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猫と散歩してカフェでお茶したい。『ぼくが猫語を話せるわけ』庄司薫


奥様でありピアニストである中村紘子女史の飼い猫、シャムのレオナルド・ダ・ピッツィカート・フォン・フェリックスくんと、13年間犬と同居してきた庄司薫さんが、どうやって友情を築き、猫語をマスターし、一緒に散歩して喫茶店でコーヒーを飲むようになったのか。軽妙な筆致で語られているエッセイです。

ピッツィ君 (のちに、タンク君に改名)は、大の散歩好きでコーヒー好き。当然(?)喫茶店に行くのも大好き。彼が一番大好きなのは、ブルーマウンテンだとか。すごすぎて、ちょっとびっくり。

この本を初めて読んだのは高校時代ですが、近所の古本屋で100円だったので思わず買ってしまいました。というのも、高校時代に庄司薫さんの『赤頭巾ちゃん気をつけて』が大好きで、そのときに庄司さんの小説はほとんど読んでいます。

余談ですが、庄司さんと中村女史が出会ったきっかけは、この『赤頭巾ちゃん気をつけて』だとかで、庄司さんが小説の中で、中村さんを”美人ピアニスト”と書いていたのを、親切な友人が中村さんに教えて、それからお二人のおつきあいが始まったのだとか。

夢や希望は口にしたり、文章に書いたりするといい事例の、めちゃくちゃ成功例ですね。庄司さんは寡作な作家さんですが、中村さんのご活躍にはきっと庄司さんの支えがあったのでしょう。そして、中村さんのエッセイ『チャイコフスキー・コンクール』もまたすばらしいので、おすすめです。



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