・ハンクス主演で映画かもされている。(らしい。私は実写などは見ないけど。)かなり物議を醸したという意見を見た。映画が上映禁止になった国もあるとの事。
これは確かに人によっては受け入れ難いだろう。
けど、宗教観が世界的に見ても希薄な日本人には重めのエンタメとして楽しめそうだ。
私が受け取ったこの本の主題は、
「イエス・キリストは神(もしくは神の子)なのか、人間なのか。」
ルーブル美術館で起こった殺人事件が、キリスト教を巻き込んだ大事件に発展していくのは見応えもあった。タイトルでも出ている「レオナルド・ダ・ヴィンチ」はこの本において何度も細かく書かれていて、ぜひひと目死ぬまでに「最後の晩餐」や「岩窟の聖母」「モナ・リザ」を見てみたいなあと思わせられた。
著者のダン・ブラウンは他にも大作を生み出しているので、ダ・ヴィンチ・コードがおもしろかった人はしばらく読む本に困らないだろう。
本を読むゆとりを持ち続けることはすごく大変に感じている。少しでも気にかかることがあったり、不安やプレッシャーがあると全く手につかなくなってしまう。
私は「本を読みたいと思えるか」を心の健康の基準点にしていて、最近読めてないなという時はだいたい精神的に追い詰められている。誰から責められたわけでも急かされている訳でもないのに、落ち着かないという時が私はある。何かをしなければならない、立ち止まってはならないと自分を傷つけて縛り付けてしまう前に、立ち止まって本を読みたいと思う。
心の健康の指針に、みなさんも本を読んでみてはいかがでしょう?